“ひとり芸日本一”を決める『R-1ぐらんぷり2016』が6日に開催される（関西テレビ・フジテレビ系　後7：00）。昨年のこの番組をきっかけに大ブレイクした、とにかく明るい安村（33）や厚切りジェイソン（29）はもちろん、おいでやす小田（37）、ハリウッドザコシショウ（42）といった異彩を放つ初出場組も注目されるが、若手有望株の横澤夏子（25）とゆりやんレトリィバァ（25）も決勝へと駒を進めた。実力面では申し分ない同い年の女芸人2組が、だいたひかる以来の“R-1女王”をかけて熱い火花を散らす。

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　NSC（吉本総合芸能学院）を2013年に首席で卒業したゆりやんは、身長159センチ77キロ（事務所プロフィールより）という芸人として恵まれた“体型”と堪能な“英語力”が武器。同大会初出場の昨年は、英語の中に時おり関西弁を交えてスピーチするアカデミー受賞女優のネタで同ブロック注目の安村を破り、ファイナルステージへと進出した。

　優勝こそ逃したものの、強烈なインパクトを残したゆりやんだったが「去年のR-1が終わって、テレビをつけたら『安村さんと厚切りさんが、めっちゃ呼ばれてるやん。私、安村さんに勝ったのに…』って思って、めっちゃ悔しかったですね」と爆発的なブレイクに至らないもどかしさを抱え、この1年間を過ごした。

　一方の横澤は、フジテレビ系『とんねるずのみなさんのおかげでした』の名物コーナー「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」で“身近にいる女子のあるあるネタ”を披露して一躍人気者に。昨年12月放送の日本テレビ系『ものまねグランプリ』では、コロッケ・青木隆治といった並み居る強豪を破り、初出場ながら見事優勝を勝ち取った。

　横澤の“女子あるある”はギャルを中心に支持されており、中学時代ギャルに憧れながらも挫折した経験を持つゆりやんとは対照的に見えるが、横澤本人も「同じ年代に生まれたのに、やることが全く違うので面白い。いろいろ含めて“ゆりやんレトリィバァの女”というネタを作りたいくらいです」と路線の違いを認める。

　芸歴では横澤の方が3年先輩だが、R-1出場はゆりやんの方が先である上に、同い年の2人は否が応でも互いの存在を意識し合う“ライバル”だ。今大会でブロックを勝ち上がれば優勝をかけた直接対決が実現するが、ゆりやんが「（横澤には）いろいろお世話になっているんですが、対抗心はある。優勝したのが（自分以外の）女芸人さんやったら、めちゃくちゃ悔しいっていうのはあります。違った角度から戦えたらいいなと思います」と闘志を燃やせば、横澤も負けじと「（ゆりやんは）芸人としては後輩ですので、先輩としての威厳を保ちたい。何とかここで（R-1王者の）肩書きをいただいて、スタートダッシュを切りたいですね」と応戦した。本格的なブレイクを果たすべく、気合十分の2人が『R-1』の大舞台に挑む。

　決勝は、Aブロックにエハラマサヒロ（33）、小島よしお（35）、シャンプーハットこいで（40）、Bブロックにザコシショウ、小田、横澤、Cブロックにジェイソン、ゆりやん、安村に決定。そのほか当日生放送で発表される「復活ステージ」通過者3名が加わった12名による変則トーナメント方式。持ち時間3分で行われ、4人ずつが3ブロックに分かれて各ブロックの勝者を選出。勝ち上がった3人で賞金500万円を賭けた最終決戦を行う。

　司会は13年連続で雨上がり決死隊と加藤綾子アナウンサー。審査員は関根勤、間寛平、清水ミチコらが務める。優勝者は副賞として全国ネットで冠番組を後日放送する。