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ポスト南キャン? 異彩を放つ男女ペア芸人・メイプル超合金とは

 やたら筋肉ムキムキで金髪、全身真っ赤な服を着た男性に、マツコ・デラックスを彷彿させる巨体でこちらは紫の衣装をまとった女性……久々にギョッとする強烈なインパクトを突きつけた男女お笑いコンビ・メイプル超合金が、今話題となっている。見た目のインパクトもさることながら、昨年の『M‐1グランプリ2015』(テレビ朝日系)では決勝に進出するなど、決して“イロモノ”ではない彼ら。最近では、そのキャラクターと漫才の実力から男女コンビの先輩・南海キャンディーズと比較されるほど、バラエティ番組などで確かな爪痕を残している彼らに話を聞いた。

◆強烈なインパクを放つ怪しい2人組だが、漫才は意外にも正統派

 メイプル超合金の巨体の女性・安藤なつは、体重130kg、服のサイズは8Lというまさに女子プロレスラー並み。実際に、【優香。】というリングネームで西口プロレスに所属していた時期がある。また、テレビドラマ版『DEATH NOTE』(日本テレビ系)への出演や、『ナンシー関のいた17年』(NHK BSプレミアム)では消しゴムアーティスト・ナンシー関本人を演じるなど、女優としての一面も持っている。一方のマッチョな男・カズレーザーは、同志社大学卒業のインテリで、全身真っ赤な服装は寺沢武一氏の名作漫画『コブラ』を意識してのことだとか。

 いかにも怪しいふたりだが、漫才は意外にも正統派で、ボケ役のカズレーザーが「ジークジオン!」(アニメ『機動戦士ガンダム』に出てくる掛け声)と叫びながら登場すると、ツッコミの安藤を「どうした、この女装した冷蔵庫」「俺の最寄の化け物」などとなじりながらスタート。カズレーザーは常に不敵な笑顔で自由奔放にボケまくり、そこに安藤の声量も重量感もあるツッコミが入るというスタイルで、締めはふたりで「ブババブババブババ〜!」(『ドリフ大爆笑』(フジテレビ系)のオチの音楽をイメージ)とかました後、カズレーザーが「現場からは以上でした」などと言って終わる。これら一連の流れや形式はカズレーザーが決めたらしいが、それなりに試行錯誤もあったようである。

 「(ジークジオン!は)もっとも景気の良い言葉だと思い、冒頭で叫ぶことにしました。(締めのブババ!も)ネタのオチの付け方がわからず、苦し紛れに言った言葉です。ドリフ自体はあまり意識してなかったのですが、後々考えれば完全にパクリですね。(ネタ作りは)中学生の頃の自分が見て“世の中にはバカな大人がいるんだなー”と笑えるようなネタ作りを心がけています」(カズレーザー)

◆2人のキャラやコンビでの立ち位置は、南海キャンディーズと対照的

 とにかくシュールなギャグと疾走感、パワーみなぎる漫才が魅力のメイプルだが、バラエティ番組でのカズレーザーの暴走したボケぶりは、周囲の空気に関係なく炸裂。特に“バイセクシャルネタ”(本人が公言)は破壊力があり、『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)でTOKIO長瀬智也に「かっこいい」と絡んでは周囲から突っ込まれて(たしなめられて)いた。また、『人気芸能人 仰天ハプニング100連発』(フジテレビ系)では、カンニング竹山とともに、バイきんぐ小峠英二に“ホモSM”でドッキリを仕掛ける役で登場すると、リアルかつおぞましい竹山との絡みを披露。さすがの小峠も、「(カズレーザーは)ガチだし、本当に怖かった」と恐怖で涙目になっていた。

 「男女のコンビで、相当なインパクトがあるという意味では南海キャンディーズに似ています。ただ、静ちゃんが乙女の部分を維持しているのに比べると、安藤の迫力は女芸人の中でもトップクラス。陰湿かつ天才肌の山里さんに比べても、カズレーザーは天才というより狂気を感じさせるボケっぷり。南海キャンディーズでは男、メイプル超合金では女が手綱を握っているところも正反対です」(バラエティ番組制作スタッフ)

 確かにフォーリンラブや相席スタートなど、男女コンビが話題になっているが、どちらも女性のほうがクローズアップされている。男女ともにキャラが濃いということでは、メイプル超合金は南海キャンディーズに継ぐコンビだと言えるかもしれない。そのあたりについて本人たちはどう思っているのだろうか?

「男女コンビの先輩として尊敬する方と比較していただいて光栄です。山里さんにはラジオ等でもお褒めいただきましたが、まだまだ遠く及ばない存在だと思ってます。南海キャンディーズさん以降、いわゆる夫婦漫才ではない男女コンビが急増し、あまつさえ夫婦漫才師の数を上回っている現状からも、南海キャンディーズさんは男女コンビの頂点だと思います」(カズレーザー)と意外にも殊勝な言葉が返ってきた。

◆勢いのある“暴走力”が最大の武器、テレビ界で異彩を放つ毒々しさ

 昨年末の『M‐1グランプリ』決勝に進出してからは、周囲の反応も変わってきたのではないだろうか? 「街で声をかけていただけるようになりました。以前は外を歩いていても“何かヤバイ人がいるなー”と冷めた目で見られることが多かったのですが、最近はうら若い子女に握手を求められるようになりました。この国も変わったなぁ〜と思います」(カズレーザー)「ライブ終わりの出待ちが増えたり、町で声かけられたりが増えました。差し入れのお菓子で体型を維持しています」(安藤なつ)

 そんなふたりに今後の目標を聞くと、安藤の「M‐1グランプリの決勝にまた行きたいです」という答えに対して、カズレーザーは「年収6兆ドル」と答えた。どこまでもボケに徹するカズレーザーだが、実は普段から自由奔放な性格らしく、安藤も目が点になるような経験をよくすると言う。

 果たしてメイプル超合金の勢いは今後も続くのか? 南海キャンディーズを超えることができるのだろうか? 実際、そのアクの強い迫力は、最近安定して落ち着いてきた南海キャンディーズの比ではないという意見もある。しかし、その強すぎるインパクトが逆に“苦手”な視聴者がいることも確かだ。いずれにしろ、メイプル超合金の最大の魅力は、やはりその勢いのある“暴走力”。昨今、おとなしくなった感がなきにしもあらずのテレビ界に、久々に現れた“毒々しい”お笑いコンビであるだけに、今後もシュールで狂気に満ちたお笑いをキープすることで、自ずと道は開けていくのだろう。



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