ロックバンド・BUMP OF CHICKENが11日、千葉・幕張メッセで『BUMP OF CHICKEN 結成20周年記念Special Live「20」』を開催した。バンドの“結成”から丸20年のこの日、会場には2万5000人のファンが集まり、ハタチの誕生日を祝福。ボーカルの藤原基央は「皆が聴き続けてくれたから20年やり続けることができました。どうもありがとうございました」と感謝した。

【写真】その他の写真を見る

　バンドの“結成日”は、1996年2月11日にメンバー4人が初めてステージに立った日を指す。この日は「バンドコンテストの地区予選」で、会場には当時の賞状が持ち込まれた。バンドコンテストという初ステージから20年経ち、きょう4人は2万5000人が待つ晴れ舞台に立った。

　自身の代表曲「天体観測」から始まった記念ライブ。「R.I.P.」「バトルクライ」「ランプ」「車輪の唄」「ひとりごと」など初期から近年の楽曲を次々に披露した。藤原も「お気付きかもしれませんが、まんべんなくいろんな時代の曲をやらせてもらっています」といい、1999年に発売されたインディーズ時代のアルバム『FLAME VEIN』に収録された「ナイフ」も久々にライブで歌唱。さらにライブで1度も演奏されていなかった「ベル」も熱唱し、ファンから大きな拍手が送られた。

　藤原は「昔の曲、やっていてすげぇ楽しいっすね！　我々は昔の曲をちょいちょいライブでやってきたつもりでした。それでも全然やっていない曲があった。『ナイフ』とか何年ぶりですか？　こういう機会がないとやれなかった。今、とても幸せ感じています」と話した。

　その後も最新曲「Butterfly」や、昨年末に初出場した『NHK紅白歌合戦』でパフォーマンスした「ray」のほか、「K」「ロストマン」「ダイヤモンド」など新旧の曲を織り交ぜライブは進行し、20年間の歴史を振り返るようなセットリストにファンも大歓声。本編の最後は“原点”ともいえる「ガラスのブルース」で締めくくられた。

　約3分半の大きな拍手を受けてアンコールが始まると、ギターの増川弘明は「きょうは来てくれてうれしいです。最高のお客さんの前でできてうれしい」といい、ドラムの升秀夫もマイクを通さず「ありがとう！」と大声で感謝を伝えた。

　アンコールは「Hello,world!」と、「アンコールをもらったらやろうと思っていた。けじめでやろうねと」（藤原）と決めていたという「BUMP OF CHICKENのテーマ」の2曲を演奏した。そしてダブルアンコールとして大トリを飾ったのは、20年前に初めてのステージで歌われ、アルバム『FLAME VEIN』の“隠し曲”として収められた「DANNY」だった。

　約2時間のライブを完走したベースの直井由文は「きょうは最高のライブでした。心から皆のことを大切に思っています」と深く一礼。藤原は「始まりは4人だけでした。4人で夢中になって音楽をやって、そのうち聞いてくれる人ができて、音楽を届ける手伝いをしてくれる仲間が増えた。曲をライブで演奏する度に自分たちの曲が生まれたと実感しました」といい、「この看板がハタチになったのは皆のおかげ。始まりは4人だったけど、その4人に1番見せたい景色があると思いました。これからもよろしくね」とあいさつし、記念ライブを締めくくった。

■セットリスト
01. 天体観測
02. R.I.P
03. バトルクライ
04. ランプ
05. 車輪の唄
06. ひとりごと
07. ナイフ
08. Butterfly
09. ロストマン
10. ベル
11. 66号線
12. K
13. ダイヤモンド
14. ray
15. ガラスのブルース

【アンコール】
Hello,world!
BUMP OF CHICKENのテーマ

【ダブルアンコール】
DANNY