■NHK 大河ドラマ『真田丸』(総合:毎週日曜 後8:00、BSプレミアム:毎週日曜 後6:00)
本作の主人公、堺雅人演じる真田信繁(通称:幸村)を語る上で欠かせない人物の筆頭が、父・昌幸である。昌幸は「表裏比興(ひょうりひきょう)の者」(去就をコロコロ変える)と評されようとも、小豪族の身から大名にまでのし上がり、智略ひとつで生き抜いた“戦国一の食えない男”。演じるのは、草刈正雄(63)だ。
1985年に同局で放送された時代劇『真田太平記』に真田信繁役で出演していた草刈は「まさか30年後におやじの昌幸を演じることになるとは。しかも、当時、昌幸を演じていた丹波哲郎さんはいまの僕と同じ63歳。どこか運命めいたものを感じました」と話す。
ところが、いざ昌幸を演じるとなると、「丹波さんが演じた昌幸の印象が頭から離れなくて、どうしたらいいか迷ってしまった」と明かす。「撮影が始まった当初は、スタジオのどこかから丹波さんが見ているような気さえした」と。それほど丹波が演じた昌幸ははまり役だった。
そんな草刈が頼りにしたのは、ほかでもない三谷幸喜氏が書く今回の脚本だ。「三谷さんの脚本がめちゃくちゃ面白い。脚本どおりに演じていけば、丹波さんとは違った昌幸像になると信じて演じています。気がついたら丹波さんも上へ上がってくれていました(笑)」。
第1回の試写会では、堺が草刈の芝居に感銘を受けていた。「若々しくて何を考えているかわからなくて、でも時代の波に必死に抗おうとしている昌幸そのものでした。草刈さん(昌幸)の背中を見ながら僕(信繁)は育っていくんだな、という思いを新たにしました」とコメント。視聴者の反応も概ね好意的だ。今後も冗談みたいに朝令暮改を繰り返す昌幸から目が離せそうにない。
草刈は「昌幸の言動が憎めないと思えるのも三谷脚本の魅力だと思います。そんな昌幸を無理せず演じられるのは、僕自身にもそういう部分があるからかもしれませんね(笑)。僕のことよく見てくれているな、と思えるんです。三谷さんの脚本からは役者の特徴とらえていいところ引き出そうとする愛情をすごく感じます。
昌幸には、息子たちにすがりつくようなおちゃめな面もあるし、往生際の悪さも潔さもある。多面性がある人物を演じられるのは、役者冥利に尽きます。役者を続けていてよかったと思いますね。僕にとっての集大成のつもりで、最後まで昌幸を演じていきたいと思います」。
本作の主人公、堺雅人演じる真田信繁(通称:幸村)を語る上で欠かせない人物の筆頭が、父・昌幸である。昌幸は「表裏比興(ひょうりひきょう)の者」(去就をコロコロ変える)と評されようとも、小豪族の身から大名にまでのし上がり、智略ひとつで生き抜いた“戦国一の食えない男”。演じるのは、草刈正雄(63)だ。
1985年に同局で放送された時代劇『真田太平記』に真田信繁役で出演していた草刈は「まさか30年後におやじの昌幸を演じることになるとは。しかも、当時、昌幸を演じていた丹波哲郎さんはいまの僕と同じ63歳。どこか運命めいたものを感じました」と話す。
ところが、いざ昌幸を演じるとなると、「丹波さんが演じた昌幸の印象が頭から離れなくて、どうしたらいいか迷ってしまった」と明かす。「撮影が始まった当初は、スタジオのどこかから丹波さんが見ているような気さえした」と。それほど丹波が演じた昌幸ははまり役だった。
そんな草刈が頼りにしたのは、ほかでもない三谷幸喜氏が書く今回の脚本だ。「三谷さんの脚本がめちゃくちゃ面白い。脚本どおりに演じていけば、丹波さんとは違った昌幸像になると信じて演じています。気がついたら丹波さんも上へ上がってくれていました(笑)」。
第1回の試写会では、堺が草刈の芝居に感銘を受けていた。「若々しくて何を考えているかわからなくて、でも時代の波に必死に抗おうとしている昌幸そのものでした。草刈さん(昌幸)の背中を見ながら僕(信繁)は育っていくんだな、という思いを新たにしました」とコメント。視聴者の反応も概ね好意的だ。今後も冗談みたいに朝令暮改を繰り返す昌幸から目が離せそうにない。
草刈は「昌幸の言動が憎めないと思えるのも三谷脚本の魅力だと思います。そんな昌幸を無理せず演じられるのは、僕自身にもそういう部分があるからかもしれませんね(笑)。僕のことよく見てくれているな、と思えるんです。三谷さんの脚本からは役者の特徴とらえていいところ引き出そうとする愛情をすごく感じます。
昌幸には、息子たちにすがりつくようなおちゃめな面もあるし、往生際の悪さも潔さもある。多面性がある人物を演じられるのは、役者冥利に尽きます。役者を続けていてよかったと思いますね。僕にとっての集大成のつもりで、最後まで昌幸を演じていきたいと思います」。
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2016/01/23