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【年間書籍市場】『火花』が牽引、「単行本」売上が増加 出版元も躍進

 オリコンは22日、2015年の書籍の売り上げをまとめた『年間マーケットレポート』(対象期間:2014年12月29日〜2015年12月27日)を発表。市場全体の総売上は1兆148.7億円(前年比98.7%)、総売上部数は11億4282.9万部(前年比97.0%)となり、総売上額および総売上部数ともに前年割れとなった。

 主要3区分(BOOK、文庫、コミック)の各売上状況を見ると、BOOK(総合)部門の売上額は6217.6億円(前年比99.6%)、売上部数は4億8728.7万部(前年比97.9%)。減少傾向となったが、芥川賞を受賞したがピース又吉直樹の『火花』(文藝春秋)が売上部数は233.7万部、売上額では30.3億円と大ヒットを記録し、「単行本」売上が売上額で前年比102.7%、売上部数でも101.0%と微増に貢献。長らく減少傾向が続くなかで「単行本」売上額が前年を上回ったのは09年の当レポート発表開始以来、初めてとなった。

 文庫部門の売上額は1168.2億円(前年比は95.5%)、売上部数は1億6902.1万部(前年比94.1%)。売上のおよそ9割を占める「文学・ノンフィクション」が売上額で前年比95.7%、売上部数でも94.4%と、東野圭吾や湊かなえら人気作家の安定した売上に加え、海外小説からも大ヒット作を輩出するも全体的には伸び悩んだ。

 コミック部門においても当年の状況は厳しく、売上額は2762.9億円(前年比98.1%)、売上部数は4億8652.1万部(前年比97.2%)。メディアミックス効果によって『七つの大罪』(講談社)や『暗殺教室』(集英社)、『監獄学園』(講談社)といった作品は売上を伸ばしたが、最大売上を誇る『ONE PIECE』(集英社)の売上が微減、『進撃の巨人』(講談社)もブームが落ち着いたこともあり減少するなど、コミック市場の主力作品が苦戦し、売上全体に影響を与えることになったとみられる。

 出版社別では、売上額954.6億円(前年比93.7%)で講談社が3年連続で首位。現象となったがコミックの『七つの大罪』シリーズや『進撃の巨人』シリーズ、重松清の文庫『流星ワゴン』や第153回直木賞を受賞した東山彰良の単行本『流』など、万遍ない展開によって総合的な強さをみせた。集英社は主力であるコミックやBOOK(総合)部門の売上を伸ばし、13年以来となる2位に返り咲き。て前年2位から3位となったKADOKAWAだが、BOOK(総合)・文庫の両部門でいずれもトップの売上となっており、着実に上位2強に食い込んでいる。また文藝春秋は『火花』の売上が追い風となり、売上額は前年比142.1%と急伸。順位も前年の10位から8位に浮上した。



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