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坂本真綾、〈物語〉シリーズ「気がつけば代表作の一つになっていた」

■アニメ映画『傷物語<I鉄血編>』(公開中)

 2010年のアニメ化決定から5年。作家・西尾維新氏による〈物語〉シリーズの原点である『傷物語』(講談社BOX)が、「I鉄血篇」、「II熱血篇」、「III冷血篇」の全三部作として映像化され、劇場公開される。メインキャラクターは、「鉄血にして熱血にして冷血の吸血鬼」「怪異の王にして最強の怪異」と称されてきた吸血鬼キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード(後の忍野忍)。彼女に声で命を吹き込む声優の坂本真綾に、本作の見どころなどを聞いた。

 子役からキャリアをスタートさせ、歌手、声優、舞台、エッセイ執筆など多方面で活躍する坂本。かかわった作品も多岐にして、膨大。そんな中、この〈物語〉シリーズは「アニメが好きな方はもちろん、普段はあまりアニメを観ないような方からも『面白い作品に出ているね』と声をかけてもらえる、気がつけば私の代表作の一つになっていました」と述懐する。

 『傷物語』は、原作の〈物語〉シリーズ第2弾(通巻では3巻目)であり、第1弾『化物語』の前日譚でもある。高校2年生から3年生へ進級する春休み、阿良々木暦が両腕両足を失い瀕死の状態にあった吸血鬼キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードに遭遇したことから始まる物語。

 この『傷物語』よりも先に、第3弾(通巻4、5巻目)の『偽物語』がテレビアニメ化され、続巻も次々とアニメ化され、「一体、いつ『傷物語』をやるんだろうって思っていたら、5年経っていましたね」という感想が漏れる。

 「この間に、まさかこんなにたくさんいろんな形で忍を演じることになるとは、思ってもいませんでしたし、ついに『傷物語』が来た、と思ったらまさかの3部作(笑)。皆さんの観たいという気持ちと作りたい気持ちが合致してアニメが作られ、そのアニメを観て原作者の西尾先生の創作意欲も刺激されて、新たな物語が生まれていく。すばらしい作品に携わることができて、うれしいです」。

 『傷物語』以降、力と真の名を奪われ、暦の影に封じられている幼女の姿の忍野忍に慣れてしまったが、元は怪異の王キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード。『傷物語』ではキスショットと暦が初めて出会うシーンも見どころとなる。

「この世のものとは思えない現場に遭遇して、誰もがそうなるであろうパニック状態になって一度は逃げ去るのですが、その後、戻ってくるところが暦の稀有なところ。あらゆることを受け止めることができる。だからすべてのキャラクターが暦に対して信頼を寄せるんですよね。それが彼の才能であり、他の人とは違うところだと、今回のアフレコをしながら改めて思い知る瞬間がありました」。

 暦には「なんてかっこいいんだろう!」と男も女もキュンとしてしまうようなところがある一方で、「キスショットと出会うまで暦は普通の高校生だったんだ、ということを改めて思い出しましたし、キスショットと出会ったことで人ならざる者になってしまってからも10代の男の子としての健全性が保たれているのが暦なのかなって。いろんな女の子が好きで、女の子とのさまざまな場面にいちいち興奮して、ドキドキして、時にいかがわしくて、不埒なことをする事もある。それらを包み隠さずに描いているところが〈物語〉シリーズの魅力だと思いました」。

 本作では、暦とキスショットがどのようにして強い絆で結ばれるようになったのか、キスショットが本当はどういう女性なのかがひも解かれていくストーリーが展開される。

 「これまでのテレビシリーズで感じていた謎が解けることも多いと思いますし、キャラクターの理解度が深まると思います。『傷物語』を観た上で、ほかのテレビシリーズのエピソードを観ていただくとまた違ったものが見えてくるかもしれませんね」。



関連写真

  • 劇場アニメ『傷物語〈I鉄血篇〉』のヒロイン、キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードの声優・坂本真綾
  • 『傷物語〈I鉄血篇〉』(公開中)キービジュアル(C)西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト
  • 『傷物語〈II熱血篇〉』(今夏公開)ティザービジュアル(C)西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト

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