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薬師丸ひろ子が演じた“おはぎ”みたいな女性とは?

■NHK総合 新春スペシャルドラマ『富士ファミリー』(1月2日 後9:00)

 女優の薬師丸ひろ子小泉今日子が“連続テレビ小説『あまちゃん』以来の共演”、というだけでも話題の本作。人気の夫婦脚本家・木皿泉が書き下ろした、“大家族”が登場するホームドラマだ。

 富士山のふもとにある、コンビニとは名ばかりの時代遅れの店「富士ファミリー」。そこには、近所でも評判の美人三姉妹がいた。しっかり者の長女・鷹子を薬師丸、奔放な次女・ナスミを小泉、そして、とにかく要領がいい三女・月美をミムラが演じる。

 性格も生き方もバラバラだった三姉妹。年の瀬も迫ったある日、「富士ファミリー」は一家離散、閉店の危機に見舞われる。すると、戻ってくるはずのないナスミが店に帰ってきて…。彼女たちをとりまく面々のちょっと変わった、笑って、泣いて、また笑える、奇跡の物語。

 「撮影が終わってふと、思ったのが、鷹子は“おはぎ”みたいな女性でした」と振り返った薬師丸。真っ白でやわらかいもち米を餡でくるんでるおはぎ。自分の本当の気持ちというものにふたをすることが当たり前のようになっていて、失って初めて欲しかったものが見えてくる、そんな性格の鷹子を演じる上でもおはぎがモチーフになりました」。

 おはぎは、店の看板商品として登場する。大みそかは正月用のおはぎを作って売って大忙しとなるのが、何年も続いてきたこの家の“年越し”だ。木皿作品には物語の重要なモチーフとして“食”が登場する作品が多い。

 「今回のおはぎに、脚本家のどういう意図が込められているか考えました。この物語の家族にとって、おはぎは生活の一部みたいなもの。悲しい時、うれしい時、すぐに手が届く場所におはぎがあって食べていた。鷹子にとっては、おばあちゃんが昔から手作りしていて、子どもの頃から食べていたもっとも安心できる味。そういうものを食べた時に家族のありがたみが身にしみたり、何かこみ上げてくるものがあったりするんじゃないでしょうか」。

 と、薬師丸のアイデアでト書きに書いてないところにもおはぎを置いて撮影していたという。このおはぎを作っていたのは、同ドラマの料理監修を務めた瀬戸口しおりさん。同局の『きょうの料理』にも出演するプロの料理家だ。

 「撮影中、何度もいただきましたけど、とてもおいしかったです。120グラムもあるビッグサイズで、食べごたえ十分。一つ食べたら2膳分くらいはあるんじゃないかしら(笑)」

 このドラマに登場する家族は、血のつながりよりもおはぎでつながっている…ようにも思える。見どころについて薬師丸は次のように語っている。

 「このドラマには、たびたび『ここにいていいのかな』というせりふが出てきます。『ここにいていいのかな?』と思っている人に、『ここにいていいんですよ』と言ってあげる。そういう人の優しさだったり、あたたかさだったり、忘れてほしくないものにそっと気づかせてくる、そういう魅力があるような気がします。大きな事件が起こるわけではないけれど、出てくる登場人物の中に、誰かしら感情移入できるのではないでしょうか。観て良かったと感じていただける作品になったと思っています」。



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