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博多華丸・大吉、バラ売りしない“コンビ”の転機 「気合いを入れた」相方への気遣い

 お笑いコンビながら情報バラエティMCなど本業以外の個々の活動でも超売れっ子。その勢いが突き抜けている感のあるベテラン芸人、博多華丸・大吉。もともと大人気のコンビだが、より幅広い層へと支持を拡大した今年の躍進ぶりは、ふたりにとってもひとつの転機になったようだ。そんな2015年を振り返りつつ、声優を務める『映画 妖怪ウォッチ エンマ大王と5つの物語だニャン!』についても語ってもらった。

◆ハートウォーミングな芸風で新境地!?

――初挑戦した声優では、セリフで「デローン」とか「ペローン」とありますが、普段の生活でも芸人活動のなかでもなかなかない言葉ではないかと思いますが。
【大吉】 そうですね。いままで日常生活で「デローン」って言う機会がない人生を送ってきました(笑)。芸でも、どちらかというとハートウォーミングなほうの芸風なので。僕らは子どものテンションが下がる漫才師なんですね。子どもがよろこぶネタって、華丸さんのにらめっこしかないので(笑)。それが、「デローン」と「ペローン」という武器を、福岡の企業であるレベルファイブさんからさんからいただいたのはうれしいことです。これは大事にしていきたいですね。
【華丸】 普段は、擬音とか少な目なほうなんです。新境地でしたね。2016年はこういうキャラも押していけたらと(笑)。

――来年の話も出ましたが、2015年を振り返ってみていかがですか?
【華丸】 僕は福岡で1ヶ月公演の舞台『めんたいぴりり〜博多座版〜』をやらせてもらって、その間は必死でしたね。終わったらゆっくりさせてもらえるかと思ったら、その次の日から普通に仕事が入っていました。年末でこうして聞かれて、初めて余韻に浸っている感じです。僕としては、どこかのタイミングでバカンスを1週間は取れるんじゃないかと思っていたんですけど。
【大吉】 その舞台はコンビとしても転機になっていて。相方が稽古に入ってから公演が終わるまでの2ヶ月くらいは、コンビの仕事がない状態だったんですね。僕らはバラ売りをしない方針のコンビなんですけど、そういう状況なのでやむを得ず、僕はひとりでやらないといけない。それで僕なりにがんばっていたつもりでしたけど、気がついたらテレビ出演も増えて、声優のお仕事も入ってきて……こんな感じになっていました。

――結果、大吉さんは『2015上半期テレビ番組出演本数ランキング』(ニホンモニター調べ)で8位にランクインされて。
【大吉】 こりゃまいったと思いましたね。ほんとに気が付いたらそうなっていたという感じです。実は僕、初日だけ『めんたいぴりり』に出演したんです。博多でお芝居って聞いて、どうせ打ち上げが目当てでやってるんだろうくらいの気持ちでいたら、その会場が博多座だったことに驚かされました。博多座って、北島三郎さんが座長公演の最終公演をやるような立派な劇場なんです。その初日舞台を経て、「これは東京でがんばらないと、相方が戻ってきたときに恥をかくな」と思って気合いを入れたのは事実です。

◆大吉はモテていない?本人が作り上げた女性人気!?

――それと同時に女性人気も上がった1年だったんじゃないでしょうか。
【大吉】 どうやらそうみたいですね……。『妖怪ウォッチ』のモテマクール(妖怪ナンバー1のイケメンを自称するナルシストな妖怪。まわりの女子たちを虜にする)かモテモ天(ハートのピストルで撃ち抜いた相手から必ず好かれるようにしてくれるモテモテの妖怪)がついたからじゃないかなと。妖怪のしわざですよ。それくらい急に話題になりましたよね。きっかけは、西川(史子)先生が言いだしたときです。知らないところで話題が出て、それがネットニュースになって盛り上がったみたいで、「自分って芸能人みたいだな」と思いました。

――自分の周りでは数年前からそういう人たちがいたので、やっと大吉さんの時代が来たか! と思いましたが。
【大吉】 どうも特定の年代と職業の方に人気があるみたいでして(笑)。とてもありがたいんですけどね。でも、テレビで何回かそのネタを取り上げられたんですけど、いっつもスタジオが跳ねないんです。それに、芸能界でかっこいいって言ってくれるのは、西川先生と犬山(紙子)さんのふたりしかいない。話題にしていただいても毎回、盛り上がらずに尻すぼみに終わるので、申し訳ないと思っています。
【華丸】 だからがっかりですよ、そんなニュースがあったから、相方がモテてモテてすごいことになっているのかと期待していたのに(笑)。ほんとにいつもあのふたりしかその話をしていないんで、僕は3人で打ち合わせして、申し合わせてやっているじゃないかと思っていますけどね(笑)。

――ずっと仲良さそうに見えますけど、長くやってきて変化はありましたか?
【華丸】 ずーっと変わっていないと思いますね。お互い、本音の部分は口に出さなくてもわかっているつもりではいるんです。
【大吉】 普通のコンビって、コンビのどちらかが目立つと「チクショー」と思うらしいんです。でも、僕らは「しめしめ」と思うんです。相方が忙しいときは、こっちはパチンコにいけるとか。逆に、こっちが忙しいときは相方はゴルフに行けるって思うんで、そういう意味でもつながっているんですよ。

◆厳しさの裏の後輩芸人への想い

――いままさにエンタテイメントシーンの第一線で活躍し、後輩芸人を引っ張りあげているおふたりですが、先輩に助けられた思い出はありますか?
【華丸】 福岡の吉本には先輩はいなかったんです。でも、そのぶん大阪の師匠方にかわいがっていただきましたね。
【大吉】 たまにしか大阪に行かないぶん、重みのある言葉をたくさんいただいていました。
【華丸】 そのなかでも、僕らにとっては「やめるな、続けろ」っていう言葉が大きかったです。吉本に入った初日からいわれていましたけどね。やめる気なんか1デシリットルもないのに(笑)。でも、当時はわからなかったけど、後になって考えたら、やっぱり意味はあったんだなと思いましたね。あの言葉があって、いまの僕らがあるんですよね。

――大吉さんは、後輩に対して厳しいと聞きます。そんなとき、華丸さんはどうされているんですか?
【華丸】 それはもう、ケアしますよ。
【大吉】 僕がガミガミ怒ったぶん、華丸のところに駆け込んでいくんですよ。

――でも、厳しいけれど、後輩のネタを仕分ける『ネタ仕分イベント〜博多大吉が後輩芸人のネタを観て仕分をするのをスペシャルゲストが温かく見守る会〜』もやっているそうで。
【大吉】 最近の後輩芸人たちって、ネタは仕上がっているのに、出るところがないので、悩んでいる子たちがたくさんいるんです。だから、ちょっとでもうまくいってくれればと思ってやっています。でも、たまにがんばっていない子もいるんですよ。そういうときは、エンマ大王の部下の犬まろのように降臨して、ガツンといきます。

――しっかりと『妖怪ウォッチ』で締めていただきました(笑)。
【大吉】 こんなごっつぁんゴールもないですけどね(笑)。泥臭い1点になってしまいました。
(文:西森路代)



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