荒川静香が語る フィギュアGPファイナルの見どころ

 フィギュアスケートのシーズン前半戦の世界一を決定する『グランプリファイナル』が10日にスペイン・バルセロナで開幕。テレビ朝日系できょう11日は「男子ショー」(後8:00〜9:54)、12日は「女子ショート」(後6:56〜9:00)、13日は「男女フリー・エキシビション」(後6:57〜11:10)の模様が放送される。

 グランプリ(GP)ファイナルに出場するのは、GPシリーズ上位6人。今年のGPシリーズは、浅田真央選手が2シーズンぶりに参戦、羽生結弦選手が前人未到の300点超えを達成、そして宇野昌磨選手がシニアデビューと話題も多かった。

 GPファイナルには、(男子)羽生、宇野、村上大介、ハビエル・フェルナンデス、パトリック・チャン、金博洋、(女子)浅田、宮原知子、エレーナ・ラジオノワ、エフゲニア・メドベデワ、グレイシー・ゴールド、アシュリー・ワグナーの各6選手が出場する。トリノ五輪金メダリストのフィギュアスケーター・荒川静香に、本大会への期待、日本選手の今季の特徴などを聞いた。

■GPファイナルの見どころ、楽しみ方

 「男女とも高難度のプログラムを滑るようになったので、その中でいかに個性を殺さずに、見ている人に個性をアピール出来るかが楽しみ方になると思います。ジャンプだけに目を奪われず、選手の個性を楽しんで見ていただきたいです。テレビでは細かいところも見られますから。ほかの選手と比べるのは難しいのですが、選手個々の以前の演技と比べると違いがよくわかります。ちょっとさかのぼって出場選手の過去の演技を見てから、今大会を見ていただくと面白いかもしれませんね」

■浅田真央 万全のコンディションでミスのない演技を

 「浅田選手の場合、練習量をこなして自信をつけて試合に臨むタイプ。それを今の自分の身体能力に合った調整方法でこなせれば、テクニックは高いですし、誰にも出来ないようなジャンプ構成で高い得点につなげる強さがあるので、いい結果が期待できるでしょう。今シーズンのプログラムは、ショート、フリーともに彼女の良さが際立つような魅力的なもの。そこに高いテクニックも盛り込んでいくので、非常に大変な作品だと思います。となると、出だしのトリプルアクセルの成否が一つのカギになるのかな、と思います」

■羽生結弦、一人突き抜けた感じ

 「ちょっと突き抜けちゃった感じですね(笑)。現状でパーフェクトにやれば、誰も手が届かない場所に一人で行ってしまったような感じがあります。ただ、難しいジャンプ構成に挑んでいるがゆえの難しさもある。1回良かったものを維持していくだけでも難しいと思います。でも、彼の場合、維持ではなく、もっと向上したいという気持ちが強いでしょうから、NHK杯から短期間で誰もが記憶に残した演技を再び披露できるか、そんな期待感もあります」

■宮原知子、向上した表現力と安定感で表彰台も!?

 「昨年に比べて表現力が飛躍的に伸びてきています。身体はまだ華奢(きゃしゃ)ですが、スケートのスケールが大きくなった。演技構成点も伸びるようになったと思います。表現の面では、目線が以前よりも高くなったことで、空間の使い方も大きくなりました。彼女は目が大きいので、その目を生かした目線の使い方ができるようになりました。それで演技のスケールも大きくなったように感じるのかもしれませんね。ミスをしない、しっかりとトレーニングを積んで身に付けた体力、と彼女の強みを発揮できれば、表彰台の可能性も十分あると思います」

■宇野昌磨、伸びしろが一番大きい選手

 「高難度のジャンプを跳べるというだけでなく、スピンやステップでも加点がとれる。技の得手不得手がないですね。ジャンプもスピンもスケーティングも非常に高いクォリティを持っている選手だと思います。羽生選手に追いつくには、もう1、2種類のジャンプが必要とは思いますが、世界のトップに駆け上がるために必要なものは全て持っていると思います。伸びしろが一番大きな選手ですね」

■村上大介、世界選手権へのステップ

 「今季のグランプリシリーズ2試合では、安定したいい演技を披露してくれました。4回転のサルコーも、トリプルアクセルも自信を持って演技に組み込み、演技力、滑り、スピンの部分でも非常に高い評価が出ています。今回のファイナルは彼が世界に駆け上がっていくために重要な大会になると思います。日本の場合、世界選手権には2人の代表枠しかないので、その出場権争いという意味でも大切な大会。ゴールではなく、しっかりとステップにできるような、いい演技ができればいいなと思います」



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