AKB48が8日、開業10周年を迎えた“ホーム”のAKB48劇場（東京・秋葉原）で『10周年記念特別公演』を開催した。前田敦子、大島優子ら卒業生7人、現役メンバー119人の計126人がステージに上がったが、ラスト曲を前に“初代リーダー”的存在だった1期生の折井あゆみら卒業生45人がサプライズで登場。総勢171人で10年前の初公演で披露したラストナンバー「桜の花びらたち」で締めくくった。この日をもってAKB48グループ総監督の役職を引き継いだ横山由依は「5年後も10年後も卒業生の皆さんに来ていただけるように頑張ります」と、道を切り開いてきた先輩たちを前に力強く宣言した。

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　10年前のこけら落とし公演が幕を開けた午後7時、「10周年カウントダウン」のデジタル時計が「0日0時間0分0秒」を示した瞬間、手をつないだ選抜メンバーは喜々としてジャンプ。バースデーソング「涙サプライズ」をBGMに、「劇場おめでとう！」と祝福しあい、観客250人の拍手と歓声に包まれた。

　公演では、10年前のこけら落とし公演の演目『PARTYが始まるよ』のオープニングを飾った「PARTYが始まるよ」「Dear my teacher」「毒リンゴを食べさせて」の3曲を立て続けに披露。

　続けて、主要メンバーの代表的なユニット曲を現役、卒業生合同でパフォーマンス。昨年6月に卒業した大島優子は、宮澤佐江、向井地美音、武藤十夢と「ごめんねジュエル」、たかみなは横山、高橋朱里とともに「Bird」、渡辺麻友は宮脇咲良、川栄李奈と「パジャマドライブ」、小嶋陽菜は加藤玲奈、河西智美と「ハート型ウイルス」を披露した。

　前田敦子は、「2日前にお願いした」という自身のソロ曲「右肩」を盟友の高橋と熱唱。久しぶりに劇場で前田と並んで歌ったたかみなは、こらえきれずに涙をこぼし、前田は優しい笑顔で見守った。ユニット曲コーナーのラストを締めくくったのは人気曲「夕陽を見ているか？」。冒頭のセリフは小嶋が担当し、「もうちょっとだけみんなと一緒に走りたいです」と現役続行宣言すると、前田と高橋は満面の笑みをみせた。

　終盤には、ステージ上にテーブルが持ち込まれ、「総監督継承式」が行われた。3年4ヶ月にわたって総監督を務めた高橋は「由依は由依らしい総監督の形を探してほしい。そして、絶対に独りじゃないということを忘れないでほしい。由依はきょうが誕生日ということで、23歳とともに総監督1日目を歩んでほしいなと思います」とバトンタッチした。

　不安視されていたスピーチを乗り切った横山に、大島は「しゃべれるようになったじゃん」と笑顔。横山が「きょう、ちゃんとしないと、たかみなさんが卒業をやめないといけないと思ったので」と照れ笑いすると、高橋は「話す前、由依、大丈夫かなと思った自分がバカだった」と反省した。横山が「安心して卒業してくださいね」と声をかけると、大島は「たかみな、卒業おめでとう！　ばいばーい！」と茶化して終始笑いに包まれた公演となった。

■AKB48劇場10周年記念特別公演セットリスト
overture
＜10周年御礼あいさつ＞
01. Pioneer 横山チームA
02. 最終ベルが鳴る　峯岸チームK
03. 初日　木崎チームB
04. 夢を死なせるわけにいかない　高橋朱チーム4
05. 47の素敵な街へ　チーム8
06. 唇にBe My Baby
＜10周年カウントダウン＞
07. PARTYが始まるよ　唇選抜
08. Dear my teacher　唇選抜
09. 毒リンゴを食べさせて　唇選抜
10. ごめんねジュエル　大島優・宮澤・向井地・武藤
11. 口移しのチョコレート　柏木・入山・岡田奈
12. ツンデレ　板野・大和田・小嶋真
13. Bird　高橋み・横山・高橋朱
14. Confession　篠田・秋元・松井珠・山本
15. 愛しきナターシャ　指原・峯岸・木崎
16. パジャマドライブ　渡辺麻・宮脇・川栄
17. ハート型ウイルス　小嶋陽・加藤・河西
18. 右肩　前田敦・高橋み
19. 夕陽を見ているか？　小嶋陽・高橋み・渡辺麻・柏木・前田敦・大島優・篠田・板野・秋元・河西・川栄
20. フライングゲット　唇選抜＋卒業生
21. 大声ダイヤモンド　唇選抜＋卒業生
22. 言い訳Maybe　唇選抜＋卒業生
23. ヘビーローテーション　唇選抜＋卒業生
＜総監督引き継ぎ＞
24. あなたがいてくれたから　全員
25. 桜の花びらたち　全員
※唇選抜＝新曲「唇にBe My Baby」選抜メンバー