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ユーミン、前代未聞の“真っ暗闇”ライブ「特別な星の夜にようこそ」

 シンガー・ソングライターの松任谷由実が5日、東京スカイツリータウン内のコニカミノルタプラネタリウム「天空」で一夜限りのライブ『星の夜と、ユーミンと。』を開催した。タイトルどおりプラネタリウムの星空を演出に取り入れたため、会場は真っ暗闇。ユーミンを照らす照明も排除して暗闇の中で歌う、前代未聞の試みに挑戦した。

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 ユーミンの40年を超すキャリアの中で史上最少の100人限定のプレミアムライブは、実際の星もよく見え始める午後8時に幕を開けた。ユーミンは「こんばんは、特別な星の夜にようこそ。きょうは私にとって、そして皆さんにとっても、きっと初めての経験になるでしょう。なにしろ真っ暗闇で歌うのも、真っ暗闇で聴くコンサートも初めてなはずですから」とあいさつ。

 「暗くなれば暗くなるほど、五感は研ぎ澄まされると言います。そう、だからきょうは静かに静かにお送りしたいと思います。ちょうど自分の詞が出来上がるときのような、沈黙の中から何かが浮かび上がってくるみたいな感覚になるんじゃないでしょうか。そんな期待をしながら歌ってみたいと思っています」と話すうちに場内は徐々に暗闇になり、ライブがスタートした。

 真っ暗闇の中、星だけが輝く幻想的な空間が広がる。この日の演奏曲は星を眺めながら聴くために選曲されたもので、72年10月9日にジャコビニ流星群が見られると言われていた日のことをモチーフにした79年発売のアルバム『悲しいほどお天気』収録曲「ジャコビニ彗星の日」を披露。実際のこの日、東京はくもり空だったため、見ることができなかった星空が映しだされる中で曲を味わえる、これまでにない演出でファンを喜ばせた。

 暗闇の中ではユーミン自身も客席が全く見えず、演奏者たちとのアイコンタクトも取れないため、透過式メガネ型端末「SmartEyeglass(スマートアイグラス)」を着用した。スマートフォンなどの対応機器をBluetoothや無線LANでスマートアイグラスとつなぐと、レンズに文字や画像情報を視界に重ねて表示できるもの。さまざまな作業現場やスポーツ観戦などに有効なアイテムとして注目されているが、演奏者がコンサートで使用した例は今回が初めて。ユーミンの視覚には、演奏のタイミングやコンサートの進行が表示された。

 このほか、11月に公開された映画『リトルプリンス 星の王子さまと私』の日本語吹替版主題歌「気づかず過ぎた初恋」をライブで初披露。アンコールでは星空から大空に雲が浮かぶ映像に変わり、「ひこうき雲」を演奏し、全7曲のライブは終了した。

 初体験の暗闇でのライブを終えたユーミンは「自然に息づかいや歌い終わって消える時のバイブレーションとかを、丁寧に絵を描くように初めて歌った気がします。宇宙にたった一人って思うと、反転して、普段大切にしている人をより大切にしようとか、優しさにつながるんですね。聴いた人がそんな気持ちになってくれたらうれしいなと思いました」とコメント。

 初めて使用したスマートアイグラスについては「体験したことのないコントラストでした。完全な暗闇になるとサイリウムみたいな明かりと、漆黒の闇とが、自然界にないコントラストで見えました。こんなこと誰も体験したことがないと思うと、人類のための被験者になったみたいでとても気持ちよかったです」と話していた。



関連写真

  • 暗闇の中でスマートアイグラスを着用してライブを行った松任谷由実
  • 星を眺めながら聴くために選曲した全7曲を披露した
  • 一夜限定ライブ『星の夜と、ユーミンと。』客席からの全景
  • 一夜限定ライブ『星の夜と、ユーミンと。』会場全景
  • ユーミンが着用した透過式メガネ型端末「SmartEyeglass(スマートアイグラス)」

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