フジテレビ系で放送されているアニメの年末スペシャル版『ワンピース〜アドベンチャー オブ ネブランディア〜』（19日　後9：00〜11：10）に、歌舞伎俳優の市川猿之助、俳優の木下ほうか、音尾琢真が、ゲスト声優として参加していることが7日、明らかになった。

【写真】その他の写真を見る

　今回の冬スペシャルは、新世界にある“悪魔の実”の能力を封じる“能力者封じの島”と言われる霧の島を舞台にした、原作では描かれていないアニメ完全オリジナルのエピソード。3人が演じるのは、主人公・モンキー・D・ルフィ（以下ルフィ）と戦って大敗し、リベンジに燃えて再登場する海賊・フォクシーの手下として新たに加わったコーメイ、カンショウ、ドウジャクだ。

　今年、スーパー歌舞伎II『ワンピース』東京公演を成功させ、大きな話題となり、来年3月には大阪公演を控えている猿之助は、ルフィとフォクシーのデービーバックファイト（仲間を奪い合うゲーム）を裏で操る“天才策略家” コーメイの声を担当。“能力者封じの島”にルフィたちを誘い込み、綿密に練られた作戦で一味を追い詰める。武芸の実力も相当なもので、「○○○○の計」と自ら名付けた作戦で知略を巡らせることを好むキャラクターだ。

　猿之助は「初めてのアフレコは未体験のことばかりでとても勉強になりましたが、特に戦闘シーンのアフレコが難しかったです。コーメイは諸葛亮（孔明＝中国三国時代の蜀漢の政治家、軍人）をイメージして歌舞伎の悪役っぽく演じてみました。善対悪ではなく、コーメイにも正義の理由があります。それに立ち向かうルフィの運命やいかに!?！？ ぜひご覧ください」とコメントを寄せている。

　同局のバラエティー番組『痛快TV　スカッとジャパン』の“イヤミ課長”としてブレイクした木下は、銃の使い手で、情に厚い陽気なキャラクター・カンショウを演じる。「大人気アニメ『ワンピース』に出演できて光栄でした。アフレコは初めての体験で、全てにおいて自身の間（ま）ではなかったので難しかったです。監督からは『もっとデフォルメするように』と言われました。どれだけ貢献できたかはわかりませんが、温かい目でお楽しみください」。

　そして、今年結成20周年を迎えた人気演劇ユニット・TEAM NACSの一員でもある音尾は、コーメイの部下で複雑なカラクリも簡単に作ってみせる、口癖は「ホラ、俺天才だから」の超ヤリ手の技師・ドウジャク役を担当。

　「アフレコはとても難しくて緊張しました。大きな体のドウジャクを演じるため、なるべく太い声が出るように頑張りました。地声はヘナチョコなので、ちょっと無理したら喉のどが痛かったです。特徴的な高らかな笑い声に不安がありましたが、監督がOKをくれたので内心ヒヤヒヤしていました。ヒヤヒヤの実です。信じられないことに私が、あの、ワンピースの一部分となる事ができました。海賊たちは今回も最高にかっこいいので、楽しみにしていて下さい」と言葉を寄せている。

　また、コーメイが自分の作戦を立てるシーンで、「名付けて、○○○○の計」と画面全体に大きく表示される筆文字の“作戦名題字”は、沖縄出身のバンド・MONGOL800のドラム＆コーラス担当の高里悟によるもの。自身のバンドはもちろん、ほかのアーティストにも題字を提供し、達筆で知られている高里が、筆文字で『ワンピース』の世界観を盛り上げる。

　アニメのデザインを元に原作者の尾田栄一郎氏が自らブラッシュアップさせたキャラクターのデザインも初公開。アニメでは、麦わらの一味のオリジナル衣装を尾田氏が描き下ろしているのも大きなみどころだ。

■キャスト
モンキー・D・ルフィ…田中真弓
ロロノア・ゾロ…中井和哉
ナミ…岡村明美
ウソップ…山口勝平
サンジ…平田広明
トニートニー・チョッパー…大谷育江
ニコ・ロビン…山口由里子
フランキー…矢尾一樹
ブルック…チョー