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格闘技ブーム再燃なるか? 3局激突で“大みそか=格闘技”が復活

 テレビ朝日が20日、年越し特番『くりぃむVS林修! 年越しクイズサバイバー2015』(後6:00)を発表し、各局の大みそかの特別番組がほぼ出そろった。昨年放送した『ワンピース エピソードオブチョッパー+ 冬に咲く、奇跡の桜』が平均視聴率3.3%と苦戦を強いられたフジテレビは、今年は『RIZIN』で10年ぶりに総合格闘技イベントの放送を復活。ボクシング&K-1などを放送するTBS、ボクシングのテレビ東京(放送時間未発表)、そして総合格闘技を復活させたフジテレビの3局が格闘技系の番組で激突することとなり、再び2000年代前半に盛んだった“大みそか=格闘技”という様相を呈している。

■大みそか興行が激突した2003年 翌年の瞬間最高視聴率『紅白』超えも

 ここ数年の大晦日のイメージといえば、恒例の『NHK紅白歌合戦』に加えて、シリーズ10年目を迎える日本テレビ系『ガキの使いやあらへんで!!』の大みそか特番『絶対に笑ってはいけない』シリーズだろうか。『紅白』は勢いは衰えたと言われているものの、昨年は前半の平均視聴率35.1%、後半が42.2%と堅調に推移。『絶対に笑ってはいけない大脱獄24時!』は第1部が18.7%、第2部が16.0%と安定した数値を記録し、日テレの好調ぶりを見せつけた。また、テレ東は恒例の『年忘れにっぽんの歌』が5.8%、続くボクシング特番が5.6%を記録し、こちらも躍進が窺える結果となっている。

 2000年代前半、大みそかにこぞって総合格闘技番組が放送されるようになった背景には、『紅白』への対抗策という側面が大きい。2001年の大みそかにTBS主催、運営・制作がPRIDEの運営会社、協力が猪木事務所とK-1という布陣で行われた総合格闘技イベント「INOKI BOM-BA-YE」がTBSで放送され、平均視聴率14.9%と民放トップを記録したことで火が点いた。2003年には日本テレビでの放送に変わった「INOKI BOM-BA-YE」に加えて、フジテレビが「PRIDE男祭り」、TBSがK-1とPRIDEの対抗戦というかたちで主催した「K-1 PREMIUM 2003 Dynamite!!」と、民放3局が中継を実施。“大みそか3大興行”として大いに盛り上がりを見せ、TBSが放送した「Dynamite!!」は平均視聴率19.5%、曙vsボブ・サップ戦では瞬間最高視聴率40%超えの高視聴率を記録した。

 しかし、2004年、日本テレビが前年の低視聴率などにより撤退し、2006年に『絶対に笑ってはいけない』シリーズの放送を開始したあたりから、暗雲が立ちこめはじめる。2004年こそTBSの『Dynamite!!』は『紅白』の裏番組としては初の平均視聴率20%台を記録したが、『絶対に笑ってはいけない』シリーズが年を追うごとに視聴率を上げる人気番組となったことや、PRIDEのフジテレビ撤退、さらにPRIDE自体の活動停止でブームが下火に。大みそかの民放は『絶対に笑ってはいけない』の一人勝ち状態となった。昨年は格闘技系の番組としては、TBSがボクシングなどを含むスポーツ番組、テレビ東京がボクシング番組を放送している。

■今の時代に総合格闘技は合うのか?という懸念

 視聴者の生活スタイルが多様化するなかで、大みそかにテレビ番組を観ない若者も増え、ここ数年、日テレ以外の民放各局は、大みそかの視聴率競争で非常に苦戦を強いられてきた。そんななかでの昨年のフジテレビの『ワンピース』再放送は“勝負を投げた”と捉えられる面も大きく、他局も含めた大みそか特番制作の士気の低下にもつながったという。しかし昨年、躍進めざましいテレビ東京に抜かれ、民放最下位を記録してしまった衝撃は非常に大きかった様子で、今年、再び総合格闘技を復活させたことには、制作陣の並々ならぬ気概を感じさせる。

 格闘技ファンは“待ちに待った”と大きな期待を寄せる状況がある一方で、「今の時代に総合格闘技は合うのか?」という懸念があるのは確かだ。フジテレビで放送される『RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2015』は2007年に活動を停止した『PRIDE』運営会社の代表だった榊原信行氏が委員長を務め、元プロレスラーで、現在はタレントとして活躍する高田信彦が統括本部長に就任。エメリヤーエンコ・ヒョードルをはじめ、元大関・杷瑠都や桜庭和志らが参戦、さらには高阪剛の現役復帰なども発表され、話題の有名人が続々と参戦するという噂も出てきている。

 しかし先述のPRIDEの活動停止や大みそか生中継撤退の時点で多くのファンが離れてしまったことは確実で、成功には新規の若いファン獲得が必須。ラインアップの充実や10月よりスタートした格闘技番組『FUJIYAMA FIGHT CLUB』などでどこまで若者を取り込んでいけるか、フジテレビの手腕が試されると言えるだろう。とはいえ、プロレス好きの女子“プ女子”や相撲好きの女子“スー女”がブームとなるなど、これまで男性ファンが多かった競技に興味を持つ若い女性も増え、追い風が吹いているのも事実。今年の大みそかの実績次第では、総合格闘技ブームの再燃もあり得るかもしれない。



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