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【花燃ゆ】三田佳子、大河の主役を2度経験「命、削りました」

 NHK大河ドラマ『花燃ゆ』(毎週日曜 後8:00)は、22日放送の第47回を含め、あと4回。いよいよ大詰めだ。明治維新後、故郷の長州・萩を離れ、群馬の地にやって来た主人公の美和(井上真央)は、子どもとその母親たちを育てることに己の役割を見出し、何事にも誠意を尽くす姿が描かれていく。最後の最後で美和を、そして演じる井上を盛り立てるのは阿久沢せい役の三田佳子(74)だ。

大河ドラマ『花燃ゆ』美和(左/井上真央)のよき理解者となる阿久沢せい(三田佳子)(C)NHK

大河ドラマ『花燃ゆ』美和(左/井上真央)のよき理解者となる阿久沢せい(三田佳子)(C)NHK

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 地元の有力者・阿久沢権蔵の妻・せいは、最初は美和を余所者扱いしていたが、子どもや女性たちへの教育や地場産業の製糸業の発展に勤しむ姿に共鳴し、“群馬の母”と呼ぶべき良き理解者へ変わっていった。

 「かかあ天下と言われる上州のお女将さん、せいさんを、人一倍大きな声を張り上げて演じさせていただきました。役を演じることに夢中になったら、絶対に超えていくものがある。そう信じて一生懸命演じる姿を見せることが真央さんの一番の応援になると思いました」。

 三田は、大河ドラマ『太閤記』(1965年)に初出演して以来、『竜馬がゆく』(68年)、『国盗り物語』(73年)、そして『いのち』(86年)と『花の乱』(94年)の2作品で主役を演じ、今回が6作目。2度の主演大河では「命、削りました」と振り返る。そして、「苦労はいつか報われる」という三田の言葉にも、ひとかたならぬ重みを感じさせるのだった。

 今年、芸能活動55周年を迎えたが、その間には大病を患ったり、家族の起こした不祥事に苦しんだ時期もあり、まさに波瀾万丈。74歳になって、いまだ現役だ。それどころか、今年は7月にアイドルグループ・A.B.C-Z河合郁人五関晃一とともに舞台『ファウスト〜最後の聖戦』に出演。その後、急きょ『花燃ゆ』の撮影が入り、終わったら休む間もなく喜劇の女王・藤山直美との舞台『かたき同志』の稽古(けいこ)をして、今月3日から東京・明治座で12月6日までの異例のロングラン公演中。年内12月26日まで北海道〜東北〜甲信越をまわるツアー公演を控え、精力的に活動を続けている。

 「オファーを受けた時、スケジュール的につらいことはわかっていたんです。舞台が一つ終わって、次の舞台までしっかり休養しようと思っていたんですが、役者はダメですね。請われれば、応えずにはいられない。断ったら女優の名がすたると思ってしまう。私も70歳を超えて命の保証はありませんが、死んでもやってやるという意気込みで演じております。私の命をかけた前向きな気持ちは、『花燃ゆ』のせいさんにも注入されていると思います」。

 なんて骨太な覚悟とプライド。圧倒される。

 「一筋にこの仕事だけをやってきましたので、作品の中で誰かを演じていることこそが私の命の源かもしれないですね。ただ、孫が『ばあば、ばあば』となついてくれていますので、孫との時間も大事にしたいんです。そういえば、孫を抱きしめた時の感覚を思い出しながら、真央ちゃんとお芝居したシーンがありました。だから無駄に孫とも遊んでいないんですよね」と、微笑んだ顔も貫禄たっぷりだった。

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