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観葉植物の進化系? 今注目の“植ラマ”とは

 生活に癒しと彩りを加えてくれる観葉植物。近年、盆栽や苔玉の人気が再燃したり、多肉植物やエアープランツなどの新参の観葉植物が人気を集めたりと、変り種のインテリアグリーンがなにかと話題になっている。多肉植物の寄せ植えや苔玉の洋風デコレーションなど、すでに自分流のアレンジを楽しんでいる人も多いが、次なるブームと目されているのが“植ラマ”。見ているだけで思わずワクワクする作品と共に、その魅力を掘り下げる。

サボテンのある砂漠の景色を再現した“植ラマ”(写真提供 Petit-Eden)

サボテンのある砂漠の景色を再現した“植ラマ”(写真提供 Petit-Eden)

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 “植ラマ”とは、盆栽や苔、多肉植物、サボテン、エアープランツなどの“生きた植物”を使ったジオラマや箱庭の総称。自分の世界観を表現できる楽しさと、植物を育てる楽しさの両得でハマっている人が増加中だ。人気の理由について、“植ラマ”作家のPetit Eden氏と、カルチャースクール・緑花星(埼玉県)の石戸店長は、植ラマ最大の醍醐味として“リアル感”を挙げる。

 「大自然の情景を両手で掬い取ったような味わいの作品が作れる」(石戸さん)と語るように、生きた緑を使っているからこその世界観が作り出せる植ラマ。Petit Edenさんも「セダムの万年草を敷き詰めて芝生に見せたり、柱サボテンを砂漠に生えている姿そっくりに見せたりできる」と、ならではのテクニックを教えてくれた。作り物なのに偽物ではない、なんともいえないリアルな光景が作れる点が、ファンを増やしている理由のようだ。

 初心者から上級者まで、それぞれのレベルに合わせて楽しめるのも植ラマのいいところ。植物の周りに小物を配置するだけでも作品として成立するため、ワークショップやイベントには子どもから大人まで幅広い層が参加するという。ジオラマ人気の高まりもあり、ミニチュアフィギュアを扱っているショップやネット販売も増加。パーツを入手しやすい点もまた、初心者が踏み出しやすい理由だろう。

 「初めは犬などの動物フィギュアをポンと置いたものだった」というPetit Edenさんも、今ではフィギュアを手作りしたり空き缶や電球をリメイクして植ラマに活用したりと、オリジナルにこだわっているという。「イチから作りこんでいくことで自分の世界に入れる」と語る石戸さんも、ウッドチップに穴をあけて滝に見立てたりといった工夫を行っているとか。ハマるほどにアイデアが冴え、腕が上がっていく。それが“植ラマ”なのだ。

 また、思いがけない副産物として“セラピー効果”もあると石戸さん。「雑念を忘れて没頭すると無心になれるので、心がすっきりするんです」。“大人の塗り絵”など集中することで無心になれる趣味が注目されている今、自分の世界に入り込める植ラマの“ストレス発散力“と“癒しパワー”も侮れないのかもしれない。

 没頭して作ったあとも「普通のジオラマと違い、育てる楽しみがあるのが魅力。成長するごとに見え方が変わってくるところが面白い」(Petit Edenさん)という。成長や変化を楽しめる“植ラマ”が、新しい観葉植物の楽しみ方として定着するか、注目だ。

関連写真

  • サボテンのある砂漠の景色を再現した“植ラマ”(写真提供 Petit-Eden)
  • 多肉植物で農園を表現した“植ラマ”(写真提供 indolent note)
  • ウッドチップの穴から多肉植物を通して滝を表現した“植ラマ”(写真提供 緑花星)
  • 苔テラリウムにフィギュアを合わせた“植ラマ”(写真提供 Petit-Eden)
  • 多肉植物の寄せ植えに牛をちょこんと置くだけで世界観を出した“植ラマ”(写真提供 Petit-Eden)
  • 割れた鉢植えを使った“植ラマ”(写真提供 Petit-Eden)
  • 苔を芝生に見立てたかわいらしい“植ラマ”(写真提供 Petit-Eden)
  • 多肉植物・苔・ウッドチップで大自然を表現した“植ラマ”(C)緑花星
  • 柱サボテンを砂漠に生えている姿そっくりに見せた“植ラマ”(写真提供 Petit-Eden)
  • 車のフィギュアに寄せ植えを乗せた“植ラマ”(写真提供 Petit-Eden)
  • サボテンを使った“植ラマ”(写真提供 Petit-Eden)
  • 苔と多肉植物を使った箱庭風“植ラマ”(写真提供 緑花星)
  • クリスマス仕様の“植ラマ”(写真提供 緑花星)
  • エアプランツを使った“植ラマ”(写真提供 Petit-Eden)

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