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故・松来未祐さん出演ラジオ『有限会社チェリーベル』13年の歴史に幕

 10月27日に38歳で亡くなった声優の松来未祐さんが、櫻井孝宏鈴村健一とともにパーソナリティーを務めた文化放送のインターネットラジオ「超!A&G+」の番組『有限会社 チェリーベル』が、6日の放送をもって終了した。松来さんが今年7月に病気療養のため長期休養に入って以降、櫻井・鈴村の二人で続けてきたが、今回の訃報を受け、約13年の歴史に幕を下ろすことが決まった。

故・松来未祐さん出演の文化放送の番組『有限会社チェリーベル』が11月6日の放送をもって終了(左から)鈴村健一、松来さん、櫻井孝宏

故・松来未祐さん出演の文化放送の番組『有限会社チェリーベル』が11月6日の放送をもって終了(左から)鈴村健一、松来さん、櫻井孝宏

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 番組冒頭、櫻井が「『チェリーベル』ですから、湿っぽくなるのは松来本人が望んでないと思うのですが、目の前の事実に向き合おうと思って、今日は僕らの気持ちや、これまでの『チェリーベル』の状況、僕らにとっての松来をお話しさせていただこうと思います」と切り出すと、続けて鈴村が「病状については本人が教えてくれていました。リスナーのみなさんにお伝えしなかったのは、松来の意思を尊重したかったからです」と苦しい胸の内を明かした。

 闘病中の松来さんについて鈴村は「皆さんに心配されたくない、治療がどんなにつらく長くても、元気になってしれっと戻ってきて『実は大変だったんですよ〜、えへへ』と報告したいと本人がずっと言っていました。いずれは克服した結果、本も書きたいといっていました。同じ病気で戦っている人の励みになりたい、と強く思っていました。強い意志で、病気と闘っていました」と回想。

 櫻井はメールで松来さんを励まし続けていたこと、逆に自分が元気づけられていたこと、鈴村は見舞いに行くたびにその時の様子を『チェリベ』関係者に報告していたことなどが語られ、「本人も絶対に回復することを確信していたんです。最後の最後までエンターテイナーで、最強にポジティブなまま仕事をやり遂げたと思います」(鈴村)と故人を偲んだ。

 松来さんが“戻ってくる場所”を守ってきた二人からこの日、「突然のご報告となってしまいますが、本日のこの放送を持ちまして、『チェリベ』をたたみます。営業終了、これにて最終回とさせていただきます」と番組終了の発表があり、「続けてほしいという声も来ていました。でも僕らもいっぱい考えました。でもこの決断にたどりつきました。いったん心の整理をしたい」と心境が語られた。

 最後は「3人で本当に一生懸命やってこれて…。楽しかったし…。でも3人じゃなきゃ『チェリーベル』じゃないと思う。ごめんね。そういう結論を出させてもらいました。本当に松来との思い出はずっと残ります。ずっとずっと思ったままこれから生きていきます。皆さんもそうあってほしいと思います」と締めくくっていた。

 松来さんは、同番組(2003年4月〜)をはじめ、『有限会社櫻井工房』(02年10月〜03年3月)、『ラジオトゥルーラブストーリー・サマーデイズないと』(03年10月〜04年3月)、『ATLUS presentsめぐみゅうの神楽坂ハッピーチューナー』(04年4月〜05年3月)、『松来未祐と金田朋子のRADIOデコピンないと2』(04年10月〜05年3月)、『アクターズゲート 松来未祐のぷるるん大作戦!!』(06年10月〜12月)など、数多くの文化放送の番組でパーソナリティーを務めた。

 同局では、19日深夜2時より「超!A&G+」で松来さんの追悼特番を放送する。

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