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葉山奨之、朝ドラ『まれ』弟役を経て変わった意識 「海外作品に出演したい」

 NHK朝の連続テレビ小説『まれ』でヒロインの弟役を好演し、幅広い世代から注目を集めている若手俳優・葉山奨之の初主演映画『夏ノ日、君ノ声』。17歳の男子高校生・哲夫の、耳が聞こえない少女とのひと夏の恋を、みずみずしく描いた本作について聞いた。朝ドラを経たいまの俳優としての心境、ハタチを迎える率直な想い、将来への志向も語ってくれた。

◆18歳の自分にしかできなかった表現

――初主演映画になりますが、主人公の哲夫についてはどんなアプローチをしましたか?
【葉山】 哲夫として、3回くらい通しで台本を読んで、感じたことや思いついたことをメモをしました。そこから、哲夫はこうやって生活してきたんだろうか? とか、頭がパンクするくらいまで考えて、撮影現場に行ったら1回全部忘れて、芝居をする。どの作品もそういう感じなんですが、今回はとくに、哲夫の人物像に意識を集中するというより、現場で作り上げた感覚が大きかったです。

――いつごろ撮影されたのですか?
【葉山】 昨年の8月末です。ちょうど『まれ』の直前でしたね。

――哲夫について、どんな男の子だと捉えましたか?
【葉山】 少しやんちゃだけど、なんだか純粋。たぶん17歳の持っているパワーというか、無敵さがあって。10代の男の子って、無敵な感じがするんです。何でもできちゃう気がしてて。そういうわんぱくな男の子が恋をする。物語の途中に、(哲夫が気持ちを)すごい切り替える場面があって、そこをちゃんと見せられればいいなと思っていました。

――哲夫の無敵さというのは、同世代の葉山さんにとってもシンパシーを感じる部分ですか?
【葉山】 僕はぜんぜん無敵じゃないです! 最近はもう、無敵とはまったく異なる種類の人間だと思っています(笑)。いろいろ探っている段階なんです(苦笑)。

――1年前の夏が、ずいぶん昔のことのように感じられたりも?
【葉山】 それは思いますね。自分のなかでは、もっと前に撮った感覚なので。このときの自分は何を考えていたとかわからないですし、いまの自分がこの作品をやるとしたら、この表現にはならなかったというのは本当に思います。完成作を観て“いまはいまでこの芝居できないな”って。それは映画を観終わってすぐ、監督にも言いました。僕の18歳の時間を作品として残してくれて、監督に感謝しています。

◆朝ドラで気づいた、役を追求しないといけない大変さ

――15歳でデビューして以来、映画やドラマ、舞台と幅広く活躍されていますが、芝居のおもしろさは日々実感されていますか?
【葉山】 いろいろな役をやらせてもらって、すごくおもしろくなってきています。そのぶん“どの作品を観ても変わらない”って言われるのはよくないと思っているから、作品に入ったら(その世界観に)集中する、役に対してまっすぐに向き合うことが、いまの大きなテーマです。時間のないなかでどれだけ役を追求できるか? すごく大変ですけど(苦笑)。

――自分のなかで変わってきたことは?
【葉山】 今年の4月に、海外の人たちと一緒に作品を作る機会があったんです。4ヶ国の合作映画なんですけど、スタッフさんも海外の人で、主演がフランス人。そのとき「日本の役者は、時間がないなか徹底的に役作りをして、2週間くらいで映画を撮って本当にすごい! 1年くらいの時間をかけて、ゆっくり撮っていく私たちにはとても真似できない」って言われて。でも僕からすると、そんなに長い時間、集中できる彼らの方がすごいと思って。本当に1日に2シーンくらいしか撮らないんですよ。でも、髪の毛1本、指先ひとつ、とても細かいところにまでこだわって。日本映画とは全然違う、海外の人たちとの仕事もいいなと思いました。新しい楽しさも見つけられたし、自分の感覚も変わったのかなって思います。

――デビュー当初から、海外作品への意欲を示していましたよね?
【葉山】 もともと海外が好きっていうのもあって。日本だけじゃなくて、海外へ行って、海外の同年代の人たちと一緒に作品を作り上げていくっていうのは、いまの僕の目標です。目標といえば、つい最近お会いする機会があった加瀬亮さんの人間的な魅力に惹きつけられました! お芝居でも、いつ役になるのか本当にわからないんですよね。ご本人に「大好きです!」って告白しました(笑)。僕も加瀬さんみたいな俳優になりたいと思って、お話を聞いたことは全部メモしています。

――加瀬さんも、海外の作品に積極的に参加している俳優さんですね。朝ドラの大役を果たす一方、今年は初舞台を踏み、ハタチのお誕生日も板の上で迎えるという充実した1年ですね。
【葉山】 朝ドラの役作りは、すごく難しかったです。1年間ひとつの役をやるというのも初めての体験でした。自分のなかで役を追求しないといけないのが大変だったけど、すごくおもしろくて。台本を読んで、ぼんぼん出てくるアイディアをメモして。別の現場に行っても、どこかで(朝ドラで演じた)一徹というキャラクターが残っていたり。朝ドラをやったからこそ、役への向き合い方とか、変わったこともありますね。

――もうすぐハタチですね。
【葉山】 ハタチになることは、うーん……。精神年齢が12歳くらいで止まっているので、いつまでも少年の心を忘れないように(笑)。正直、年を取りたくないっていうのがあって。大人になると、面倒そうだなって(苦笑)。年上の人とか見ていて、大変そうだなって思ってしまうので。でも10代は、まずはひとり旅など、やりたいことはできました。これからももっと成長し続けられたらと思います。
(文:石村加奈)



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