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大物結婚ラッシュに沸くエンタメ業界 “○○ロス”って本当にあるの?

 日本の女性たちに大きな衝撃を与えた福山雅治と女優・吹石一恵の電撃結婚劇。「福山さんが結婚したので、会社休みます」といった書き込みがネット上に飛び交い、福山の所属事務所・アミューズの株価が下落するなど、「福山ショック」「ましゃ(福山の愛称)ロス」が列島を駆け巡った。昨年、俳優の西島秀俊が一般女性と結婚した時や、向井理が国仲涼子と結婚した時もショックを受ける女性が多く見られたが、果たして「○○ロス」はどこまで本気なのだろうか?

■“ロス”は本気なのか、ネタなのか 複雑なファン心理

 まず、話題になった男性たちはみなアラフォーもしくは40歳以上で、婚期が遅れた(逃した)男性たちだった。例えば福山と同日に結婚を発表した千原ジュニアの場合、結婚に慎重すぎる、神経質すぎる、嫁に求めるハードルが高すぎる等々、面倒くさい男を自らネタにしていた一面があったし、福山も噂はあるものの決定的な熱愛現場をスクープされることはなく、プライベートはヴェールに包まれていた。女性の影がなかったからこそ、いきなりの結婚は大きな話題になったし、特に女性ファンはショックを受けたのだろう。

 そして“最後の大物”独身と言われる俳優やタレントが続々結婚しているなかで、SNSでは前述の「ましゃロス」のような話が度々飛び交っている。好きな有名人の結婚にショックを受けるファン心理はわかる。しかし本当に世の女性たちは会社を休まなければならないほどのダメージを受けているのか、疑問に感じている人も多いのでは? そこで、思い切って「“ましゃロス”に共感できますか?」というアンケートを取ってみたところ、女性の36.1%が【共感できる】と答えた。

 【共感できない】と答えた人の中には「自分が結婚できるわけでもなく、自分のものでもないのに、理解できない」(青森県/20代)という意見が見られたが、【共感できる】人たちはそれをわかった上でやはり“ネタ”として捉えている人たちが多いようだ。「夢を与えてくれていた人が、急に居なくなる喪失感。いつまでも、心の恋人でいてくれるという安心感が崩壊した瞬間」(東京都/30代)、「仕事ができないとか会社を休むのは大げさだけど、気分が落ちてしまうのはわかる」(三重県/20代)、「デビューからのファン。今は親心のような気分で祝福できるが、真のファンの喪失感は想像できる」(東京都/50代)と、意外にも冷静だ。一方で「少なくとも独身の男が一人減ったことは事実だから」(大阪府/30代)というシュールな回答もあった。

■大忙しのマスコミ 次は出産ラッシュが待っている

 なお、一連の結婚ラッシュにいわゆる“授かり婚”がなかったことは特筆すべきことだろう。最近まで芸能界での結婚は、妊娠→結婚が主流になっており、その影響からか授かり婚自体が一般社会でも認知・容認されてきた背景がある一方、「順序が違う」と眉をひそめる中高年も多かった。そうした意味では、今回の結婚ラッシュに関しては、「さすが大人」と見る向きも多い。また事務所の大物先輩が結婚したことで、後輩たちも結婚しやすくなったという環境も生まれるはず。たとえば、TOKIOの国分太一の結婚は、“ジャニーズ系の後輩アイドルたちに、結婚しやすい土壌をちょっとだけ与えたと言えるかもしれない。

 総じて好意的に受け入れられている今回の結婚ラッシュだが、一方でブームに乗って、大物カップル結婚をスクープするのはウチだ、と意気込むマスコミ各社もなかなか大変だ。先日も、人気タレントと若手女優の結婚を報じたスポーツ紙は、両者に否定されて何とも尻すぼみな感じになってしまった。さらにはマスコミや企業の広報が満を持して仕込んだネタやPRイベントが、大物タレント結婚の話題ですっ飛んでしまうということも多い。また一連の結婚が、さしたるトラブルもなくスムーズに報道されているところを見ると、所属事務所をはじめ関係各所に適切な配慮をした“気遣い婚”“大人婚”であることもうかがえる。それは、授かり婚→強引に事務所に認めさせて結婚、といった流れに対するある種の反動と言えるかもしれないし、単純に本来あるべきスタイルに回帰したのかもしれない。

 普通に考えれば、今後は“出産ラッシュ”が待っているはずだし、このおめでたい空気は意外と続いていく可能性もある。また、俳優では竹野内豊や佐々木蔵之介、芸人では今田耕司やナインティナイン・岡村隆史など、未婚の大物芸能人への結婚の期待もさらに高まるし、マスコミも“秒読みカップル”を探し回るだろう。いずれにしろ芸能人たちの結婚報道は世間を明るくする。少子高齢化やおひとり様、草食系男子などが叫ばれる今、なかなか結婚に踏み切れないでいる中年カップルや、結婚に興味を持てない若者たちにも、何かしらの火を点けるかもしれない。そうした意味でも、今回の結婚ラッシュが日本社会に与える影響は意外に大きいと言えるだろう。

(文/五目舎)

【調査概要】
調査時期:2015年10月9日(金)〜14日(水)
調査対象:合計500名(自社アンケート・パネル【オリコン・モニターリサーチ】会員10代〜50代の男女)
調査地域:全国
調査方法:インターネット調査



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