• ホーム
  • 音楽
  • デビュー10周年の植村花菜、「トイレの神様」の大ヒット・結婚・出産経ての今

デビュー10周年の植村花菜、「トイレの神様」の大ヒット・結婚・出産経ての今

 デビュー10周年を迎えたシンガー・ソングライターの植村花菜が、キャリア初のベストアルバム『The Best Songs』を発売。「トイレの神様」が大ヒットし、社会現象を巻き起こした当時の状況や、結婚・出産を経た今、これまでの10年を振り返り語った。

◆いろんな苦労があったおかげで、すごくいい10年だったと思う

――植村さんは今年10周年を迎えられたわけですが、今振り返って、この10年は早かったですか? それとも長かったでしょうか?
【植村花菜】 両方ですね。早かったといえば早かったし、長かったといえば長かった。でも、私自身の印象としては、あっという間。それは、やっぱりすごく良い10年だったからだと思います。もちろん、大変なこともたくさんあったし、辛いことも悔しいこともありました。だからこそ、そこから生まれた曲もあるし、学べたこともある。ハッピーなだけだと、逆に幸せに気づけないじゃないですか。そういう意味では、いろんな苦労があったおかげで、今はすごくいい10年だったなって思える。

――そのなかでも特に印象的だった辛いこと、幸せなことは何ですか?
【植村】 辛いことでひとつあげるとすれば「トイレの神様」が生まれる前です。今まででその1回だけ、音楽を辞めたほうがいいのかな? って思ったくらいで。当時は楽曲が生まれないスランプに陥っていましたし、それ以外にも仕事、恋愛、家族、あらゆることがうまくいっていなかった。私は、前向きに思えるタイプなんですが、そのときは辛いことが重なって、さすがにちょっと心が折れそうになったんです(苦笑)。ただ、そこからなんとか抜け出したいと思って必死に頑張った結果、「トイレの神様」が生まれた。そのあとから自分のシンガー・ソングライターとしての人生の新章が始まったと言ってもいいくらい新しい道が開けた。だから今は、あのとき苦しんだことは、自分の新しい扉を開くチャンスだったと思います。

◆一番の幸せは、子供が生まれたこと

――「トイレの神様」は社会現象と言っていいほど話題になりましたが、どういう状況だったんですか?
【植村】 忙しかったです(笑)。でも、自分の気持ちは、それ以前と特に変わらなかった。それまでの5年間ずっと売れなかったので、急に注目されたら、やっぱりビックリするじゃないですか。だから、こんなに注目されて、“私、大丈夫かな?”“期待に応えられるのかな?”って不安になったこともあります。だけど、そういう気持ちを日記に書いているうちに、私は今まで、どんな仕事もベストを尽くしてやってきた。だったら、周りが変わっても私は今までと同じように、自分らしい曲を書いて、それを歌う。そうやっていれば何も怖くないっていう気持ちになったんです。それで不安がスッとなくなって。そのおかげで、私をとりまく環境がどれだけ変わっても、私自身は全然変わらずにいることができました。

――あの大ブームの中、植村さん自身は冷静だったんですね。
【植村】 そうですね。忙しくさせてもらっているのは、すごくありがたい。だから、とにかく今ある仕事を今まで通り誠心誠意やろうって思っていました。

――この10年で一番幸せを感じたことは何ですか?
【植村】 数え切れないほどありますが、一番は子供が生まれたことですかね。だから、間違いなく今が一番幸せです。

――楽曲の作り方も、お子さんが生まれたことで変化はありましたか?
【植村】 いえ、それは特に変わっていないです。例えば、今回のベストアルバムに入っている「なんてことない日々」は、子供から気づかせてもらったことを歌にしたものなんですが、私は今までも日々の生活を曲にしてきたので。だから、結婚したときは、主人と生活する中で生まれた音楽があったし、子供を妊娠したことで生まれた音楽も出産したことで生まれた音楽もあった。そうやって生活の中から感じたことを音楽にするという作り方に関しては、あまり変化はないと思います。

――ただ、出産やお子さんが育っていく過程を見るのは初めての経験。だから、それが曲の世界に影響はしますよね。
【植村】 それは間違いないです。もともと私は自分の私生活に思い切り根付いた曲を書いているので(笑)、訪れる環境の変化は、必然的にはっきりと音楽に反映されると思います。

(文:高橋栄理子)



関連写真

  • 「トイレの神様」で知られるデビュー10周年を迎えた植村花菜(写真:草刈雅之)
  • 植村花菜(写真:草刈雅之)
  • 植村花菜(写真:草刈雅之)
タグ

オリコントピックス