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うっかりやらかしているかも? SNS時代の法的NGライン

 TwitterやFacebook、YouTube、Vineなど、誰でも作品や意見を投稿できる時代。その手軽さの裏でうっかり法に触れてしまったり、思わぬ反応を受けて炎上してしまうなどのトラブルも起こりやすくなっている。どこまでOK? 何がNG? 素人には分かりにくいそのボーダーラインについて、K.I.T.(金沢工業大学)虎ノ門大学院で知的財産に関する授業を行っている、ITコンサルタントで弁理士の栗原潔客員教授に話を聞いた。

◆パクツイは著作権侵害?

 SNSの炎上で多く目にするのは、Twitterでの発言や公開された画像だろう。アルバイト先での悪ふざけを投稿して炎上し、企業や学校が謝罪する事態になる「バイトテロ」はその代表例。店員への土下座強要をTwitterに自ら公開して逮捕される事件も相次いでいる。

 そこまでの大ごとにならなくても、Twitterは日々何かしらのもめごとが勃発していて、他人のユニークなツイートを自分が生み出したかのように投稿する“パクツイ”は、トラブルの火種になりやすい。これは著作権侵害に当たるのだろうか? そんな疑問に、「著作権が認められるのは創造性のある文章で、140文字という短い文章の中でどこまで創造性が認められるかがカギとなります」とコメント。盗作されるツイートの多くは人目を引く独創的なものが多いため、法的にもアウトになる可能性が高そうだ。

◆YouTubeに自分の歌唱姿を公開する場合は

 動画投稿も気楽に行えるようになったが、例えば、自分の歌っている姿をYouTubeに公開する際はどうすべきだろうか。「YouTubeの場合、楽曲に関する権利はYouTubeがJASRAC等の音楽著作権管理団体に使用料を支払っているため、自分で演奏しながら歌った動画はOKです。ただ、CD音源を使用する場合は、音源に関する権利、通称、原盤権の許諾が必要ですが特定の音源以外は許諾を得るのは困難です」と栗原教授。CDの音源を投稿するのはもちろんだが、CD音源をBGMにして、自分で撮影した映像を流す場合も著作権を侵害することに…。

 とはいえ、近年ではCD音源を使った動画投稿が楽曲の宣伝になることが増えていることもあり、メーカー側も黙認したり、楽曲を使った動画投稿を推奨する企画が増えているという。AKB48の「恋するフォーチュンクッキー」に乗せてダンスをする“踊ってみた”シリーズや、映画『アナと雪の女王』の主題歌「Let It Go」の“歌ってみた”シリーズがそれに該当する事例だ。とはいえ、音楽の場合は楽曲や音源、作詞作曲、歌唱などなど権利が複雑なので、投稿は慎重に行うべきだろう。

◆「法的問題」と「モラル」はわけて考えるべき

 「著作権や知的財産に関する法律は複雑で、専門家でもすべてを覚えるのは大変なんです。一般の方が完全に把握するのは限界があると思います」と栗原教授。また、仮に法的な問題をクリアしたとしても、不特定多数の人が目にするSNSは、“モラル的にNG”ということも多い。自分で演奏している動画だからといって、他人を馬鹿にするような歌い方であれば炎上の火種になる。栗原教授も「法的な問題とモラルについてはわけて考えるべきだと思います」とキッパリ語る。

 SNSは気軽に他人と繋がれ、手軽に自分の意見や作品を発表できる便利なツールだが、モラルが欠けてしまえばトラブルになる。使う人一人ひとりが、そのことを意識することが重要だ。



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  • 手軽に投稿できるSNSだが、権利関係は大丈夫?
  • 栗原潔客員教授 (C)oricon ME inc.
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