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焼肉味、ワイン味噌味にもトライ “脱カレー”な福神漬け、開発中

 ダイコンやナス、ナタマメなど7種の野菜類を細かく刻み、調味液に漬けた福神漬け。漬物の老舗店「酒悦」の十五代・野田清衛門氏により1886年に発売され、全国に広まった漬物の一種で、カレーに添えられるようになったのは1900年代初頭のこと。以来100年以上“カレーの名脇役”として愛され続けているが、裏を返せば100年以上脇役の立場に甘んじているということになる。そんな福神漬けを主役に据えた商品開発がこの夏、大阪・寝屋川市で本格的に行われている。

「白ごはんに合う福神漬け」をコンセプトとした福神漬けを考案

「白ごはんに合う福神漬け」をコンセプトとした福神漬けを考案

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 焼肉味、ワイン味噌味…。これらはすべて、福神漬けの味付けだ。今年1月下旬に行われた大阪・寝屋川市主催の「ワガヤネヤガワ・ベンチャービジネスコンテスト」でグランプリを受賞した企画で、立ち上げたのは摂南大学の学生グループ4人。リーダーの太田順也さんは「寝屋川産の野菜を使って、何かできないかと。いろいろ調べてみると、寝屋川市の郷土料理を学ぶ料理講習会の公開レシピに、福神漬けがあったんです。これをビジネスにすれば面白そうだと考えました」と企画立ち上げのきっかけについて語る。

 その後、4人はさまざまな味の福神漬けを試作。それらをゼミの仲間たちに試食してもらったところ、「白ごはんに合う福神漬け」というコンセプトが浮かび上がった。ターゲットを若い男性に据え、新感覚の味わいとともに“カレーの添え物”というイメージが強い福神漬けの、新しい食べ方を提案する企画だ。

 試作を繰り返す過程で、福神漬けとしての食感や定番の“7種の野菜”は残しながらも、風味に合わせたトッピングを考案。魚介醤油味にはしらすや干しエビを、四川ガーリック味にはピーナッツやニンニクを加え、オリジナリティを出した。寝屋川市職員や福神漬けの製造・販売企業、同大学教職員らを対象に実施した試食会では、斬新な風味や食材に対して驚きと称賛の声が多数寄せられ、手応えを感じている。

 現在、試食会でのアンケート結果をマーケティング用の統計ソフトで集計・分析し、福神漬けに使用する野菜や味付けなどを検討中。商品化は今年11月の予定で、大阪・寝屋川市の一風変わった特産品として注目を集めることが期待される。

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