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上半期TV出演本数で6位に急浮上 ハライチ・澤部佑の“イジリ倒され芸”

 漫才コンビ・ハライチ澤部佑が、ニホンモニターが14日に発表した『2015上半期テレビ番組出演(延べ)本数ランキング』で、6位(236本)に急浮上した。ベスト10内を見ると、お笑い芸人としては先輩のフットボールアワー後藤輝基(7位/235本)、博多大吉(8位/227本)、オードリー若林正恭(10位/225本)を抜き去り、上位のバナナマン設楽統(2位/310本)、有吉弘行(3位/261本)、加藤浩次(4位/254本)に迫る勢い。昨年は20位圏外だったことを考えると、まさに快挙といえる。なぜ今、澤部がこれほど重宝されているのか?

上半期TV出演本数ランキングで6位を獲得したハライチの澤部佑 (C)ORICON NewS inc.

上半期TV出演本数ランキングで6位を獲得したハライチの澤部佑 (C)ORICON NewS inc.

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◆大先輩たちのどんなボケにもアドリブでボケ返す! 『いいとも』出演で才能開花

 2005年に結成されたハライチは、ボケ役の岩井勇気が振り続ける、大喜利の“お題”のようなネタに、澤部がツッコミを入れるのではなく、徹底的にボケ倒していくという“ノリボケ漫才”のスタイルを持つ。2009年、2010年と2年連続で『M‐1グランプリ』の決勝に進出するまでに実力をつけ、当時、渡辺正行から“新しい漫才のスタイル”の誕生として高く評価された。岩井のどんなにシュールなネタ振りにも、速攻のアドリブでボケ返していく澤部は、その実力を買われたのか、2012年に『笑っていいとも!』(フジテレビ系)の火曜レギュラーをピンで獲得する。以降、番組内でも、タモリをはじめ、中居正広、さまぁ〜ずなどのベテラン陣からイジリ倒されながら、そのリアクション能力を鍛え上げていく。

 そんな澤部の実力がいかんなく発揮されたのが、2013年8月4日放送の生番組『深夜に復活!! フジテレビ大反省会』だ。明石家さんま小堺一機今田耕司爆笑問題太田光、キャイ〜ンなど、並みいる大先輩たちにイジラれた澤部は、次々と振られたネタを憶することなく、見事にボケ倒していく。雰囲気にのまれたのか、本領を発揮できずにいた山崎弘也ピース綾部祐二らに比べ、澤部の健闘ぶりはネット上でも称賛され、後日、オードリー・若林正恭は自身のラジオ番組で、澤部の胆の据わり方を大絶賛している。

◆ベテラン勢や番組制作側も安心してイジれる汎用性の高さ

 実際、澤部は、バナナマンや有吉、とんねるずなどのベテラン芸人たちとの共演も多い。今年2月のラジオ番組では、さんまと食事したときに、「今、一番オモロイのはお前らやで。最先端を走ってるのは、お前らやから」と言われ、澤部は「ちょっと(体が)震えた」と告白している。どんな状況のどんなボケ・ツッコミでもちゃんと拾い、どんなムチャ振りでも徹底してボケ倒し、独特の世界観でリアクションしていく澤部の実力は、今や並の芸人では太刀打ちできない域に達しているといえるかもしれない。ベテラン勢や番組制作側から、今一番求められている人材だともいえるだろう。

 そして、忘れてならないのが、澤部の人となりだ。決してイケメンではなく、インテリでもない。坊主頭で小太りのルックスは、むしろ嫌味がなく愛嬌があり、大きくハリのある声で、元気よくオーバーアクション気味にボケ倒す一生懸命さは、誰しもが認めるところ。ましてや、かつては“童貞”をウリにしていただけに女性関係からも遠く、すでに社長令嬢と結婚した一児のパパともなれば、女性陣からの好感度もアップする。今、これほど安心してイジれる、使いやすい芸人もなかなかいないのではないだろうか。

 ハライチを結成して今年で10年目。相方・岩井のムチャ振りのみならず、多くの先輩タレントたちによっても鍛え上げられてきた澤部の実力は、『あさチャン!』(テレビ朝日系)や『しくじり先生 俺みたいになるな!!』(同系)など、多くの情報番組やバラエティでレギュラーを持ち、『ガリレオ』(フジテレビ系)で刑事役を演じたほか、現在も『ちゃんぽん食べたか』(NHK)に出演するなど、俳優としても活躍している。今後も、様々なジャンルにピンとして挑戦しながらも、ハライチの新感覚派“リアクション大王”として、息の長い芸人であり続けていくだろう。

(文:五目舎)

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