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阿部サダヲ、“庶民の味方”で時代劇初主演 妻夫木聡と兄弟役

 俳優の阿部サダヲが、金貸し事業で疲弊する宿場町を救った町人たちを描いた映画『殿、利息でござる!』(来年初夏公開)で時代劇に初主演することが3日、わかった。同作は、『武士の家計簿』などで知られ“平成の司馬遼太郎”との呼び声も高い、磯田道史氏の『無私の日本人』(文春文庫刊)の一編「穀田屋十三郎」を映画化。阿部は「時代劇だと聞いて、馬に乗ったり派手な立ち回りがあるのかと勝手に思っていたのですが(笑)、そういのが全く無いのに、スゴイかっこいい男たちの話で、新鮮な時代劇が生まれるといいなぁと思います!」と意気込んでいる。

 同作は、『ゴールデンスランバー』『予告犯』などを手がけた中村義洋監督にとっても、初の本格時代劇となる。今から240年ほど前の江戸中期、仙台藩吉岡宿に実在した穀田屋十三郎ら9人が、年貢の取り立てや労役で困窮する宿場町を守るため奔走する姿を描く。

 金欠の仙台藩は百姓町人へ容赦なく重税を課し、破産と夜逃げが相次いでいた。さびれ果てた小さな宿場町・吉岡藩で、故郷の将来を心配する十三郎は、知恵者の篤平治から宿場復興の秘策を打ち明けられる。それは、藩に大金を貸し付けて利息を巻き上げるという、百姓が搾取される側から搾取する側に回る逆転の発想であった。

 計画が明るみに出れば打ち首確実だが、3億円相当の大金を水面下で集める前代未聞の頭脳戦が始まった。「この行いを末代まで決して人様に自慢してはならない」という“つつしみの掟”を自らに課しながら、十三郎とその弟の甚内、そして宿場町の仲間たちは、己を捨てて、ただ人のために私財を投げ打ち悲願に挑む。

 造り酒屋を営むかたわら、宿場町の行く末を心から憂える主人公・穀田屋十三郎(こくたや・じゅうざぶろう)を阿部が演じるほか、町一番の知恵者である茶師・菅原屋篤平治(すがわらや・とくへいじ)を瑛太、十三郎の弟で、吉岡宿一の大店・造り酒屋の浅野屋の主・浅野屋甚内(あさのや・じんない)を妻夫木聡が演じる。

 中村監督は「こんな人がいた、ということを伝えねばならない、今の日本を辛うじて救っているのは、こうした精神なのではないか…」と使命感をにじませ、「武士より武士らしかった百姓たちと、私欲や保身しか頭にない武士の対決です。なんだ、今の日本と(うちの職場と)ちっとも変わらないじゃないか、なんて思いながら観ていただけたらうれしいです」と呼びかけている。



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