再び活況、上半期のバンドシーン

 15年上半期にはサザンオールスターズが約10年ぶりとなるオリジナルアルバム『葡萄』を発売して期間内に累積50.1万枚/22.2億円を売り上げ、Mr.Children も約2年半ぶりのアルバム『REFLECTION』で同35.5 万枚/21.9億円を売り上げている。それぞれ上半期ATSでは前者が14年の16位から7位に、後者も同25位から8位に上昇し、それぞれセールスパワーの健在ぶりを示したが、これ以外にもSEKAI NO OWARI が同15位から9位へ上昇し、ONE OK ROCKは新作リリースがなかった14年の圏外から、15年上半期は17位に。今年は4 組の「バンド」が上半期ATSでTOP20 入りしており、同24位のBUMP OF CHICKEN、同27位のGLAYなどを含め、バンドによるヒットが多かった。

 SEKAI NO OWARIの場合も、今年1月にリリースし、期間内で25.7万枚/18.3億円を売り上げた『Tree』は約2年半ぶりに発売したアルバムだ。12年の前作『ENTERTAINMENT』以降、シングル、映像作品を含めても、ブレイク過程にあったアーティストとしては異例なほどの間隔を開けながらリリースを行っている。

 もちろん、その間、歩みを止めていたわけではなく、12年7月開始のホールツアー及び13年1月のアリーナツアーなどを開催し、13年に発売された唯一のCDである5月のシングル「RPG」発売前後には全国3ヶ所でのフリーライブも開催。10月には富士急ハイランドで3日間にわたるワンマン野外イベント『炎と森のカーニバル』を実施し、約6万人を動員している。これらを通じてコアファン層を着実に膨らませながら迎えた14年には、10月の野外イベント第2弾『TOKYO FANTASY』をはじめ、前年同様のライブ活動を行いながら、3作のシングルを発売。ドキュメンタリー映画『TOKYO FANTASY』を公開し、従来のような音楽番組への出演だけでなくバラエティ番組等にも登場するなど露出の幅も拡大させており、初の『NHK 紅白歌合戦』出場も果たしている。この間、12年7月に初登場した『ENTERTAINMENT』が一度も圏外となることなくランクインし続けたことが象徴するように、グレー層をも徐々に取り込み続けてきたことが、同作の約4倍となる初動売上を記録した『Tree』のセールスに結びついたようだ。

(上半期データは、2014年12/22付〜2015年6/15付)

(ORIGINAL CONFIDENCE 15年7月6日号掲載)



関連写真

  • バラエティ番組に登場するなど露出の幅も拡大させているSEKAI NO OWARI
  • 上半期アーティストトータルセールス表(ATS/シングル、アルバム、音楽DVD、音楽BDの総売上額をアーティストごとにまとめたもの)

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