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紆余曲折経ての10年……“女子高生のカリスマ”加藤ミリヤのいま

 デビュー10周年を迎えた歌手の加藤ミリヤが、21日に神奈川・横浜アリーナでツアーファイナルを迎え、同模様がWOWOWで生中継される。デビュー当時「女子高生のカリスマ」として注目された後、リアルな音楽を追求し、ファッションや文学など、様々な分野でも才能を発揮。そんな彼女が20代になった今の心境や歌への想い、10代の頃の自分について語った。

デビュー10周年を迎えた歌手の加藤ミリヤ

デビュー10周年を迎えた歌手の加藤ミリヤ

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◆20代になった今だから、「歌っていたい」と言えるようになれた

──ミリヤさんの誕生日前夜に行われる10周年の最後を締めくくるツアーのファイナルが、神奈川・横浜アリーナで行われ、WOWOWでも生中継されますが、ラストということもあり要注目のステージですね。
【加藤】 ライブは、自分が誰のおかげで歌うことができているのかを確認できる場所。会場に足を運んでくれた方々、またステージを運営や設営しているスタッフのみなさんがいて、自分は歌い続けることができる。これからも、愛と感謝の思いを込めてステージに立ち続けていきたいです。

──デビューして10年、ミリヤさんにとっては長い時間でしたか?
【加藤】 長かったと思う部分もあるし、あっという間だったという気持ちもあります。デビュー当時に「10年後何している?」という質問をよくされたんですが、当時16歳だった子が20代になった自分なんて想像もできなかったから「わからない!」って答えていたんですが、今同じ質問をされたら「歌っていたい」と明確に言えるようになれた。そこが進化しているのかな。

◆憧れられる存在でいたいから、自分磨きを欠かさない

──ミリヤさんはデビュー当時は「女子高生のカリスマ」と呼ばれたり、今も女性の心境に寄り添った歌詞で、多くの人から支持を受けています。そこに窮屈さを感じたことは?
【加藤】 全くないです! ちゃんと(女性に)憧れられる存在でいたいって思うので。だから、怠けた身体は晒したくないので、ムダな贅肉をつけないようにしたり、肌をキレイにしたりとか。また、ライブ後は絶対に食事会や打ち上げにも行かないようにしています。(参加すると)どうしても大声でおしゃべりしてしまって、喉の調子が悪くなってしまうので。納得いくパフォーマンスをするための準備は欠かさないです。特に女の子は細かいところをチェックしますしね。

──ツアーでも懐かしい楽曲を披露されるそうですが、今回歌ってみてあの頃だったから作ることができたと感じたものってありましたか?
【加藤】 10代の頃に作った曲は、その瞬間にしか書くことができなかったものだなって思います。実際、当時はそういう気持ちで作っていましたから。特に「ディア・ロンリーガール」とか、女子高生的な視点の歌詞は、今では作ることはできないと思います。逆に「20-CRY」は、今回のツアーで久々に歌ったんですけど、あの歌詞は今でも強く思えるものが多い。20歳の頃と同じ気持ちを持ち続けているんだなって思いました。

──過去の自分に何かアドバイスをするなら?
【加藤】 頑張りが足りない!って(笑)。(デビュー当時は)高校生だったので、遊びたいという気持ちがありながらも、“仕事を頑張りたい!”“(他の人に)負けたくない!”と、いろんな気持ちがあり過ぎてアンバランスだったんです。そこを見極めて“頑張りなさい!”って。

◆中島みゆきさんと共演してみたい

──でもデビュー当時から、スタッフさんにどういう楽曲を作りたいか? 企画書を渡していたという話を聞いていて、音楽(仕事)と真摯に向き合っている印象を受けました。
【加藤】 (笑)今も続けているんですよ。それがスタッフさんに一番私の思いが伝わるので。以前は、自分のことは自分しかわからないという思いが強くて、(企画書を渡しても)細部にまでチェックしていたんですが、最近は信頼できるスタッフさんがいるので、そこまでする必要もなくなったんです。

──より追求したいものを追求できるようになったと。
【加藤】 そうですね。10年間(変わらないスタッフで)続けられたからこそだと思います。

──デビューして10年、音楽はもちろん、ファッションや小説など様々なことにも挑戦されています。今後追求してみたいことは?
【加藤】 舞台の演出をしたいですね。これまで演出家をたてずに、自分でライブの構成を考えていて。まだ世の中には知られていないダンサーの方々がいますので、彼らを起用してブロードウェイのようなショーを作ることができたらと思っています。

──舞台衣装や脚本もミリヤさんで作ることができますしね。音楽で挑戦したいことはありますか?
【加藤】 以前、久保田利伸さんに楽曲提供していただいたことがあったんですけど、今後は様々な方の楽曲を歌うことで、自分の表現の幅を広げいくことも考えています。特に共演してみたいのは、中島みゆきさんですね! どこかで(希望が)叶うかもしれないから、公言しておかなきゃ!(笑)。

(文:松永尚久)

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