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声優・古川登志夫&榎本温子「命の吹き込み方」語る

 声優の古川登志夫榎本温子が8日、都内で行われた『黒川塾(二十五) エンタテインメントの未来を考える会 声優は一日してならず…声優事情変遷史』にゲストとして参加し、受講者に向けて“声優”について語った。

“声優”について語った(左から)古川登志夫、榎本温子 (C)ORICON NewS inc.

“声優”について語った(左から)古川登志夫、榎本温子 (C)ORICON NewS inc.

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 アニメ『うる星やつら』の諸星あたる、『ドラゴンボール』のピッコロ、『ONE PIECE』のエースの声で知られる古川。声優ファンなら名前を知らない人もいないほどの大御所だが、古川流の“命の吹き込み方”を聞かれると、「企業秘密なんですけどね」と笑いながらも「『自分が演じたらどうなるか?』というプラスアルファの演技すること」と語った。

 「一つの役で何十人かでオーディションすると、皆と同じだとなかなか勝てない。誰でもできるようではダメだと意識する。例えば悪役を演じるとき、その悪役の対極になる部分を探るんです。そこの部分を出すことで幅が広がる。落差を出せるとファンの方が『いいな』と感じる。例えば、(ONE PIECEの)エースも二番隊隊長で強い男だけど肉親思いの優しいところがある。『兄貴は心配なんだ!』と快活にやるけど、最後の『心配なんだ』だけを優しく言う。それの積み重ねでキャラクターは魅力的になるのではないかなぁ」と惜しみなく明かした。

 また、録音技術などの進化についても触れ、「昔は大きな声で話せと言われたが、今はささやくようなしゃべり方でもマイクは充分に声を拾える。『マイクの進化にも対応していくには?』ということも考えるんです」とも話した。

 一方、18歳のとき、アニメ『彼氏彼女の事情』の主人公・宮沢雪野氏役でデビューを飾った榎本は、仕事をする上で心がけていることについて「自分の経験をおしみなく投与する」といい、「私は、アニメーションは監督さんのものだと思っているので、作品作りにいかにお手伝いできるというのが課題。なるべく監督の表現に近づけたいし、逆に自分のプランと違ったけどすごくよかったと言ってもらえるのもすごくうれしい。あとは、その日のカンパニー(共演者)をとても大事にしています。出会った人との出会いを大切に、その日の感覚を大切にしている」。

 声優を志す人に向けて、「なりたいと言われたら、いつも止めとけというんですが…。大変なんですよ」と苦笑いを浮かべつつ、「業界の苦労がなかなか伝わらないけど、とにかく大変な職業。でも、それを上回るくらい素敵だなって思える部分があるから、皆続けて頑張っている。夢のある仕事だと思っています。なりたい方は覚悟が必要だと思いますが、ぜひ頑張っていただきたい」とメッセージを送った。

 同イベントには声優事務所、青二プロダクションの池田克明氏、81プロデュースの百田英生氏も登壇し、マネジメントの側面から声優を語った。司会進行は同イベントの主催者である黒川文雄氏が務めた。

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  • “声優”について語った(左から)古川登志夫、榎本温子 (C)ORICON NewS inc.
  • (左から)黒川文雄氏、池田克明氏、古川登志夫、榎本温子、百田英生氏 (C)ORICON NewS inc.
  • 『黒川塾』の主催者である黒川文雄氏 (C)ORICON NewS inc.
  • 『黒川塾(二十五) エンタテインメントの未来を考える会 声優は一日してならず…声優事情変遷史』にゲストとして参加した榎本温子 (C)ORICON NewS inc.
  • 『黒川塾(二十五) エンタテインメントの未来を考える会 声優は一日してならず…声優事情変遷史』にゲストとして参加した古川登志夫 (C)ORICON NewS inc.

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