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個性で勝負、進化するデザインホテルの今

 アベノミクスやインバウンド、また2020年に予定されている東京オリンピックの開催で、いま旅行業界が盛り上がりをみせている。それに伴って活気づいているのがホテル業界。各企業さまざまな工夫を凝らし、オリジナリティ溢れるホテルが散見される中、近年特に増えてきているのが“デザインホテル”だ。一般的に著名な建築家やデザイナーを起用し、ホテルの外観や内装、インテリアなどにこだわったホテルを指すが、最近はそのデザインの領域が広がっている。国内外のデザインホテルの今とは。

 そもそも、世界初のデザインホテルは、1960年にデンマークの首都・コペンハーゲンに誕生したSASロイヤルホテル(現ラディソンブルロイヤルホテル)。デンマークを代表する、建築家でデザイナーのアルネ・ヤコブセン氏が手がけたもので、家具や照明、カーペットをはじめ、ドアノブ、カトラリーなど、ホテル内の細部に至るデザインのすべてをヤコブセン氏が担当。そのデザインは時代に流されることなく、創業から50年以上が経つ今もなお、老舗ブティックホテルとして宿泊者たちの感性を刺激している。これをきっかけにデザインコンシャスなホテルが徐々に増えはじめ、1990年頃からデザインホテルの呼び名で広く定着していったという。

 海外では、歴史的な建造物にアートのエッセンスを加えリノベーションしたホテルや、廃材を有効活用したオシャレなデザインが光るホテルなど、時代と共にさまざまな独創的なホテルが登場しているが、気鋭のラグジュアリーホテルとして近年特に注目を集めているのが、ウェスティンやシェラトンを展開する、世界最大のホテルグループであるホテルスターウッドホテル&リゾートが手がけるWホテル。その中でも、アジアの人気スポット台湾の首都・台北の繁華街にあるW台北は、同ブランドの中でもスタイリッシュな存在として一線を画している。

 当ホテルのコンセプトは、“ネイチャーズエレクトリファイ”。世界的に活躍する日本人アートデザイナー・澤田広俊氏を総合プロデューサーに、各国の気鋭のデザイナーが手がけたアートや彫刻を客室や共有エリアにキュレーションしており、館内には美術館のような気品が漂う。ここまでは、普通のデザインホテルと大差はないが、マーケティング担当のウィナさんいわく、「夜になるとナイトクラブに変身する」点が同ホテルの特徴のひとつ。交流スペースでは、夜になると専属DJがレコードを流し、華やかなライブパフォーマンスがスタート。最先端の音楽とアート、デザイン、ファッションを融合して楽しむことができる、そのスタイルに同ホテルが革新的な理由が隠されている。

 一方、日本のデザインホテルのはじまりは、九州・福岡県で1989年に産声を上げたホテル・イル・パラッツォ。20世紀を代表するイタリアの名建築家、アルド・ロッシ氏がプロデュースした同ホテルは、“イル・パラッツォ=宮殿”をイメージした独創的な外観が魅力で当時、国内外で大きな話題を呼んだ。それ以来、日本ならではの和テイストや近未来的なものまで、世界に負けず劣らず個性的なホテルが日本にも多く登場している。現在は、東京オリンピックの開催を見据えて、老舗のホテルオークラなど建て替えをするホテルも多く見られ、今後日本にどのような魅力的なホテルが誕生するのか?期待は高まるばかりだ。

 家計はなかなかラクにならないが、高級志向がウケているこのご時世。非日常を味わえる旅行やホテルでの宿泊も、これからさらにその傾向が強まるかも!? 食品や日用品だけでなく、今後はホテルにもより強いこだわりやオリジナリティが求められる時代になりそうだ。

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