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山田孝之、企画段階から参加する飽くなき探究心「面白いもの作りたい」

 俳優・山田孝之(31)が主演する連続ドラマ『REPLAY&DESTROY』が、MBSで26日から、TBSで28日から、それぞれ深夜枠で放送スタートする。

ドラマ『REPLAY&DESTROY』(左から)林遣都、山田孝之、阿部進之介 (C)ORICON NewS inc.

ドラマ『REPLAY&DESTROY』(左から)林遣都、山田孝之、阿部進之介 (C)ORICON NewS inc.

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 2011年に「au LISMO Channel」のオリジナルコンテンテンツとして制作され、au携帯のみという限られた視聴環境にも関わらず(ビデオソフト化もされなかった)、ファンの間でいまだに話題に上がる幻のような作品。「当時からより多くの人に観てもらいたい、横山要という人物の面白さをもっと知ってもらいたいと思っていました」という山田の思いが、今回の連ドラに結実した。

■スタッフとして関わることを、あえて公言する

 同ドラマは、男3人のシェアハウスを舞台に、映画監督を目指す日本一偉そうなフリーター・横山要とその仲間たちが、周囲で起こる気になる出来事や悩める他人に無理やり関わっていき、「屁理屈と無駄話によって、何かが変わる瞬間」に立ち会っていく。脚本・監督を務めるのは、TV・映画『荒川アンダーザブリッジ』、映画『大人ドロップ』などの飯塚健氏。屁理屈、うんちく、無駄話…、怒涛のしゃべりで人を自分のペースに引き込み、自分のことは棚上げにして“生きる哲学”をくりだす主人公・横山要を山田が熱演する。

 山田は、今回の連ドラ化に際し、企画段階から関与している。「世直し哲学チープストーリー」という微妙なキャッチコピーを考える会議をはじめ、「美打ち(セットなど、美術関係の打ち合わせ)に同席させてもらったり、キャストのオーディションに立ち会ったり、これまで自分は演じるだけだったドラマの知らなかった部分を見たり聞いたりして、勉強させてもらった感じでした。今後に向けた第一歩という感じでしたね」(山田)。

 企画段階から自分の意見をぶつけたテレビドラマは今作が初めてという山田。「役者に口出ししてほしくないと思う監督やプロデューサーもいると思うけど、作品をよりよいものにするために、役者の立場から見た意見をもっと自由に言えたらいいのにと思うこともあったので、今回は飯塚さんとの関係もあったので、スタッフの一人としても参加させてもらいました」。

 山田を駆り立てるのは「面白いものを作りたい」という一心。「それってどうなんだろう?と疑問に思っていても、面倒だから、嫌われたくないから言わないでおく。でも、そんなことばかりでいいんだろうか?と思う。もの作りは大変なものだし。今回、自分が積極的にかかわったことは、作品にとってプラスになったと思っています」と自信をのぞかせる。

 山田は、1999年、ドラマ『サイコメトラーEIJI2』(日本テレビ)で俳優デビュー。以来、数多くの映画、ドラマに出演。『クローズZERO』、『闇金ウシジマくん』、『勇者ヨシヒコ』などのタイトルを人気シリーズに押し上げ、今年1月から放送されたドキュメンタリードラマ『山田孝之の東京都北区赤羽』では視聴者を揺さぶり、“怪優”と称されることも。「好きなように呼べばいいですよ、イメージは人が作るものだから」と潔い。

 今回、企画から参加していることを敢えてオープンにすることで、「表に出してアピールするのが大事だと思いました。僕がこういうことをやり出したってことが伝わりだすと思うし。もっと勉強したい、誰か組む人いませんか、というメッセージとして受けってもらえたら」と、今後も見据える。

「いろいろ考えてやってますよ。やり方、段取りを間違えないって大事なこと。だから考えて、慎重にことを進めている。きっと今後につながる経験ができたと思うし、期待してくれる人のためにも面白いものを作っていきたい」といきいきとした表情を見せた。

■共演者が語る、山田孝之という俳優

 飯塚監督と山田が“発起人”となり、スタッフ・キャストを巻き込んで、テレビ放送にこぎつけた、今回の『REPLAY&DESTROY』。「渋谷で飯塚さんと飲みながら『REPLAY&DESTROY』をもう一度やろうと盛り上がっていた時に、『メインの二人の意見も聞かなきゃ』と、その場で電話して、『これから来られる?』って呼び出したんです」と山田。メインの二人とは、主人公のルームメイトで、偏差値72の薬学科大学院生・真野真広の林遣都、宅配会社勤務で背筋力280キロの筋肉男・新田広重役の阿部進之介のこと。偶然、二人とも電話をもらった日に都合がつき、山田たちと合流。その時、林と阿部は――。

 【阿部】「僕の中でも好きな作品だったので、さらに多くの人たちに観てもらえる機会をいただけるのは喜ばしい限り。孝之たちと一緒に仕事したかったですし、再集結した時にはプラスされるものが必ずあると思ったので、いい進化を見せられる、と思いました」

 【林】「もちろん、飯塚さんと孝之くんとの作品だったので、やりたいですって即答しました」

 【阿部】「しかも、連続ドラマになり、単純に時間が長くなったので、一話、一話、いろいろな話を描けますし、登場人物のいろんな一面を見せることができたので、そういうところからも新たに伝わるものがあると思います。横山のせりふって哲学的なので圧倒されてしまう。本人は言ってることとやっていることがめちゃくちゃなんですけどね(笑)。本当のところどうなのかなぁ、と考えてしまう。視聴者の皆さんには、この作品を観て、すべてをうのみにしないで自分なりに考えてくれたらいいなと思います」

 【林】「何かにぶつかっていたり、悩んでいたりしている人が、横山要と出会って、説得力があるのかないのかわからないような言葉で救われていくという軸はブレずに、すべてが“携帯ドラマ”版からパワーアップしているなと、思います。今回、面白いなと思ったのは、横山の成長、というと大げさかもしれませんが、横山の中での何かがちょっと変わるので、最初から最後まで見逃さずに観ていただきたいですね」

 山田が企画段階から同作に関わっていることに同じ俳優として阿部は共感を口にした。

 【阿部】「孝之が『俳優だってある種の職人で、経験を積み重ねていくうちに職人として譲れないものがでてきて、それを守るために努力するのは当たり前だし、頑固者に見えたりするのは、ほかの職人さんも一緒だと思う』という話をしていたけど、作品をより良くするために企画から参加して意見を言うという手段はありだと思いました」。

 「僕は、まだ自分の役割を務めることで毎日精一杯なのですが、やるべきこと、やれることはいっぱいあるなってと、いろいろ考えさせれました」という林は、山田が“怪優”と称されるゆえんの一端を語る。

 【林】「飯塚監督はせりふの一言一句、端々まで考え抜かれているので、そこからはみ出し過ぎずに自分の色を加えるのが難しいのですが、孝之くんがちょいちょい自分なりに工夫してやっているのを見て、すごく刺激を受けました。監督に、NG、ダメ出しされるのではなく、むしろ、監督の考えの斜め上を行くものを出せる孝之くんはすごい。孝之くんが脚本にないことをしたシーンを監督も好んで予告編に使っている節があって、自分のアイデアをただ放り込むんじゃなくて、ちゃんと成立させて作品にプラスになるものを残している。例えば、本番で急に孝之くんが歌を歌い出したことがあったんですけど、何がすごいかって、その歌がしばらく頭に残って離れなかったんです。なかなかまねできないと思いました」

 阿部も「やることなすこと、完成度が高い」と二人して山田を絶賛。そこに山田が加わって、「あれ、本番でやる前に相当、影で練習していたからね」と笑いを誘っていた。

■放送情報

TBS:4月28日スタート、毎週火曜 深1:11※初回のみ深1:14〜
MBS:4月26日スタート、毎週日曜 深0:50、ほか
auビデオパス:4月30日配信スタート、毎週木曜 深0:00〜
http://www.videopass.jp/

ヘア&メーク/山田担当=灯(ROOSTER)、林担当=JANET(Kind)、阿部担当=森上マリコ(エターナル) スタイリング/山田担当=澤田石 和寛(SEPT)、林担当=菊池 陽之介、阿部担当=津野真吾
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関連写真

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