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北野武監督、高齢キャストに「文句言わずに済んだ」 映画最新作を語る

 北野武監督(68)の17作目となる最新作『龍三と七人の子分たち』(25日公開)。本作の公開まで8週連続で公開するWEBマガジン『週刊 龍三セブン』最終号の配信が決定し、インタビューゲストとして北野監督が登場。主演の藤竜也(73)、近藤正臣(72)、中尾彬(72)ら平均年齢73歳のベテラン俳優たちについて「あまり演技に対しては文句言わなくて済んだ」と撮影を振り返っている。

最新作『龍三と七人の子分たち』について語った北野武監督 (C)2015 『龍三と七人の子分たち』 製作委員会

最新作『龍三と七人の子分たち』について語った北野武監督 (C)2015 『龍三と七人の子分たち』 製作委員会

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 同作は、オレオレ詐欺の被害者となって憤慨する元ヤクザの組長が子分を引き連れ、孫のような若さの首謀者たちを成敗していく様子をコメディータッチで描くドラマ。

 北野監督は、同作について「介護しなきゃいけないようなジイさんが暴れたときのバカバカしさってのは昔から頭にあって、最近オレオレ詐欺なんかが増えてきて、ちょうどいいやって(笑)」と、以前から温めていた構想と、現在の時勢がマッチしたことで本作が誕生したと明かし、「年寄りは本当に“俺たちに明日はない”って思ってるから、やる気になったら一番怖いんだよ」と魅力を明かす。

 ベテラン俳優たちとの撮影では「みんな耳が遠い」「カンペの字が小さいと読めねぇ」と毒舌を交えつつも「(キャスト陣の)腕は確かなんで。具体的な技術論で説明する必要がない。あまり演技に対しては文句言わなくて済んだ」と確かな実力に手応えをにじませている。

 物語が進むにつれ孤独なジジイたちの姿が哀愁さえも感じさせることに「孤独なジイさんたちが若いやつらに騙されてっていう悲しい話でもあるんだよね。初めは大爆笑でいいんだけど、そのうち悲しい部分もあるって気づいてもらえれば、こっちの作戦通りだね」と、本作が持つもう一つの顔について語っている。

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