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Folder解散・活動休止……三浦大知、紆余曲折を経てのソロ10年

 ソロデビュー10周年を迎える三浦大知が、シングル「Unlock」を発売。1997年にダンスボーカルユニット・Folderのメンバーとして活動をスタートさせ、変声期での活動休止期間を経て、ソロデビューを果たしてから10年。和製マイケル・ジャクソンと呼ばれた類まれな才能を開花させ、唯一無二の存在として、RHYMESTER宇多丸をはじめ、KREVAやw-inds.の橘慶太ら多くのアーティストから敬愛されている。先ごろ、ORICON STYLEのインタビューに応じた三浦が、ソロデビュー後の心境からFolder時代まで遡り、これまでの活動を振り返り語った。

ソロデビュー10周年を迎える三浦大知(写真:草刈雅之)

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◆変声期で活動休止中は、多少のストレスは感じていた気がする

――今年ソロデビュー10周年ですが、10年は長かったですか?
【三浦】 長かった気もするし、あっという間な気もするし、どっちもなんですよね。今までの10年はもちろん、これからの10年、20年のほうが長いじゃないですか。自分の中では、そこに気持ちは向かっているんですよね。もちろん10年間支えてくださった皆さんに対する感謝はあるんですけど、あくまでもひとつの通過点として、まだまだ行きたいという感覚のほうが大きいですね。

――10年前の自分から見て、今の自分は理想の自分だと思いますか?
【三浦】 どうなんでしょうね。あんまり変ってない気がするんですけど。歌とダンスが好きで、オリジナルになりたいという思いを抱いて10年前もやっていたんですが、歌とダンスが好きという気持ちはこの10年で大きくなっていますし、いろんな経験をさせていただくなかで、それが自分についていっている感じはしますね。

――ソロデビュー前に遡りますが、1997年にFolderとして活動をして、変声期にあたり、アーティスト活動を休止している期間もありましたが、そのとき感じた不安や葛藤などはありましたか?
【三浦】 1週間前まで出ていたキーが出ないとか、自分自身どんな声になるのか予想がつかなくて、今思うと多少のストレスは感じていた気がします。

――落ち込んだりはしなかった?
【三浦】 そもそも変声期のときに歌いすぎると喉が枯れてしまうから、1回喉を休ませてあげようというお休み期間だったので、卑屈になったりとか、歌えないことに対するモヤモヤは、その瞬間ごとにはあったかもしれないですが、ずっと引きずるということはなかったですね。歌やダンスを辞めるという選択肢がなんでか自分になかったので、休んでもいつかはまた歌うんだろうなって、じゃあ、心置きなく今は休んでようと。

――前向きな気持ちを維持し続けていたと。
【三浦】 小学校の頃にデビューしたので、中学でやっと普通の学校生活を味わえるんだっていう嬉しさも正直あったんですよね。みんなと同じように毎日学校に通って、運動会とかに参加したりっていうことがそれまでなかったので、僕にとっては非常に意味のある中学の3年間でしたね。

◆Folder解散後もメンバー交流、「(満島)ひかりの活躍を見て刺激になる」

――デビュー当初は、スーパー小学生、和製マイケル・ジャクソンと呼ばれていましたが、そういった周りの評価に対してはどのように受け止めていましたか?
【三浦】 正直、何もわかっていなかったと思います(笑)。とにかく歌とダンスが好きというのだけでやっていた気がしますね。音楽が流れると無意識に反応してしまうんだけど、それ以外は本当に普通の子供でしたからね。
――グループ活動を経験してよかったと思うことはありましたか?
【三浦】 グループのときは、しゃべらなくてもよかったんで(笑)。というのも、トーク担当がいたんですよ。本当に歌って踊るだけ。インタビュー中は、Folderというグループの由来だけを言う役割だけだったんです。でも、ソロになったら、当然ですが、コメントとか全部自分で言わなくちゃいけないじゃないですか。その大変さを知って、改めてほかのメンバーに感謝しましたね(笑)。

――女の子の5人の中に大知さんたったひとり男の子でしたが、そういった意味での大変さはありましたか?
【三浦】 当時は大変さとかもわからず、とにかく歌が楽しい! ダンスが楽しい! そういう環境にいられることの喜びのほうが大きかったと思いますね。でも、グループが解散してからもメンバー同士の交流はありますし、(満島)ひかりの活躍を見ているとすごく刺激になりますし、勇気をもらえますね。

◆いつか、ひかりが主演のドラマで主題歌を担当できたらいいな

――お互いに言葉を掛け合ったりとかするんですか?
【三浦】 僕のライブにひかりが来てくれたり、僕もひかりのドラマを観て、『Woman』(日本テレビ系)よかったよとか、軽く感想を言ったりしますが、実際に会うと褒め方がわからないといいますか(苦笑)。ひかりからはいろいろ言葉をもらえるのですが、ひかりの演技を見て本当は感動して泣いちゃったのに、そこは言えなかったりと、昔からの仲間なだけに照れる部分はありますね。

――今作に対して、何か感想はありましたか?
【三浦】 まだ聞いてないですけど、きっといい反応が聞けるんじゃないかと、期待しています(笑)。僕のひとつの目標として、いつかひかりが主演のドラマに自分が主題歌を担当することができたらいいなと。

――それもお互いが第一線で活躍していないと実現できないことですからね。
【三浦】 変な話、連絡を取り合わなくても、お互いの近況がニュースとして入ってくるので、そういう状況にいられること、仲間がいてくれるってことはとてもありがたいことだと思いますね。

――この10年の間に、夢であった日本武道館公演を実現させ、着実に一歩一歩前に進んできましたが、この先描いている未来予想図、具体的な夢はありますか?
【三浦】 ドーム公演もしてみたいですし、海外でもライブをしてみたいですし、さっきも言ったんですが、ひかりのドラマの主題歌も歌いたいですし……あげたらきりがないぐらい目標がいっぱいある。あと、モノをクリエイトすることが好きなので、自分以外のアーティストをプロデュースするということも、お話がいただけたらいつかやってみたいですね。でも、一番は自分自身がずっと歌って踊っていられることが目標なので、これからも謙虚に真摯に大好きな音楽と向き合っていきたいと思います。

(文:星野彩乃)

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