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『レコ大』新人賞の西内まりや、自信をなくした時期も

 『第56回輝く!日本レコード大賞』(TBS系)で最優秀新人賞を受賞したモデルで歌手の西内まりやが、シングル「7 WONDERS」を1月28日に発売。ファッション誌『Seventeen』(集英社)専属モデルのほか、ドラマやバラエティなど多方面で活躍する一方、ボイストレーニングやダンスレッスン、ギターやピアノなどの楽器練習を積み重ねてきた。「10代の女の子がなりたい顔」に選ばれるなど、各方面から注目される西内が、念願の歌手デビューや『レコ大』について語った。

『レコ大』で最優秀新人賞を受賞した西内まりや(撮り下ろし写真:草刈雅之) (C)oricon ME inc.

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◆歌手デビューが決まり、やっと歌える喜びの反面、焦りと不安も

――『日本レコード大賞』の最優秀新人賞受賞、おめでとうございます。賞をもらった瞬間はどんな気持ちでした?
【西内】 これまでの出来事がフラッシュバックしました。私はこの世界に入って8年目になりますが、歌手になりたいという気持ちをずっと持っていて。そのためのレッスンやレコーディングもしていて、でもなかなか認めてもらえる機会がなくて自信をなくした時期もあったんですね。その頃の想いや今まで支えてくれた方たちの顔が、賞をいただいた瞬間バッと浮かんできてしまって。

――8年間の想いが叶ったと。
【西内】 そうですね。ただ、そう言ってしまうと、今までやってきたことが自分の希望と違うみたいだし、じゃあ歌手中心でやるのかといえばそれもまたちょっと違っていて……。でもひとつだけはっきり言えるのは、音楽の仕事は自分がやりたくてやっているということ。モデルと演技のお仕事をやっている流れで歌もやろうってことではなく、音楽もずっと準備をしてきて、ここにきてやっとスタートさせてもらえた。本気でやりたいと思える仕事がまたひとつ増えたという感覚です。

――ちなみに、「10代の女の子がなりたい顔」にも選ばれましたが、どう思いました?
【西内】 いや、ウソでしょ?って(笑)。8年間、モデルとしてキレイにしていなきゃって意識でやってきたのでその結果、たまたまそういう形で言ってもらえたのかなと。でも、素の私は梅干しをバリバリ食べながらゴロゴロするみたいな、そんな感じですよ(笑)。

――おおらかでナチュラルな魅力も含めての“なりたい顔”だと思いますよ。
【西内】 でも実は私、自然な笑顔になれない時期があったんです。自分をどこかで客観視するようになって、気持ちをストレートに出せなくなってしまったんです。でも、“それじゃ楽しくない!”と思って、最近は感情を隠してしまう自分を全部吹き飛ばしちゃいました(笑)。


◆歌手は“素のまま”の自分でいいと思った

――どうやって吹き飛ばしたの?
【西内】 歌手デビューしたおかげですね。歌うって自分自身から出てくるものだから、曲と向き合っていると、自ずと自分と向き合う時間も増えます。それで、自分自身を突き詰めて考えているうちに自然と自信が湧いてきて。何も怖がらなくていい、そのままの自分でいいんだって思えるようになったんです。

――歌うことで、自分の中に芯ができたという感じ?
【西内】 そう。でもそれはあくまで自分自身の心の問題で、実力はもちろんまだまだで自信は全然ないですよ。歌手デビューが決まったときも、いきなりだったので焦りと不安がすごくて。「やっと歌える!」って喜びと同時に、実力が追いつかなくて必死でした。それから時間が経って今は、やっぱり音楽は自分がやりたいことだったなと確信できたんです。

――それを一番、強く感じたのは?
【西内】 ライブですね。モデルや演技のお仕事はファンの方と直接会える機会があまりないけど、歌手は直接会いに行って、音楽を通していろんな感情を共有できるじゃないですか。あと、インタビューでも、歌手はとにかく自分自身のことを聞かれるじゃないですか。だから、“素のままでいいんだ!”って思ったし、その分、内面を豊かにしていかないとダメなんだなってすごく感じました。

――デビュー時に「モデルと女優の仕事は表現の引き出しが多いということで、むしろ歌手にも役立っている。それぞれが繋がっている」と発言していましたが。
【西内】 本当にそう。お仕事をひとつに絞ったほうがいいとか、何をやりたいのかわからないっていう意見もあるけど、私にとってはどのお仕事も切り離せないもの。歌だけに絞るのはもったいないと思うし、歌手、モデル、演技のお仕事を平行してやることで、新しいものが生まれるんじゃないかなと。あと歌手としては新人だけど、このお仕事は8年間やってきているのでどこかに自信がある気がする。「新人なのに堂々としているね」って結構言われるんですが(笑)、それはこれまでの経験値のおかげかなって。

――その自信はずっとお仕事をしてきた、西内さんならではの財産ですよね。
【西内】 ただどれかが中途半端になってしまったら本末転倒なので、特に音楽に関しては時間ができれば練習と勉強をするようにしています。この世界に何年いようと、歌手としてはゼロからのスタートですから。

――ゼロからのスタートと言いますが、ボーカルスキルが高くて、それこそ新人とは思えない堂々とした歌唱っぷりだったので「え?! 意外」って(笑)。
【西内】 レッスンはずっとやってきたし、歌うことが好きでした。ただ歌手デビューしてから、私は自分だけの歌声を確立できていないことに気づきました。昔から宇多田ヒカルさんやMisiaさんなど、歌うときにその人の歌い方に似せてしまうクセがあって。だからいろんな歌い方はできるけど、統一性がない。それって歌手としてはマイナスだと思うので、今は“西内まりやの歌声”を見つけるため、自分の声質と向き合っている最中です。

(文:若松正子)

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