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“お笑いブーム”は本当に終わったのか?〜視聴者、番組制作者の真意

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 今年の冒頭、ビートたけしが東京スポーツ紙上で「お笑いブームは終わった。あと10年はこないだろうね」と発言し大きな話題を呼んだ。レジェンドから発せられた言葉だけに非常に重みがあり、ネット上でも様々な意見が飛び交った。改めて視聴者は現状のお笑い界をどのように見ているのだろうか? またバラエティ番組制作者はたけしのコメントをどのように受け止めたのか?

■視聴者の6割強が「ブーム終わった」と回答、ブームの解釈は世代により異なる!?

 今回、ORICON STYLEでは、『現状、お笑いブームは終わったのか?』というアンケート調査を実施。その結果【YES】が62.6%、【NO】が37.4%という結果となり、6割以上のユーザーがたけしと同様、「ブームは終わった」と考えていることがわかった。

 【YES】と答えた主な理由としては「自分的には終わって欲しくはなかったのですが、コント番組やお笑い番組がほとんど終わってしまったから」(北海道/10代/女性)、「しっかりとネタ全体を見せる番組が無い。大ブレイクと言われる芸人も、結局はワンフレーズが一人歩き状態」(新潟県/30代/男性)など、やはりブームをけん引するようなネタ番組の減少を要因に挙げる声が多い。

 また、「毎年ブレイクする芸人はいるが、ほぼ全ての芸人が一発屋で終わってしまうし、芸人も視聴者もそれで良しとする風潮がある」(東京都/30代/男性)という手厳しい意見も。確かに、代謝が良いとはいえないお笑い界、これだけ芸人の数が膨れ上がると、「一発当てただけでも凄い」という声が内外から聞こえてくるのも事実だ。

 では、【NO】と回答しブームは継続していると考えているユーザーの意見はどうだろう。「いつの時代もお笑いが好きな人はいると思う」(埼玉県/10代/女性)、「今の大物が引退すればまたブームになると思うし、次の大物も出てくると思う」(岐阜県/10代/男性)、「なんだかんだで、『ダメよ〜ダメダメ』とかが流行語になったりしてるから」(大阪府/30代/男性)など、仮に“一発屋”だとしても、新しい芸人や一世を風靡するギャグが毎年のように登場するのだから、“ブーム”は継続しているのでは? というのが主だ。だが、「何をもってのブームなのか?」という点で、世代によって解釈が大きく異なっているのは否めない。

■バラエティ制作者側は現状のお笑い界をどう見ているのか?

 近年のネタ番組やコント番組の減少がお笑いブームの陰りに大きな影響を与えているとする視聴者が多いようだが、番組制作者側の意見はどうだろう。ある人気バラエティ番組の演出を手掛ける有名ディレクターに話を聞いたところ、「確かに、たけしさんの仰るように、いわゆる“天下を取る”芸人さんの出現というのは難しいかも知れません。でも、現在の芸人さんのレベルが落ちたのかというと、もちろんそんなことはないんです」と言及。また、昨今のネタ番組の減少についても「確かに制作費の関係で、なかなか企画が通らないのが現状です。でも、バラエティに携わっている者なら誰もが“純粋なコント番組”を切望していると思いますね」と胸の内を明かしてくれた。

 テレビを取り巻く表現規制やSNSの普及などにより、過激な表現をウリとする番組作りが出来なくなっているのも要因といえる。以前、ORICON STYLEの取材に応じた構成作家・高須光聖は、近年のテレビの規制について「最近はテレビを観ている人が“ボケ”を許さないですよ。子供の頃だったら誰でも1度や2度やるようなイタズラも重大な社会問題になることだってあるし。ただ、捉え方ひとつで面白くなることすらも“規制”されていくのは、なんか嫌やな〜って思うときはありますよね」と自身の見解を明かしている。

 冒頭のたけしによる「お笑いブームの終焉」は、決して現在のお笑い界を否定するような発言ではない。むしろ、現在第一線で活躍するミドルクラスの芸人たちの力量を理解しつつ、十分な評価を受けられない現状、そして芸人としての表現方法が年々狭まっていることに対しての“憂い”なのだ。現在『THE MANZAI』や『R−1ぐらんぷり』など、数多くの賞レースが混在するが、例え血の滲むような努力の末に各大会の頂点に立ったとしても、“一発屋”で終わってしまう可能性をはらんでいるのがお笑い界の現状。だからこそ、バラエティの価値を再び高めるような、たけしの発言を良い意味で裏切る、文字通り“天下を取る”芸人の出現を願ってやまない。

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【調査概要】
調査時期:2015年1月5日(月)〜1月9日(金)
調査対象:合計1000名(自社アンケート・パネル【オリコン・モニターリサーチ】会員10代、20代、30代、40代、50代の男女)
調査地域:全国
調査方法:インターネット調査



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