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10周年を迎えた俳優集団・D-BOYSの葛藤とブレイク後の心境とは?

 昨年、発足10周年を迎えた俳優集団のD-BOYS。立ち上げメンバーの城田優和田正人、『第2回D-BOYSオーディション』受賞者の瀬戸康史が、ORICON STYLEのインタビューに応じた。俳優集団という新しいスタイルに挑戦したからこその葛藤、それぞれが個々でブレイクを果たした現在の心境、そして勢いを増している若い世代について語った。

◆僕は入った頃にずっと事務所で電話番をしていたんですよ(瀬戸)

――城田さんと和田さんは、D-BOYSの立ち上げメンバーですが、発足当時の印象を話していただけますか?
城田 まず第1回目のD-BOYSオーディションに選ばれるかどうか過酷で……。
和田 いやいや、優はいなかったから(笑)。彼だけオーディション前からメンバーに決まっていて、オーディション組の僕らが受かって後日写真を撮りに行くとき、いきなり城田が現れたんですよ。
城田 僕はそのときもうこの世界で仕事していましたからね。その時はまだみんな高校生とかで、「なんだこいつら!」となったことを覚えています(笑)。

――瀬戸さんは第2回のオーディション受賞者ですが、応募した理由は?
瀬戸 親に“受けてみれば”って薦められて。そこでたまたま受かっちゃったので、正直に言うと、特にD-BOYSに入りたかったっていうわけではなかったんですよ。
和田 僕もD-BOYSに受かりたいっていうより、大手事務所に入りたいという気持ちの方が強かったです。当時、自分が所属していた実業団陸上部が廃部になって、一念発起して「俳優になる」と心を決めてオーディションを受けていたので、藁をも掴む気持ちで受けたんです。

――でも当時、アイドルグループではなく、若手俳優の集団というのは特殊でしたよね。
城田 そうですね。これ以降、別の事務所からも出てきましたけど、当時は前例がなかった。だからいろいろ難しかったですよ。
和田 事務所内でも“アイツらなんだ?”って空気だったしね。
城田 和田さんは別として(笑)、他のメンバーは14、15歳の若い子ばっかりだったから、そういう何の経験もない子たちの集団がいきなり事務所に所属して「おはようございま〜す」と。そりゃ冷たい目で見られますよ。
和田 初期メンバーの柳(浩太郎)が事務所の先輩を怒らせちゃったりして(笑)。礼儀とか何もわかってなかったので。
城田 そこでさらに“あいつら”はなんだってことになっちゃった。誰かひとりがやらかしたことも、D-BOYS全体の連帯責任になりましたから。
瀬戸 僕は入った頃にずっと事務所で電話番をしていたんですよ。それで毎日スタッフと顔を合わせていたから可愛がられたほうかもしれません。
城田 そうだね、瀬戸は可愛がられるところからスタートしたってことで、理想のパターンだと思う。

――D-BOYSが電話番をやっていたんですか?
瀬戸 最初の頃はまだ売れてないから、そういう雑用もやってました。自分たちが出ていた舞台のチラシ配りやチケットのもぎりもやっていたし。
城田 今でもそこは変わらないですよ。瀬戸に限らず、入ってきたメンバーは、舞台のもぎりやプレゼント係、舞台のアンサンブルなどの下積みを経て、1人の俳優として活動をしていけるようになります。とはいえ、当初は今と比べて周りの目や風当たりは全然違いました。礼儀も何もできてなかったから。しかも、当時は今よりメンバー、ファンも年齢層が若かったから、イベントをやればキャーキャー言われるっていう“プチアイドル”のように見られてしまうこともあって。

◆アイドルっぽい見られ方に対して、変にこだわり過ぎていた(和田)

――そこに抵抗はあった?
和田 俳優として活動をしているので、ありましたね。今でもちょっとはありますよ。一緒に仕事をした方たちは、僕たちがしっかり芝居をやっている集団だってわかってくれるけど、ジャンルの違う現場、例えばバラエティとかだと特に「和田さん、D-BOYSだから踊れますよね?」って未だに言われます。若手グループ=踊れるってイメージなんでしょうね。
城田 それはあるね。僕ですら今でも「D-BOYSでしょ」って言われて、「あ、だいぶ前に卒業しているんですよ」って(笑)。
和田 ワタナベエンターテインメントの若手俳優=D-BOYSってイメージなんでしょうね。だから、むしろ自分たちのほうが、D-BOYSのアイドルっぽい見られ方に対して、変にこだわり過ぎていた部分はあるのかもしれない。

――それぞれのメンバーの役者以外の顔を、世間の人が知るきっかけにもなりましたよね。
城田 そういう場があることで、俳優同士の交流が増えたりすることもD-BOYSの良さではあると思います。ふつう俳優同士って同じ事務所内でも顔を合わせる機会ってあまりないんですよ。でも、それこそD☆DATEのライブがあればみんな観に行くし、D-BOYSでイベントをやろうってなればメンバーみんなで集まって話すし。Dステ(D-BOYSによる舞台公演)も定期的にあるから、みんなで競い合ったり協力し合える場がある。そういう意味ではとても恵まれた環境なんじゃないかと思います。

――最近は、NHK連続テレビ小説『マッサン』に出演の堀井新太さんや、映画『ストロボ☆エッジ』で安堂くん役を務める山田裕貴さん、『烈車戦隊トッキュウジャー』(テレビ朝日系)で活躍している志尊淳さんなど、若い世代もどんどん勢いを増していますね。
城田 そうですね。僕らはとにかくゼロからのスタートで必死だったから、例えば誰かが連ドラのレギュラーに決まれば、それだけで大喜びしてみんなで応援しよう!って感じだった。でも今の若いD-BOYSは、ある程度キャリアのある先輩もいるし、ベースがある中でのスタートになるから、そこはすごくうらやましいし、だからこその大変さもあると思います。
和田 そうだね。志尊が『烈車戦隊トッキュウジャー』の主演に決まったときも、みんなあんまり驚かなかったもんね(笑)。僕らの頃だったら“戦隊の主演?すげー!!”って大騒ぎだったけど。ゲキレッドに決まった時のズッキー(鈴木裕樹)とか(笑)。
城田 Dステにしても当初は200人ぐらいのハコを満杯にできるかもわからない状態でした。みんなで10年かけて徐々に徐々に岩を削るようにやってきて、気がついたら今のDステの形になり、何千人、何万人のお客様に観ていただける舞台になりました。
和田 しかも事務所の社長が演劇に対して本当に情熱を持っていて。だから個々でも演劇に対して勉強しようという意識が強いと思うし、その努力が10年間かけて形になったのかなと。
瀬戸 そう言えば和田さん、この前Dステ『駆けぬける風のように』で(文化庁)芸術祭の演劇部門で新人賞を受賞しましたよね。
和田 城田さん(ミュージカル『エリザベート』で2010年に受賞)に続きまして…おかげさまで(笑)。僕は「D-BOYSっていい俳優が揃ってるな、カッコいいよな」って、そんなふうに言われるような存在にしたい。そのための革命を起こしたいんですよ。その意気込みで、2月に主演を務めさせていただく、こまつ座『小林一茶』にも臨むつもりです。
城田 和田さん、情熱的だね!
和田 僕たち、真面目なんです(笑)。でも本当に。あとはこの情熱が10年をかけて、Dステを通じて演劇では結実しつつあると思います。あとは他のジャンル、ドラマや映画に向かっていけばいいと思うんですよ。そのための勤勉さと真面目さっていう武器がD-BOYSにはあるから、今後もそこを大事にしつつ、いろんな意味で今までのイメージをぶち破っていく。それがこれからのD-BOYSの課題ではないでしょうか。

(文:若松正子)



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