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中国の女子にも「カワイイ」が流行 その裏に秘められた感情とは…?

 世界で注目を集める日本の“カワイイ文化”。お隣中国にも、その文化は上陸していて、最近では大学院生が80歳の偉い教授にまで「先生、カワイイ」と発言するんだとか。「こんなところにまで浸透したのか!と思いましたね」と語るのは、追手門学院大学の松家裕子教授(国際教養学部アジア学科)。なぜ“カワイイ”は国境を超えたのか?

 古くは大陸からさまざまな文化が日本に運ばれてきたが、近年、特に若者文化は、日本から大陸に渡るものが多い。「たとえば日本でルーズソックスが流行ると、まず台湾へ、そして香港、上海へと広がる。そのルートで若い子が髪を染めることも伝わっています。都会に住む若者には、経済的に豊かになり、日本と同じようなライフスタイルをもつ人が増えたので、触れることさえできれば受け入れは簡単です」(松家教授)。

 「カワイイ」も大陸に渡ったモノのひとつ。日本の「カワイイ」系の各種キャラクターは中国でも人気で、ごくふつうに見られるらしい。でも、ちょっと待って。「たしかに『カワイイ』は対象を無毒化できる便利なことば。でも、なんでも『カワイイ』と言ってしまうと、対象と正面から向きあうことを避けることにもなる。これは、最近よく聞く『大丈夫で〜す』も同じ。ほんとうに危機的状況に遭遇したときに、正しく対処しようとする力が失われないか、考える必要があります」と松家教授は語る。

 日本文化が専門の永吉教授は、「村上春樹の作品もそう。多用されるセリフ『やれやれ』に象徴されるような、脱力しながら時間に流されて生きる主人公がウケている。激しく自己主張してぶつかることを避け、曖昧に表現する日本の風潮が世界に広がっているのかもしれません」。

 とはいえ、日本が一方的に若者カルチャーを“輸出”しているわけではない。アジアの歴史・文化を学ぶ同大学の国際教養学部アジア学科は、フィールドワークで北京や韓国、マレーシアやシンガポールなどの現地に赴き、自分で決めたテーマをレポートにして仕上げる授業も行うなど、「アジアの今」を学ぶことを重視している。そんな中で、卒論のテーマに人気アイドルグループや「華流」などアジアのサブカルチャーを選ぶ学生も少なくないとか。「かっこよけりゃいい」。ただそれだけの純粋な気持ちが、学びのエネルギーにかわっていく。研究する学生たちの心に国境はないのだ。



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