演歌歌手の小林幸子（60）が17日、東京・日本武道館でコンサート『50周年記念　小林幸子 in 日本武道館〜夢の世界〜』を開催した。デビュー50周年にして初めて武道館のステージに立った小林は、「9歳のとき古賀政男先生にスカウトされ、昭和39年にデビューして、あれから50年。半世紀歌ってこられたのは、すべて皆様のおかげです」と涙をすすった。

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　同公演では、アンコールを含めて全27曲を熱唱し、約6500人の観客を魅了。母をテーマにした楽曲を歌唱した時、スクリーンには「お母さん、見ていますか　夢だった武道館で　今、歌っています」とメッセージが映し出され、小林は亡き母への思いを胸に、またしても頬を濡らした。

　ネットで“ラスボス”の愛称で人気を集める小林が、8月に初参戦した「コミックマーケット86」でファンに手渡ししたボーカロイド曲「紅一葉」、「千本桜」も自身のコンサートで初歌唱。この日、ニコニコ生放送で中継されたこともあり、ボカロ曲歌唱中はスクリーンに多数の視聴者からのコメントが流れた。

　同公演の衣装は全13着で、歌手のイルカがデザインした記念振り袖のほか、過去に『紅白歌合戦』で使用した豪華絢爛な巨大衣装でも登場。「母鶴」（2010年の紅白時）で小林が大きな鶴に乗って歌い出すと、迫力に圧倒されたユーザーから「さっちゃんんん」「ラスボスが降臨なされた〜」と応援する声で画面が埋めつくされた。

　アンコールでは立て続けに「ペガサス」（1993年の紅白時）、「火の鳥」（2006年）と1公演最多となる3着もの巨大衣装を惜しげもなく披露し、圧巻のフィナーレを迎えた。天に高く上昇した小林は、「50年ありがとう。またみんなに会えるよね、ここ武道館で会おうね」と“再会”を約束。「小林幸子、これからも歌い続けていきます。本当に本当にありがとうございました！」と涙ながらにファンへ感謝を伝えた。