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客層広がるBABYMETAL、海外展開の道しるべとなるか

 「客層が明らかに広がりました。ブレイクを実感しています」とは、長らくBABYMETALを応援してきたタワーレコード新宿店の花野顕店長。同店の場合、アイドル作品の男女購買比率は、通常では男性層が90%を占める。ところが、レディー・ガガのワールドツアーのサポートアクトや、国内外の夏フェスへの出演の話題性により、7月に入ってからのBABYMETAL作品の売上は再度アップしており、女性比率も急速に上がり、約25%まで達した。

BABYMETAL:「アイドルとメタルの融合」をテーマに結成。13年1月にSg「イジメ、ダメ、ゼッタイ」でメジャーデビュー。キュートなルックスからは想像もつかない轟音サウンドなどのギャップにより、高い注目を集める

BABYMETAL:「アイドルとメタルの融合」をテーマに結成。13年1月にSg「イジメ、ダメ、ゼッタイ」でメジャーデビュー。キュートなルックスからは想像もつかない轟音サウンドなどのギャップにより、高い注目を集める

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 7月26日には、今年2月に発売された1stアルバム『BABYMETAL』のアンコール・プレスも発売され、8/11付アルバムチャート15位にまで再浮上した。

 「前作とジャケットが違うのでコアファンも購入していると思いますが、多くは新規層です。情報番組で取り上げられたことの影響が大きいと思いますが、なかでもレディー・ガガのサポートアクトの話題が刺さっているようです」と花野店長。

 日本では8月16日、17日の「SUMMER SONIC 2014」に出演したほか、ワールドツアー日本公演として、9月13日、14日に幕張メッセ・イベントホールでワンマンライブを開催するなど、話題が尽きないだけに、今後、どれだけ売上を伸ばすのかが楽しみである。

■国内外の関心が急上昇絶好のチャンスをどう活かす

 アイドル戦国時代のなかにあって異彩を放ち、デビュー以降、急速に認知を広げているBABYMETALの魅力は、なんと言っても「アイドル」×「メタル」の掛け合わせにあるが、それが単なるコンセプトに留まっていない点が、評価を高めている理由の一つだ。

 昨年9月に『ORIGINAL CONFIDENCE』で、女性アイドルの市場やアーティスト分析をまとめた『アイドル白書2013』(発売中)レポートによると、「楽曲」人気が他のアイドルに比べて高かった。とくに30代、40代の反応がよく、へヴィメタルファンにも訴求している様子がうかがえた。それもあってか、7月には、英国の大型ロックフェスティバル「Sonisphere Festival UK」に出演し、メタリカ、アイアン・メイデン、ザ・プロディジーなど錚々たる顔ぶれのアーティストと同じ舞台に立ち、反響を得たというニュースも国内に伝えられている。

 前述のレディー・ガガは、アリゾナ州フェニックスからスタートしたワールドツアー「LADY GAGA’S artRAVE:the ARTPOP ball」の初日に、BABYMETALのステージを最前列で鑑賞する姿がインターネット上にアップされたり、自身の楽屋に招待して、一緒に「キツネサイン」をした写真を、ガガのインスタグラムで公開したりと、世界のポップアイコンに気に入られたことで、今やBABYMETALに対する関心は、国内外で大きな注目を集めていることは事実だ。海外展開を図るアーティストが増えてきているなかでの、新たな道しるべとなるのか、これからが大きな分かれ道となるだけに、この好機を存分に活かしてほしい。(ORIGINAL CONFIDENCE 14年8月18日号掲載)

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  • BABYMETAL:「アイドルとメタルの融合」をテーマに結成。13年1月にSg「イジメ、ダメ、ゼッタイ」でメジャーデビュー。キュートなルックスからは想像もつかない轟音サウンドなどのギャップにより、高い注目を集める
  • 今年2月発売の1stアルバム『BABYMETAL』のセールス動向。8/11付アルバムチャート15位にまで再浮上した

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