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ジブリ『思い出のマーニー』の見方 あなたは内側?それとも外側?

 スタジオジブリの最新作『思い出のマーニー』があす19日より公開される。英国の作家ジョージ・G・ロビンソンによる同名児童文学を原作にしたファンタジー作品。北海道の海辺の村にある湿地と、誰も住んでいない古い屋敷を舞台に、心を閉ざした少女・杏奈が謎の少女・マーニーとのひと夏の交流を通して成長していく姿を描く。

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 冒頭、主人公・杏奈のモノローグが印象的だ。「この世には目に見えない魔法の輪がある。輪には内側と外側があって、私は外側の人間。でもそんなのはどうでもいいの。私は、私が嫌い」。

 幼い頃に両親を亡くし、血縁のない養父母とともに暮らしている12歳の杏奈は、その境遇から学校や家庭の中で疎外されていると思い込み、「私は外側の人間」と、自ら孤立している節がある。

 同作を手がけた米林宏昌監督は「杏奈と同じくらいの年頃の人はもちろん、多くの人は多かれ少なかれ、杏奈のような気持ちになったことがあるんじゃないかと思う。それは、思春期に目覚める自意識。杏奈を見て、自らの記憶が呼び起こされ、少しほろ苦い、ヒリヒリするような感覚を味わう大人もたくさんいると思いました」。

 社会、集団の中でうまくやっている“内側の人”が大多数を占めているようで、対人関係に悩む人は少なくない。杏奈の姿は“LINE疲れ”などを訴える現代の私たちの姿とも重なって見える。

 米林監督は「さびしい、ひとりぼっちだと感じて、コチコチの殻に閉じこもってしまうと、ますます悲惨な考えに陥ってしまう。でも、きっとあなたのことを愛してくれる人がいる、誰かに愛されている、あなたも誰かを愛することができるということを感じてもらえたらいいなと思いながらこの作品を作りました」。

◆ミステリーの要素も

 杏奈はマーニーと出会い、何を感じ、どう成長していくかがこの物語の主軸にある。杏奈とマーニーの会話の中に、自己の内面と向き合うメッセージを乗せ、画面からは思春期特有の漠然とした焦燥感や孤独感、自己存在感の欠如(不安感)がひしひしと伝わってくる。さらに後半は怒涛の展開で、マーニーは一体、何者なのか、ミステリーとしての面白さもある。

 米林監督は「マーニーが誰なのか、わかった上で物語を振り返ってみると、いろいろ腑に落ちる構造になっています。そういう意味でも、複雑なストーリーになっています。本は簡単にページをさかのぼることができるけど、映画の場合はそういかないので、マーニーが誰なのかわかった上で、もう一回、映画館に観に来ていただけるとうれしいです」とアピールしていた。



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