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『ルパン三世』はなぜ何度もリメイクされるのか? 小池健監督インタビュー

 『名探偵コナン』との“共演”も記憶に新しい中、モンキー・パンチ氏原作『ルパン三世』のスピンオフアニメ第2弾『LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標』が、東京・新宿バルト9(6月21〜27日)を皮切りに全国で順次公開される。8月30日には、小栗旬主演の実写映画の封切りを控える『ルパン三世』。原作漫画の初出は1967年。半世紀にわたって何度もリメイクされるのはなぜか?

『LUPIN THE THIRD 次元大介の墓標』小池健監督 (C)ORICON NewS inc.

『LUPIN THE THIRD 次元大介の墓標』小池健監督 (C)ORICON NewS inc.

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 映画『ルパン三世 VS 名探偵コナン THE MOVIE』(2013年)の公開時に、モンキー・パンチ氏に直接聞いたことがある。その時の答えは「僕は作品がひとり歩きしていくのもいい」とリメイクに対して肯定的なものだった。モンキー・パンチ氏は「漫画とアニメーションでは表現の仕方が違いますから、アニメのスタッフには自由に作ってくださいと言っています。僕が漫画のルパンを描き始めたのは46年も前ですから、古くなっていくだけ。才能ある若い監督さんに今の感覚でリメイクしてもらったほうがより面白くなる」と話していた。

 『次元大介の墓標』の監督に起用されたのは、1968年生まれの小池健氏。2000年、石井克人監督の実写映画『PARTY7』のOPアニメーションで監督デビュー。『アニマトリックス ワールド・レコード』(2003年)、『REDLINE』(2010年)を監督。2012年に放送されたテレビアニメ『LUPIN the Third〜峰不二子という女〜』ではキャラクターデザイン・作画監督を担当した。

 小池監督の中で『ルパン』は、「緑色のジャケットを着たファーストシリーズ(1971年放送開始)、特に前半が好き。初めて観たのは小学生の頃。社会に対して抱く不満や不信、表も裏も知り尽くした上で裏の世界に生きるルパンに、これを観れば大人に近づけるみたいな魅力を感じていました」。

 今作では、孤高のガンマン・次元大介を主役に、ターゲット奪取作戦、強敵との対決、そしてルパンと“相棒”になっていく男の生き様を、ハードボイルドかつダンディズム満載のアクションで描く。

 「原作があり、諸先輩方が作ったアニメシリーズ、劇場版があり、それらは僕自身が好きで観てきた作品でもある。つながっているからこそ、自分が好きだった過去の『ルパン』につながる作品にしたいという思いはありました」と、すべての旧作へのリスペクトを語る小池監督に何度もリメイクされるのはなぜだと思うか聞いた。

 「007シリーズや、ハリウッドでもスーパーマン、バッドマン、アベンジャーズといったアメコミのヒーローが何度もリメイクされていますが、彼らは常にそこに存在しているヒーローなのでしょうね。そういう存在として日本で根付いているのが『ルパン』なのだと思う。

 『ルパン』をやりたいと思っているクリエイターはたくさんいると思います。それくらい魅力ある作品です。皆それぞれ自分なりのルパン像を持っているし、キャラクターはいろんなエピソードと絡められる。だからこそ、いろんな捉え方、いろんなアプローチで創作意欲が湧いてくる。それが、繰り返しリメイクされる要因の一つだと思います」。

関連写真

  • 『LUPIN THE THIRD 次元大介の墓標』小池健監督 (C)ORICON NewS inc.
  • 小池監督書下ろしのキービジュアル 原作:モンキー・パンチ(C)TMS
  • ルパンと次元が“相棒”になっていくドラマも見どころ 原作:モンキー・パンチ(C)TMS
  • 『LUPIN THE THIRD 次元大介の墓標』ルパンと次元が“相棒”になっていくドラマも見どころ 原作:モンキー・パンチ(C)TMS

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