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<『みんなの家庭の医学』おさらいニュース>“頻尿”の陰に潜む恐ろしい大病

 歳を重ねると尿もれや頻尿など、尿にまつわるトラブルは誰にでも起こりうる。しかし、中には命に関わる恐ろしい病が隠れていることもある。今回のORICON STYLEと朝日放送『たけしの健康エンターテインメント! みんなの家庭の医学』(毎週火曜午後8時放送)のコラボ企画“おさらいニュース”では、これまで約1万人もの尿トラブル患者を救ってきた尿治療のスペシャリストが探り当てた、頻尿の陰に潜んでいる病の正体を紹介する。

尿にまつわるトラブルにはくれぐれもご用心

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◆頻尿の原因は膀胱だけじゃない

 夫婦で精肉店を切り盛りするO・Mさん(65歳/女性)は、夜中に何度もトイレに行きたくなって目が覚めてしまうことが悩みだった。そこで近所の泌尿器科を受診したところ、下された診断は「過活動膀胱」。尿がたいして溜まっていない状態でも、膀胱の神経が過敏に反応し、強い尿意を感じてしまう病気で、全国で約810万人もの人が患っている病とのことだった。しかし、処方された薬を飲んでも、夜中の頻尿が治まることはなかった。困ったO・Mさんは、日本大学医学部の泌尿器科学系 主任教授の高橋悟先生の診察室を訪れた。

 徹底した問診から高橋先生が注目したのは、O・Mさんがメタボ体型で高血圧持ちであること。さらに、1週間の排尿日誌を見たうえで先生が導き出した病名は、なんと「隠れ心不全」だった。

 心不全とは、動脈硬化によって心臓のポンプ機能が低下している状態のこと。最悪の場合、呼吸困難など命に関わる病を引き起こす。進行の度合いによって軽度の1段階から重篤な4段階にまで分けられ、動悸や息切れなどの症状が顕著にみられるのが3〜4段階。一方、心臓に異常が起きているにもかかわらず、ほとんど症状がみられないのが1〜2段階で、これこそが「隠れ心不全」と呼ばれているのだ。

◆心臓と頻尿の関係とは?

 通常夜寝ている間、脳は睡眠が妨げられることがないよう、尿を極力抑える“抗利尿ホルモン”を出しているのだが、心不全になるとこれが効かなくなってしまう。メカニズムはこうだ。心不全になると血液循環が悪くなるため、日中重力に逆らえず下半身に血液が溜まってしまう。そして、夜布団に入り横になるとそれが一気に心臓に戻ってくるのだ。こうなると心臓は、突然増えた血液を減らそうと、尿を体内から出す命令をする“利尿ホルモン”を分泌。血液が尿に変えられ、膀胱にどんどん溜まる事で夜間頻尿が起こってしまうというのだ。O・Mさんは「過活動膀胱」と「隠れ心不全」を合わせて発症していた。そのため、過活動膀胱の症状に隠れ、もう一つの大きな原因が見えにくくなっていたのだった。

 その後、心臓の動きをスムーズにする薬を飲み、心臓の循環を良くするために毎日ウォーキングを始めたO・Mさん。治療とともに夜間頻尿も改善され、ぐっすり眠れるようになったという。夜間の頻尿がなかなか改善しない人は、「隠れ心不全」を疑って、一度検査を受けてみてはいかがだろう。

「みんなの家庭の医学」番組HP

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