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ユーザーが最も望む、飛行機利用での改善点は?〜各航空会社による新サービスにも注目

 東京国際空港(羽田空港)では、3月30日より新たに拡張された国際線旅客ターミナルの供用を開始。これを機に各航空会社では様々な新サービスを展開し、顧客獲得にしのぎを削っている。今や一般的な交通路となって久しい飛行機だが、果たしてユーザーは飛行機に対してどのような改善を望んでいるのか? 改めて考察してみよう。

ユーザーが最も望む、飛行機利用での改善点は?

ユーザーが最も望む、飛行機利用での改善点は?

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■7割以上が“座席の狭さ”に不満

 このほどORICON STYLEでは、10代から60代までの男女に『飛行機(エコノミークラス)を利用した際に改善してほしいと感じた点』についてアンケート調査を実施。全体で最も多く改善点として挙がったのは、【座席の狭さ】の75.9%。
次いで【食事の内容】(7.3%)、【携帯やPCなどの通信環境】(6.5%)が続く。

 【座席の狭さ】に関しては、「エコノミークラスだからしょうがない」という半ば諦めもあるが、やはり海外旅行などの長距離飛行などではその辛さも倍増、エコノミークラス症候群(急性肺動脈血栓塞栓症) なども、近年は問題視されており、長距離旅行の“ネック”となっているのは紛れもない事実。

 座席の狭さを挙げたユーザーの意見を見ると、「エコノミー症候群にならないためにも広くしてほしい」(40代/男性)、「2時間までがガマンの限界」(40代/男性)など、やはり中高年層を中心に不満が高い。また、「長時間になる海外へのフライトは狭い座席を考えると憂鬱。もっと快適に飛べるなら、自分の旅行の回数を増やせると思う」(50代/女性)という意見のように、座席の狭さを理由に海外旅行を躊躇してしまう傾向も多々見受けられ、各航空会社にとって頭の痛いところだ。

■機内食、通信環境の改善を望む声も…

 【食事の内容】に関しては、やはり全体的に女性層からの要望が高いようで、「たいていチキンかビーフ、いずれかしか選べない」(30代/女性)、「食事はほとんどの航空会社でマズい。パンとそばが一緒に出てきたりありえない組み合わせやボリュームも納得いかない」(40代/女性)など、“機内食=不味い”という負のイメージが定着している模様。なかには「まずいので食べたくない。食事のサービスはいらないと思う」(50代/女性)という手厳しい意見も。

 次いで要望の高かった【携帯やPCなどの通信環境】。サラリーマンにとっては飛行中もPCが使用出来れば時間のロスがなくなるし、常にスマホを利用していたいと望む若年層も多い。空での通信環境のインフラは今後さらに要望が高まっていくだろう。

 主なコメントとしては、「暇潰しに使用する人がいると思うから」(20代/男性)「海外のようにWi-Fiの利用環境が欲しい」(30代/男性)などが多数を占めており、狭い空間でいかに快適に過ごすかを望む声が多い。また「通信が出来なければその間孤立したような状態。特に、移動時間などの間はメールの確認などのすべきことが山積している」(10代/男性)など、有事の際に連絡が取れる環境はしっかりと整備して欲しいとの切実な声も目立つ。

■サービス向上目指す大手航空会社の取組みとは

 上記のように様々な要望が出たが、各航空会社もただ指をくわえて静観しているわけではない。近年の大手航空会社によるサービス展開を紹介していこう。

 まず、一番要望の多かった【座席の狭さ】。JAL国際線では、エコノミークラスでもこれまでのシートピッチ79cmから約86cmに拡大し、座席も3cmスリム化することでで最大10cm前後間隔が広くなった『新・間隔エコノミー』を実施。さらに5月より国内線においても“JAL SKY NEXT”と題し、本革仕様でスリム化とシート形状の工夫により、ひざまわりのスペースを現行座席から最大約5cm拡大した。ANAも34インチ(約86cm)のシートピッチを導入するなど、“座席の改善”は各社が最優先事項として取り組んでいるようだ。

 次に食事に関してだが、こちらも各社品質の向上に取り組んでおり、ANAでは「機内食総選挙」としてFacebookやSina Weibo(中国SNS)で、ユーザー投票による人気メニュー、社員アンケートの人気メニュー、ANAシェフ陣のオリジナルメニューを構成。JALでは、外食産業とのコラボレーションを積極的に展開しており、これまで、『ケンタッキーフライドチキン』『江戸清 りーろん』『吉野家』『たいめいけん』『スープストック』『ミスタードーナツ』などとのコラボレーションメニューを展開。現在は、人気レストラン『俺のフレンチ』『俺のイタリアン』『クア・アイナ』とのコラボメニュー“俺の機内食 for Resort”を成田&羽田初・ハワイ線で導入。また成田発ニューヨーク、ボストン線、羽田発ロンドン・パリ線など計11線で機内限定版の「AIRモスバーガー モス野菜」を展開するなど、信頼のおける馴染あるメニューで好評を得ているようだ。


 さらに【携帯やPCなどの通信環境】においては、JALでは2012年よりサービスを開始し、現在では欧米路線を中心に7路線、2015年3月までに東南アジア路線でもサービスを開始し順次拡大予定。料金は24時間プランで$21.95(従量課金無し)。ANAでは2014年3月より欧米線の一部、およびアジア線の一部でサービスを開始。料金は20MBプラン $24(USドル)。さらにJALでは、国内線での有料インターネットサービス“JAL SKY Wi-Fi”を今年7月より順次導入していく。こちらも飛行機での移動が多いビジネスマンにとっては朗報といえるだろう。

 飛行機での移動が一般的な交通路となって40年以上が経過。機能面やサービスにおいて日進月歩の発展を遂げてきたが、急速な大衆化で更なるニーズが生じることとなった。2020年の東京五輪に向け、各航空会社は国際・国内線の更なる顧客満足度の向上が急務。今後どのような新たなサービスが展開されるのか、今後も各社の動向から目が離せない。

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