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約10年で300億円規模に成長した「一番くじ」

“外れなしのキャラクターくじ引き”「一番くじ」がコンビニ中心にヒットし、サービス開始から約10年で300億円規模にまで急成長している。現在はアニメ等のキャラクターがメインだが、アーティスト関連グッズなどでも連携の可能性も大いにある。同市場で8割のシェアを誇るバンプレストに、ヒットの背景や最新のユーザー動向などを聞いた。

■コンビニエンスストアでの展開開始後から急成長

 コンビニエンスストアやホビーショップを中心に展開される、“外れなしのキャラクターくじ引き”「一番くじ」。商品のクオリティの高さも評価を集め、現在では約300億円規模にまで拡大している。これは昔ながらのカプセル玩具と同等かそれ以上の規模となる。同市場で8割のシェアを誇るのがバンプレストだ。

「10年ほど前までは、観光地のお土産屋さんや遊園地など催事場での展開が主流で、正直なところ採算性の悪い部門でした。それが大きく変化したのは、03年以降のコンビニエンスストアでの取り扱い開始と、06年以降のガンダムなどの投入によるユーザー層の拡大。ライトユーザー層がキャラクター商品に触れる機会がなかったところに突破口がありました」(バンプレスト・ロトディビジョンゼネラルマネジャー 大薄純一氏/以下同)

 自らを“景品屋”と称する大薄氏だが、コンビニエンスストアでの展開スタート後もキャラクターの選別、グッズの開発など越えるべきハードルは非常に高かったと振り返る。

「コンビニエンスストアというのは日本で最も品質管理が厳格な売場のひとつです。当然、それまでのやり方は通用せず、品質の向上・維持には力を傾注しました。結果として、当社のアミューズメント景品にも、それはフィードバックされ、景品全体の品質向上につながったという実感があります。また、男性向け商材・キャラクターについては、当初は「くじ引きではウケない」と否定的な意見も多かったのですが、実際には「一番くじ」ブランドをけん引するほどの起爆力がありましたね」

■『一番くじ倶楽部』には約280万人が登録

 現在では、明確な目的意識を持ってくじを引くためにコンビニを訪れるような“目的買い”が徐々に増加している。好評を受け、現在ではバンプレストだけで年間120前後のシリーズを展開している。成長の背景には、綿密なマーケティングがある。

「07年から運営している『一番くじ倶楽部』という無償の専用サイトもオープンしました。ユニークユーザー数で約280万人が登録しており、各商材にひもづくユーザー属性の収集や、各商品の満足度調査など、細かく詳細なデータが把握できる。また、どの店舗でどんなタイトルのくじが販売されているのかわかるよう展開店舗様をリスト化した店舗検索システムがあり、こちらもユーザーから好評をいただいています」

 こうしたデータに加え、定期的なアンケートやヒアリングなどを通じて、発売タイトルやその数量などは厳密にコントロールされている。「もちろんマーケティングだけではなく、時には大胆なチャレンジも必要だと考えています。大事なのはそのバランス。1商品あたりの生産適正数量は常に計算していますが、誤差はどうしても生じる。その誤差が、逆に新たな顧客ニーズの発見につながっていくこともあります」

 現在、発売タイトルのほとんどはバンプレスト側から獲得に動いている状況。今後は、アニメキャラクターに限らず音楽アーティストなどにもシリーズは展開していく。

「もちろんアニメ以外のコンテンツにも注力しています。これは新しいユーザー層の掘り起こしにつながっている。さらに「一番くじ」の成功を参考に、次の商品も当然視野に入れて開発を進めています」

 キャラクタービジネスの新しい地平を開拓したバンプレストが仕掛ける「一番くじ」の先には何があるのか。続報を待ちたい。
(ORIGINAL CONFIDENCE 13年10月7日号掲載)



関連写真

  • ユニークユーザー数約280万人が登録する連動モバイルサイト「一番くじ倶楽部」
  • 10月中旬より販売を開始する最新作『一番くじ ジョジョの奇妙な冒険 Part7 スティール・ボール・ラン』
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