『踊る大捜査線』シリーズを手掛けてきた君塚良一氏が監督・脚本を務め、亀山千広氏が製作を担当する映画『遺体 〜明日への十日間〜』がこのほど完成した。同作は、東日本大震災時に設置された「遺体安置所」を舞台に描き、福島県出身の西田敏行が主演を努める。安置所の世話役の西田は「亡くなられた方々の尊厳を生きている方々が守ろうとする想いを表現したつもりです」と、参加スタッフや出演者の思いを代弁した。
ノンフィクション作家・ 石井光太のルポルタージュ『遺体 震災、津波の果てに』を原作とする同作は、岩手県釜石市の遺体安置所を舞台に、人としての尊厳を守りながら遺体に接し、その家族とも向き合った男の物語。西田は、定年前に葬祭関連の仕事をしていたことから遺体安置所の世話役を自ら希望し、ボランティアスタッフとして混乱と動揺が交差する現場の人々を統率していく主人公・相葉を演じる。
ドキュメンタリーなどの震災映像作品はこれまでにいくつかあるが、劇映画として震災を扱うのは同作が初。主演の西田は「ご遺族の方々の心情を考えると、劇化するというのは『果たして正しいのかどうか』という判断には非常に迷いました」と苦しい胸の内を吐露。それでも「被災された方々の本当の気持ちや真実は、逆に劇化することによって“事実”とは違う“真実”が引き出せるのではという想いが沸き立ってきました」と、出演への思いを明かした。
作品が完成し、「亡くなられた方々の尊厳を生きている方々が守ろうとする想いを表現したつもりですし、出来上がった作品を観て、そういった『日本人の死生観』を描いたドラマといっても過言ではないと思っています」と、力強く語っている。
君塚氏は「被災者の心の傷みを忘れず、真実をありのままに描きました。震災で亡くなった人の尊厳を守った日本人の良心を伝えることが、この映画の役目です」とコメント。製作を手掛ける亀山氏も「最前線のカメラでも捉えきれない被災者の方々の姿があった」とし、「ずっと取材をしていた報道スタッフに言われた『遺体安置所での出来事などについては残念ながら僕らが伝えきれなかったことです』という言葉でこの作品を作る決意をしました」と、映画化への真摯な思いを明かしている。
映画『遺体 〜明日への十日間〜』は2013年3月公開(予定)で、カナダで開催される『モントリオール世界映画祭』のワールドグレーツ部門への出品も決定。西田のほか緒形直人、勝地涼、國村隼、酒井若菜、佐藤浩市、佐野史郎、沢村一樹、志田未来、筒井道隆、柳葉敏郎ら豪華俳優陣が顔をそろえる。
ノンフィクション作家・ 石井光太のルポルタージュ『遺体 震災、津波の果てに』を原作とする同作は、岩手県釜石市の遺体安置所を舞台に、人としての尊厳を守りながら遺体に接し、その家族とも向き合った男の物語。西田は、定年前に葬祭関連の仕事をしていたことから遺体安置所の世話役を自ら希望し、ボランティアスタッフとして混乱と動揺が交差する現場の人々を統率していく主人公・相葉を演じる。
ドキュメンタリーなどの震災映像作品はこれまでにいくつかあるが、劇映画として震災を扱うのは同作が初。主演の西田は「ご遺族の方々の心情を考えると、劇化するというのは『果たして正しいのかどうか』という判断には非常に迷いました」と苦しい胸の内を吐露。それでも「被災された方々の本当の気持ちや真実は、逆に劇化することによって“事実”とは違う“真実”が引き出せるのではという想いが沸き立ってきました」と、出演への思いを明かした。
作品が完成し、「亡くなられた方々の尊厳を生きている方々が守ろうとする想いを表現したつもりですし、出来上がった作品を観て、そういった『日本人の死生観』を描いたドラマといっても過言ではないと思っています」と、力強く語っている。
君塚氏は「被災者の心の傷みを忘れず、真実をありのままに描きました。震災で亡くなった人の尊厳を守った日本人の良心を伝えることが、この映画の役目です」とコメント。製作を手掛ける亀山氏も「最前線のカメラでも捉えきれない被災者の方々の姿があった」とし、「ずっと取材をしていた報道スタッフに言われた『遺体安置所での出来事などについては残念ながら僕らが伝えきれなかったことです』という言葉でこの作品を作る決意をしました」と、映画化への真摯な思いを明かしている。
映画『遺体 〜明日への十日間〜』は2013年3月公開(予定)で、カナダで開催される『モントリオール世界映画祭』のワールドグレーツ部門への出品も決定。西田のほか緒形直人、勝地涼、國村隼、酒井若菜、佐藤浩市、佐野史郎、沢村一樹、志田未来、筒井道隆、柳葉敏郎ら豪華俳優陣が顔をそろえる。
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2012/08/07