6月28日に腎盂（じんう）がんで亡くなった俳優・小野ヤスシさん（享年72）の通夜が2日、東京・青山葬儀所で営まれ、親交の深い俳優・左とん平（75）が舞台出演後に名古屋から駆けつけ、無言の再会を果たした。小野さんとは40年来の付き合いだったという左は「小野ちんと加藤とで3兄弟のようだった。小野が次男で、自分が長男で加藤が末っ子。次男が一番しっかりしてた。長男と弟をかばってた」と語り「よく頑張ったね。この3ヶ月間つらかったんじゃないかな」と故人を偲んだ。

以下は参列者の主なコメント。

■松山千春
「世間は彼をコメディアンや名司会者というけれど、僕からしたらアーティスト。良き先輩でアドバイスしてもらって古くから付き合いがあった。小野さんは正面切って悪口言う人じゃなかった、俺とは別でね。毎年のようにゴルフの司会をして、去年『小野さんの司会が下手だから、俺も歌いづらい』と言ったのが最後（のやりとり）だったな」

■ミッキー・カーチス
「長い付き合い。4年前に自分の結婚式の司会もしてくれた。『先に逝くなよ、お前』って言いたい。別れたつもりはない。向こうでセッションするよ！ 暗いのは嫌いだからさ」

■石田純一
「いろんな意味で口の悪い名司会で、我々を立ててくれてよくしていただいた。優しくリードしてくれる素敵な方。遊びのことなら全てお任せでした。あの名調子が聞けなくなるとは…」

■松本明子
「『スターどっきり（秘）報告』の司会をされてて、リポーターとしてど新人の頃からお世話になった。よく叱られた。しゃべりがまだまだだから、しっかりリポートしろとか、女らしくしろとか。でも、愛情があるんですよ。口は悪いけど、冗談が相手をつつんでた。後輩や新人に声をかけてくれるムードメーカーでした」

■せんだみつお
「小野さんがおもしろいから、みんなゴルフコンペに行きたがる。毒があるけど面白いし、こんなに後輩に慕われる人はいない。話術、パクろうと思ったけどできなかった。どっきりで戻ってきて欲しい。また名司会が聞きたい」

■小柳ルミ子
「こういう（話さない）姿、最も似合わない人。無口の小野さん、小野さんじゃない。お父さんのようにかわいがってくれた。情が深くて、何事にも一生懸命な人。もうちょっと肩の力抜けばと言っても駄目だった人。まだ信じられない。今日、私、還暦の誕生日だった。たぶん、『お前の還暦？　冗談じゃない、俺を見送れ』って言ってるんだと思う。私、60歳になれないんです」