ORICON NEWS

シンディ・ローパー、石巻の小学校訪問 桜の苗木を贈呈

 米歌手のシンディ・ローパーが5日、東日本大震災で津波の被害を受けた宮城・石巻市立大街道小学校を訪れ、桜の苗木10本を贈呈した。昨年3月11日、震災発生直後に来日し、帰国勧告を押し切って来日公演を行った親日家のシンディは、再来日を果たした今回、同校の児童151人を激励。同校の佐藤文昭校長は「世界的スターであるシンディ・ローパーさんの来校には大変驚きましたが、何より直接子どもたちに声をかけていただけることが励みになります」と感謝した。

宮城・石巻市立大街道小学校を訪問し、桜の苗木を贈呈したシンディ・ローパー(写真中央)

宮城・石巻市立大街道小学校を訪問し、桜の苗木を贈呈したシンディ・ローパー(写真中央)

写真ページを見る

 シンディは昨年、余震と原発事故の不安が広がるなか、「私にできることは音楽。私の歌で少しでも勇気を、元気を与えることができるなら、それが私の仕事」と言い切り、極力電力を抑えて来日公演を敢行。自ら募金箱を手に義援金を集めながらコンサートを続け、日本人にエールを送った。

 同ツアーで再来日を誓ったシンディは約束どおり震災から1年の節目に来日し、ツアーのオフを返上して、作詞家の湯川れい子氏とともに被災地を慰問。「私が有名であるということを使って世界からこの地が注目され、忘れられることなくさらに支援が集まれば、まさに私がここに来た意味がある」と話し、「寄付金ではなく形に残るものを」と復興のシンボルとして桜の苗木(1.5m)10本を贈呈した。

 同校は津波で校舎の1階が水没し、児童や近隣からの避難民500人が孤立。屋上にSOSの文字を掲げて救出を待った。校庭は今もなお海水の塩分を含み、植物が育たない状態で土壌を改善している。シンディは「木を植え、育てるということは復興、再生という意味があります」と説明。復興への願いを苗木に込めた。

 シンディは震災からちょうど1年となる今月11日に、東京・Bunkamura オーチャードホールでコンサートを開催。その模様は全国14ヶ所の劇場で同時生中継されるほか、被災地の宮城・石巻市、名取市、岩手・北上市、福島・福島市の4館では無料で中継する。被災県以外の会場での収益金は、日本赤十字社を通じて被災地に全額寄付される。

オリコントピックス

あなたにおすすめの記事

メニューを閉じる

 を検索