• ORICON MUSIC(オリコンミュージック)
  • ドラマ&映画(by オリコンニュース)
  • アニメ&ゲーム(by オリコンニュース)
  • eltha(エルザ by オリコンニュース)
ORICON NEWS

篠山紀信、被災地での撮影を回顧 自然の力に「畏怖と畏敬」

 写真家の篠山紀信が21日、東京・Audi Forum Tokyoで始まった東日本大震災の被災地を捉えた写真展『ATOKATA』に訪れ、篠山の目から見た大震災の跡形を振り返った。5月に2回、8月に3回被災地を訪れた篠山は「近代芸術家がすごい時間をかけて作るような作品を、津波の力が一瞬で作ってしまう。物を壊す力の怖さと壊したことによって作られた新しい創造物に、すごいな、キレイだなと思った。畏怖と畏敬の気持ちです」と素直な感想を語った。

自らの目で見た、東日本大震災の跡形を振り返った篠山紀信 (C)ORICON DD inc.

自らの目で見た、東日本大震災の跡形を振り返った篠山紀信 (C)ORICON DD inc.

写真ページを見る

【写真】その他の写真を見る


 篠山が宮城県を中心とした被災地を5月上旬と下旬の2回に分けて訪れ、独自の視点で撮影した被災地の写真約100点と被災者の肖像写真約20点を収めた写真集『ATOKATA』を発表。写真展には写真集の作品のほか、8月に訪れた被災地の様子も合わせて飾られている。

 「写真家は時代の映し鏡」と考え、その時代に突出した人、モノ、事を撮る篠山だが、当初は「こんな大きな出来事があって僕の中でなかったことにはできないけど、行く勇気がなかった」と告白。あるとき自身が連載を持つ土木専門誌『日経コンストラクション』の不定期コラム「現場紀信」の企画が持ち上がり、「背中を押してもらい、重い腰が上がった」と振り返る。

 「“どこで何が起こった”という報道写真と違って、地震と津波が起こした大きな出来事を僕の感じた純粋な気持ちだけで撮った」写真だといい、8月に訪れた3度目の被災地は「積み上がったままのガレキに夏草が生い茂っていて、新しい生命が宿っている感じだった」と自然による復興への変化も実感。写真集にまとめたことによって、「悲惨な現実はあるけど、大きな負の力が襲ってきたときにそれをプラスのエネルギーにする力を持ってもらいたいし、忘れてほしくない」と真摯に語っていた。

関連写真

  • 自らの目で見た、東日本大震災の跡形を振り返った篠山紀信 (C)ORICON DD inc.
  • 東日本大震災写真展「ATOKATA」に展示された作品
  • 東日本大震災写真展「ATOKATA」に展示された作品
  • 篠山紀信の東日本大震災写真展『KISHIN SHINOYAMA PHOTO EXHIBITION“ATOKATA”』に展示された作品
  • 篠山紀信の東日本大震災写真展『KISHIN SHINOYAMA PHOTO EXHIBITION“ATOKATA”』に展示された作品
  • 写真展『KISHIN SHINOYAMA PHOTO EXHIBITION“ATOKATA”』を訪れた篠山紀信

オリコントピックス

あなたにおすすめの記事

 を検索