ORICON STYLE

2006年07月12日
THOM YORKE
トム・ヨーク
世界中で注目されているソロプロジェクトが始動!

ソロはサイドプロジェクトではなく本気のプロジェクト

――なぜ、今、ソロアルバムなのですか?
【トム】 2年半前に、レディオヘッドがちょっと活動をストップしていた時期があってね。なぜストップしたかというと、やっていることに飽きてしまって、何もする気がなくなるという妙な時期だったんだ。僕はそれまでレディオヘッドの作品には入れられない、合わない、と思っていたネタやデモを、ずっと前からなんとか形にしたいと思っていたから、これがいいチャンスかなと思った。

――ソロを出すにあたって周りの反応は?
【トム】 ソロを出すときは、自分がレディオヘッドを離れた時なんだろうと思っていたけど、実際はそうならなかった。多分理由の半分は、ずっとやりたかったことだったからだろうね、状況をあまり選ばなかった。バンドのみんなにこの話をしたら「是非やってよ」ということだったし。これはサイドプロジェクトとも呼べるかもしれないし、その方が分かりやすいかもしれないけど、サイドプロジェクトっていうと気軽に趣味の範囲で作っている感じがするだろ?これはそういうんじゃないんだ。ナイジェルに頼んでいる時点でシリアスだし、精魂込めて作った本気のプロジェクトなんだよ。

――制作は、自宅の音楽ルームで、ラップトップとギター片手にやっていたとか?本当にそんなミニマムな感じだったんですか?
【トム】 最初の骨組み、アイディア段階のものはそんな感じだったよ。自宅にすごくベーシックな録音機材があって、スタジオとまでは呼べないけど、そこで取りかかった。家で作業したり、ツアー中はラップトップで作業したり。

――ソロを出すことによって精神的に楽になったりしましたか?
【トム】 もちろん。これを完成させて、本当にホッとした。というのは、僕だけじゃなく、バンド全員にとって一番の問題だったのは『ヘイル・トゥー・ザ・シーフ』をリリースした後、もの凄い喪失感に襲われてしまったこと。あんな体験は初めてだったね。凄く辛い体験だったよ。いったんみんな別れて、それまでやってきたことを頭から消し去ろうとしていた時期だったから。そのくらい、自信喪失だったんだ。俺たちほどすぐ自信をなくす奴らも珍しいけどね(笑)。

ソロライブをバンドのメンバーが手伝ってくれたら最高なんだけど(笑)

――“ジ・イレーザー”って何なのでしょう?それとも、誰なのでしょう?

【トム】 ふぅ、何なんだろうね。正直なところ、あのアルバムタイトルを思いついたきっかけは、スタンレー・ドッグウッドがアートワークを作る作業を見てからなんだ。彼と、色々なアイディア集めのためにドイツの表現主義の作品をパラパラとめくっていてね。そしたら彼が(ジャケットにある)あの波を描き出した。色々なものを飲み込んで消し去るという波をね。同時に、このアルバムを通してテーマとなっているのが、“忘れ去りたい”という気持ち。頭から離れて欲しいという気持ち。だからこのアートワークから得たヒントを進化させたのがこのタイトルということ。

――このジャケットは、環境問題というのもテーマのひとつになっている?
【トム】 そう、それは避けて通れなくて(笑)。べつにみんなの目の前につきつけたいわけじゃないけど、FOE(Friends of the Earthという環境問題保護団体)の活動もかなり本格的なものになっているし、ちょうどIPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change 気候変動に関する政府間パネル)の最初のレポートが発表されていた時期で、地球の温度を示すグラフが全部こうなっているのを見て(手を上に上げてグラフが上向いている様子を示す)。ま、見てというか、見ないようにしてというか。とにかく、もの凄い衝撃を受けてしまったので作品にもその影響が出てるよね。

――ソロのライブというのは考えている?
【トム】 やらなくちゃとは思っているんだけど、どうやるかは全く想像がまだつかない。バンドのメンバーが手伝ってくれたら最高なんだけど(笑)。それこそみんなこんがらがっちゃうよね。

――では最後に、自己クライシスを含めさまざまなものを乗り越えて、ソロにおいてもレディオヘッドにおいても順調な今、クリエイティブ面ではどんな状態といえるでしょう?

【トム】 ・・・ベターという感じかな(笑)。ベターだよ。
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release

ジ・イレイザー
トム・ヨーク
2006/07/05[アルバム]
\2,580(税込)
ベガーズ・ジャパン
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profile
1968年、英国ウェリングボロー生まれ。中学の時に現バンドメンバー、エド・オブライエンとコリン・グリーンウッドとバンド“On A Friday”を結成。後にバンド名をレディオヘッドに改名。
1993年、1stアルバム『パブロ・ハニー』から2003年リリースの『ヘイル・トォー・ザ・シーフ』まで、全世界で2000万枚の売り上げを記録。
また、グラミー賞受賞、日本、英国、米国で同時1位獲得(アルバム)と数々の輝かしい記録を持ちながら、どのアルバムも全く違うアプローチで常に新しい音楽にチャレンジしている。
2006年7月5日、アルバム『ジ・イレイザー』でソロデビュー。

オフィシャルサイト
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