ORICON STYLE

2009年04月08日
今、最も注目を集めている音楽プロデューサー 蔦谷好位置 ナイポジ対談腹を割って話して火がついた、魂を込めた曲ゆずじゃなくなる瞬間・・・
ふたりの気合がハンパじゃなかった(蔦谷)

北川悠仁(1977年1月14日生まれ)&岩沢厚治(1976年10月14日生まれ)により構成されるデュオ。1997年より地元・横浜で定期的に路上ライブを行い、口コミで大きな話題となる。1998年6月3日、1stシングル「夏色」でメジャーデビュー。1999年10月14日、アルバム『ゆずえん』をリリース。初の首位獲得。以降、リリースされた楽曲は次々にヒット。2009年04月22日、新作「逢いたい」をリリースする。

【蔦谷】 ゆずとは新曲「逢いたい」で4曲目になるんですけど、今回はふたりの気合の入り方がハンパじゃなかったですよね。触ったら切れるんじゃないかっていうくらい、鬼気迫るものがありましたね。
【北川】 そもそも、最初に火をつけたのは蔦谷くんだからね。僕はまず、今回は、ただのいい曲ではないものを作るんだっていうビジョンがあったんですよ。
【岩沢】 でも、なかなかいい曲が出来なかったんだよね。いや、いい曲はできているんだけど、いい曲止まりで。
【北川】 ありがたいことにテクニックで曲を書けるようになってしまって、ドラマの主題歌っていうオファーを受ければ、どういう風に答えればいいかっていうのは分かっていて。でも、そうじゃない何かっていうのを考えていたときに、蔦谷くんから電話がきて。
【蔦谷】 ホテルニューオータニに呼び出したんですよね。
【北川】 オムライスが2,800円もするニューオータニに!
【蔦谷】 (笑)しかも、朝の10時半くらいに呼び出して。
【北川】 ミュージシャンの時間じゃないですよ(笑)。ぼくは、8時半起きですからね。
【蔦谷】 そこで、いろいろ話したんですよね。長くやっていると、耳障りのいいメロディにきれいごとを並べた歌詞をつければ、それなりにいい曲が作れちゃう。でも、ゆずとは、魂から訴えかける曲というか、心が通ったものを作品として残していく仕事がしたいなと思うって。とりあえず、今回は北川くんの作詞作曲だったし、ふたり呼び出したら負けちゃうので、北川くんだけ呼び出して(笑)。その日はにらみ合いで終わったんですけどね。
【北川】 オムライスを食べて帰ったんですけど、蔦谷くんが腹を割って話してくれたことが心に響いて、そこで火がついたんですよね。でも、それは言葉ではなく、曲で応えたいなって思って。それで、その日のうちに帰って、今の曲の原型ができたんです。

打ち上げでうれしくて泣くかと思った(北川)

【蔦谷】 すごく魂を込めた曲があがってきてね。
【北川】 自分を削っていく作業というか、自分を突き詰めていく作業っていうのは、すごくキツいし、逃げたくなっちゃうときもあるんですよね。でも、ソングライターとしては、そこから逃げちゃいけないし、小手先のテクニックではなく、ほんとに湧き出てくるものじゃないとオリジナリティは出てこないんだっていうのを改めて感じて。ほかの人に言われたら「なに!?」ってなったかもしれないけど(笑)、ものを作る痛みや苦しみをよく分かっている人に言われたから、余計に突き刺さったんですよね。「チクショー!これでどうだ!!」みたいな(笑)。でも、そこから、さらに鬼気迫る攻防があって。

【蔦谷】 最後の最後まで集中力が途切れなくて。もうこれで死んでもいいんじゃないかっていうくらい集中していましたよね。
【岩沢】 北川は詞を書きながらだんだんやせ細っていくから、それ、書いた本人が死ぬデスノートなんじゃないかって言ってて(笑)。蔦谷くんもデスピアノを弾いているんじゃないかっていうくらい根を詰めて集中していた。
【蔦谷】 イントロの最初の音から最後の最後まで、みんなで完全に集中して作りましたね。
【北川】 いや〜、すごいよ。間奏とかも素晴らしいしね。
【蔦谷】 これは、自信をもってみんなに聴いていただきたいですね。
【北川】 完成したときは嬉しかったな〜。こないだの打ち上げで泣くかと思ったもん。
【蔦谷】 そうだ!打ち上げもやったんですよね。

【北川】 シングルの制作で打ち上げをやったのは、生まれて初めてですよ(笑)。社長に、「今回はかなりがんばったからおごってくれ」ってお願いして、社長のちゃんこ鍋屋に行って。そのあと、3時半までダーツバー。
【蔦谷】 結局、僕は朝の5時までひとりでダーツしていて。マネージャーに「風邪なのに大丈夫か」って怒られちゃいましたけど、楽しかったですね(笑)。
【北川】 うん、楽しかった。常にこうじゃなくてもいいけど、時々このくらいストイックにつめるのもいいね。
【蔦谷】 でも、ふたりは普段のレコーディングでも、けっこう体育会系ですよね?だって飯とか食べないですもんね。俺だけひとりでカレーを食べて(笑)。
【岩沢】 いや、僕らはわりと夕飯を食べずに帰っちゃうことが多いんですよ。
【北川】 蔦谷くんが、申し訳なさそうにひとりでカレーを食べてて。写真を撮っておけばよかったね(笑)。
【蔦谷】 あれはぜんぜんナイポジじゃないですよ。間合いも悪かったし、すごいバッドポジションでしたね(笑)。

(文:永堀アツオ)
(写真:草刈雅之)
後編へ続く
蔦谷好位置プロフィール

1976年5月19日生まれ、北海道出身。
幼少よりピアノをはじめ、小学4年生からパソコンで打ち込みを始める。
クラシック、ジャズ他、様々な音楽を独学で学ぶ。
2000年5月、CANNABIS としてシングル「HOW TO LOVE ME」でメジャーデビュー。 現在は、作詞・作曲家、プロデューサーとして活動する一方、NATSUMEN 、Entity of RudeのキーボードプレイヤーやSo'flyのGIORGIO13と共にプロデュースユニットDUMMEEZとしても活躍。
OFFICIAL SITEOFFICIAL BLOG

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