ORICON STYLE

2009年02月10日
今、最も注目を集めている音楽プロデューサー 蔦谷好位置 ナイポジ対談エレカシに新風を吹き込む!!蔦谷から宮本へのプライベートの相談とは?
新しいことをやりたいときに蔦谷さんと出会った(宮本)

4人組ロックバンド・エレファントカシマシのボーカル&ギター。1988年に1stアルバム『エレファントカシマシ』でデビュー。その荒削りで豪快なロック・サウンドが熱狂的なファンを獲得。「今宵の月のように」「俺たちの明日」など、数々のシングル、アルバムをリリース。2009年3月18日、最新シングル「絆」をリリース。同4月11日、日本武道館にてライブを開催。

【宮本】 蔦谷さんとの出会いは、僕にとっては、ものすごくラッキーでハッピーな出会いだったんですよ。
【蔦谷】 いや〜、嬉しいですね。
【宮本】 もともとね、レコード会社が変わったときに新しいスタッフに薦められたのがきっかけだったんですけど、僕らとしても、新しいことをやりたい、若い人ともやってみたいと思っていて。それで、「笑顔の未来へ」を蔦谷さんにやってもらったんですけど、それがすっごくカッコ良くてね。
分かりやすく言うと、僕が弾き語りで作ったデモは、一部の人にはいい曲だって分かるけど、普通の人には、いい曲かどうか分かりにくかったみたいなんですよ。でも、蔦谷さんが作ってくれた打ち込みのデモテープを聴いて、みんながカッコいいねって開眼したというか、良さをわかってくれた。それで、嬉しくなっちゃったんですね。
【蔦谷】 僕はそれまで、あんまりロックバンドのプロデュースをやっていなかったので、最初は「なんで僕に話がきたんだろう?」って思ったんですよ。でも、「笑顔の未来へ」のデモを聴いたときに、“これは後世に残る名曲だ!”って思って。そういうときのアレンジは、がんばってやろうって思わなくても、既に頭のなかに流れていて、出来上がっているんですよね。脳みそで鳴っている音楽を形にするだけだから、一瞬でできちゃったんですけど、それを送った数日後にマネージャーから電話がかかってきて。「(蔦谷)コウちゃん、宮本さんが泣いちゃったみたいだよ」って言われて。一瞬、「え?ダメだったのかな?」って思ったんですけど、喜んでいただけたっていうことが分かっときは、本当に嬉しかったですね。
【宮本】 そのテープを聴いたときに、いろんな思いが沸いてきちゃったんですよ。僕はやっぱりひとりじゃ絶対にできないんですね。僕らは、20年くらいずっと4人でやってきて、もちろんバンドでもアレンジをするんだけれども、やっぱり、苦しいときもあって。新しいことをやりたいって思っているときに蔦谷さんと出会って、自分たちの曲を、自分たちとはまた違うアプローチで見事にカッコ良くしてもらった。すごく大切にしていた、思い入れの深い曲を素敵なアレンジにしてもらえて、本当に嬉しかったんですよ。蔦谷さんのテープからね、いろんな思いを感じることができて、複雑な思いが絡んだ涙を流してしまったんですよね。蔦谷さんがどういう人かっていうのは、音でわかるじゃん。まだ直接会ったことはなかったけど、音を通じてコミュニケーションがとれたって感じたこともすごく嬉しかったんですよね。

宮本さんは最初から最後までずっとぶっ飛ばす(蔦谷)

【蔦谷】 1曲のアレンジの中でそれだけいろんなことを感じてくれるのは、宮本さんの感受性が豊かだからだと思いますよ。宮本さんは常に本気ですからね。
【宮本】 蔦谷さんも本気じゃない!
【蔦谷】 本気なんですけど、僕は結構、ペース配分しているんですよ。でも、宮本さんは最初から最後までずっとぶっ飛ばすじゃないですか。それがすごいなと思って。

【宮本】 ペース配分っていうのが、僕らにはない要素だったんですよね。蔦谷さんは、プロデューサーで作曲家でもあるんだけど、同時に、プレイヤーとしても参加してくれていて。僕らには、いままで鍵盤のパートがなかったし、ペース配分をわきまえているというか、構成力を持っている人が一人いるだけでぜんぜん違うんですよね。ライブでもすごく風通しがよくなったし、いいことがいっぱい起きるんですよ。
【蔦谷】 最初にライブに誘ってくれたときに、手紙を送ってくれたじゃないですか。それが、1枚だったんですけど、(1)って書いてあったんですよね。でも、どこを探しても2枚目がない(笑)。1枚目の最後でギリギリ収まったけど、名前を書くスペースがなかったようで、ちょっとだけ紙を切って「宮本浩次」って書いた紙がテープで貼り付けてあった(笑)。あれも、驚きましたね。そのときは、ライブでやる曲が旧仮名遣いで書いてあったんですけど、「今宵の月のやうに」(唯一のヒット曲)って書いてあって(笑)。そのあとに、「涙のテロリスト」(言わずとしれた蔦谷アレンジの名曲)って書いてあったもりして。一応、持ち上げてくれるんですね(笑)。いまでも、ライブやレコーディングのたびに手紙を書いてくれるんですけど、最初に手紙をもらったときの嬉しさはいまでも忘れられないですね。
【宮本】 気持ちを伝えるのは手紙がいちばんいいですよね。
【蔦谷】 手紙を書くのは、やっぱり手間がかかるじゃないですか。でも、自分のために時間を割いて書いてくれているのが分かるからこそ、すごく気持ちが伝わってくるんですよね。

(文:永堀アツオ)
(写真:草刈雅之)
後編へ続く
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蔦谷好位置プロフィール

1976年5月19日生まれ、北海道出身。
幼少よりピアノをはじめ、小学4年生からパソコンで打ち込みを始める。
クラシック、ジャズ他、様々な音楽を独学で学ぶ。
2000年5月、CANNABIS としてシングル「HOW TO LOVE ME」でメジャーデビュー。 現在は、作詞・作曲家、プロデューサーとして活動する一方、NATSUMEN 、Entity of RudeのキーボードプレイヤーやSo'flyのGIORGIO13と共にプロデュースユニットDUMMEEZとしても活躍。
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蔦谷好位置 関連作品
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