ORICON STYLE

2008年12月24日
今、最も注目を集めている音楽プロデューサー 蔦谷好位置 ナイポジ対談対談の裏テーマは“ナイスポジション!?”前編『音楽プロデューサー亀田誠治との衝撃的な出会い!』
もともと“好位置”って使っていたんです(蔦谷)

【亀田】 ところで、この連載のタイトルはもう決めてあるの?
【蔦谷】 これから決めるんですけど、“ナイポジ”って入れようかと迷っているんですよ。
【亀田】 やっぱりきた!今日の対談の裏テーマは、「蔦谷好位置のナイスポジション」だと思ったんだよね。
【蔦谷】 いや〜、いいポジションでいたいですよね。
【亀田】 (笑)。YUKIちゃんのベスト盤のライナーが、蔦谷ナイスポジション好位置になっていたでしょ。あれを見た時に、らしいなって思ったもん。やりやがったって(笑)。
【蔦谷】 CANNABISでデビューしたときは本名でやっていたんですけど、バンドを解散したあとに、なんか変えようかなと思ったんですよ。大学のときから“好位置”って使っていたし、YUKIさんも“ナイポジ”って呼んでくれていたので、まぁ、いいだろうって感じで。ナイポジの説明はもういいじゃないですか(笑)。最後に、亀田さんがナイスポジションになれる場所を教えてください。
【亀田】 とある銭湯にハマっていて、週に何回か行っているんですけど、そこは『東京の風呂100選』みたいな本に入るような風呂屋さんではなく、なんてことはない町の銭湯なんですね。でも、下駄箱の鍵の形から番頭さんの会話のやり取り、コンパクトなお風呂の佇まいからそのお風呂につかりに来ている人まで、全体の雰囲気がすごく好きで。
【蔦谷】 超ストイックですね(笑)。一般的にお風呂が好きっていう人は、温泉をめぐったり、旅行が好きだったりするじゃないですか。

究極の“ナイスポジション”は仕事のなかで生まれるんだと思う(亀田)

【亀田】 僕のナイポジをキープする場所は、いつも行く銭湯なんですよ。自分の中で入りかたのポイントみたいなものがあるんだけど、「今日はうまく入れなかった」っていう日や、「もう1回熱い風呂と水風呂に入れば、もっと爽快な気分で野菜ジュースが飲めたんじゃないか」って思う日もある。
【蔦谷】 マニアックなハマりかたですよね。
【亀田】 風呂自体が気持ちいいっていう大前提のうえで、そこにまつわるエトセトラが自分の肌に合うんですよね。だから、世の中の評価とかは関係のないところで進んでいる僕だけの軸があって、それがすごく大事。自分の感性にぴったりくるものに包まれることによって、自分の感性を再確認しているんじゃないかなって思うんですけど、究極のナイスポジションは、仕事の中で生まれているような気もしますね。仕事で起こった悔しさは仕事でしか取り返せないし、仕事で得た喜びほど、自分をナイポジに引っ張りあげてくれるものはない気がする。僕は今でも、自分が手がけた曲がラジオでかかるとすっごく嬉しいの。「あ、この曲が電波にのって、日本中のみんなが聴いているんだ」って思えるだけで励みになる。
【蔦谷】 僕はバンドがぜんぜん売れなかったので、テレビから流れてくるってことはまずなかったんですけど、YUKIさんの「JOY」が渋谷を歩いているときに流れてきたときは、ほんと涙が出たんですよ。自分の曲が街で流れるのは、こんなに幸せなことなんだって思ったんですね。その気持ちをずっと持っていられるのはとても素敵なことだし、勉強になりますね。ホントにいろいろすみませんでした(笑)。

(文:永堀アツオ)
(写真:草刈雅之)
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