ORICON STYLE

女性目線で聴いたベスト盤

恋する女性リスナーの心をさりげなく後押しする1枚

 ベストアルバム『Mr.Children 2001-2005 <micro>』と『Mr.Children 2005-2010 <macro>』にはバンドの軌跡、日本の音楽史を語る上で外せない名曲群が、紆余曲折を繰り返しながらも、どの曲も力強く、逞しく存在している。

 Mr.Childrenの魅力といえば、その楽曲の素晴らしさ。桜井和寿が生み出す一度聴いたら頭から離れないメロディー、感情と直結した歌声、そして、溢れんばかりの想いが宿った(凝縮された)歌詞。桜井は時にポツリと呟くように、時に耳元で囁くように、時に今抱えた想いのすべてを吐き出すように、歌にメッセージを託す。そんな等身大の主人公に、自身を投影し、共感し、人生に迷っているのは自分だけではないんだと背中を後押しされる。さらに、ガムシャラに日々を戦いながらも、愛する人を守り抜く真摯な主人公に、理想の男性像を抱く。

 『Mr.Children 2001-2005 <micro>』に収録された「君が好き」では、何気ない日常の光景の中で<君が好き 僕が生きるうえでこれ以上の意味はなくたっていい>、「Sign」では、<身体でも心でもなく愛してる>、「HERO」では、<ヒーローになりたい ただ一人 キミにとっての>。また『Mr.Children 2005-2010 <macro>』収録の「しるし」で<いろんな角度から君を見てきた そのどれもが素晴らしくて 僕は愛を思い知るんだ>と綴られる歌詞たちは、感情がシンプルに描かれているぶん、ダイレクトに心の奥底まで届き、大きく揺さぶられる。とはいえ、“大丈夫だよ、俺がいるから”と常に見守り、優しく側で抱きしめられるような“包容力”がMr.Childrenの楽曲に何より宿っているからこそ、彼らの歌を聴くと、じんわりとした温かさ、そして、ホッとできる安堵感が感じられるのだろう。

 恋する気持ちは生きていく上で大切なのものであり、決してその想いは色褪せることがない。まさにMr.Childrenが放つ音楽も色褪せないどころか、時を重ねていくにつれ、その想いはますます色濃く、恋する女性リスナーの心にさりげなく、健気に、だけど、力強く浸透していくに違いない。

(文:星野彩乃)

男性目線で聴いたベスト盤

人生のバイブルであり、人生のサウンドトラックにしたい1枚

 男が人生の岐路に立たされ何かの選択を迫られたとき、誰からどんな言葉をかけて欲しいだろうか?はっきりとした答えか?それとも助言か?はたまた、何か参考になるような経験談だろか?Mr.Childrenのベストアルバム『Mr.Children 2001-2005<micro>』と『Mr.Children 2005-2010<macro>』は、自分の人生のバイブルとして、ぜひとも選びたい1作で、人生のサウンドトラックにしたいと言ってもいい。

 例えば、ジリジリと疲弊していくような毎日から抜け出したいとき「優しい歌」は、その語りかけるような歌声が、きっと立ち上がる勇気をくれる。夢を追いかける途中でくじけそうになったとき、「蘇生」を聴けば、爽快なサビのフレーズが、何度でも立ち上がることの強さに気づかせてくれる。自分の人生はこんなハズじゃなかったと後悔したとき、広がりのあるメロディーの「Any」は、こんな人生もまたアリだときっと思わせてくれるだろう。しかし、自分の進むべき道を決めるのは結局自分でしかない。砂埃を巻き上げてルート66をひた走るような「未来」は、道の先にある夢や希望、そこに向かうための困難さを示しながらも、きっとその道を選択したことを応援してくれるはずだ。

 誰もが持っている個人の夢とか想いに焦点を当てて日常的な言葉で表現したのが『micro』だとすれば、一方で世界とか自然とか、地球や宇宙というスケールの大きな観点から、個を見つめているのが『macro』だろう。アコースティックのしっとりとしたサウンドの「僕らの音」は、風や鳥など自然や日常の奏でるハーモニーの素晴らしさを伝える。アッパーのサウンドに乗せて、すい星を未来の希望やひと筋の光にたとえた「帚星」。遊び心に溢れたトリッキーなサウンドと共に、人生を大海原に例えて今こそ航海に旅立とうと歌う「fanfare」。大地の鼓動のようなビートと海や空を思わせるようなスケールの大きなサウンドの「擬態」では、今のこの世の中に自分が生かされていることの意味や、自分がなすべき役割について考えさせられる。個を極めれば、それは自ずと世界という広い視野につながり、広い視野から物事を突き詰めて行けば、結局それは個のあり方に帰する。この『micro』と『macro』は、視点こそ違えど、結局そこに託されたメッセージは同じなのだと思われる。

 Mr.Childrenの歌の世界観は、どれも作詞・作曲を司る桜井自身の経験によって裏打ちされた、実感なのかもしれない。人生の少しだけ先輩からの提言とか、俺の場合はこういう風に考えたというサンプルみたいなもの。ただ、答えはリスナーに委ね、決断のときを静かに見守ってくれている、そんなスタンスが何とも心強い。

(文:榑林史章)

RELEASE

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『Mr.Children2001-2005 <micro>』収録曲
1. 優しい歌
2. youthful days
3. 君が好き
4. 蘇生
5. Drawing
6. いつでも微笑みを
7. Any
8. HERO
9. タガタメ
10. 掌
11. くるみ
12. Sign
13. and I love you
14. 未来
15. ランニングハイ

『Mr.Children2005-2010 <macro>』収録曲
1. Worlds end
2. 僕らの音
3. 箒星
4. しるし
5. フェイク
6. 彩り
7. 旅立ちの唄
8. GIFT
9. HANABI
10. 花の匂い
11. エソラ
12. fanfare
13. 擬態
14. 365日

PROFILE

Mr.Children(ミスターチルドレン)
1989年、桜井和寿(Vo&G)、田原健一(G)、中川敬輔(B)、鈴木英哉(Dr)の4人により結成。
1992年5月10日、小林武史プロデュースによるミニアルバム『Everything』でデビュー。徐々に注目を集めるようになり、1993年11月10日、シングル「CROSS ROAD」で大ブレイク。ミリオンセラーを達成。

1994年9月1日、アルバム『Atomic Heart』で300万枚のセールスを記録。日本のトップアーティストへと登りつめる。
その後も桑田佳祐とのコラボシングル「奇跡の地球」「シーソーゲーム〜勇敢な恋の歌〜」「名もなき詩」など数々の名曲を生む。
2009年11月11日、ライブDVD『Mr.Children Tour 2009〜終末のコンフィデンスソングス〜』をリリース。1位を獲得。
2010年5月10日、ライブDVD『Mr.Children DOME TOUR 2009〜SUPERMARKET FANTASY〜IN TOKYO DOME』をリリース。1位を獲得。
2010年11月10日、DVD『Mr.Children / Split The Difference』をリリース。1位を獲得。
2010年12月1日、アルバム『SENSE』をリリース。1位を獲得。
2012年4月18日、シングル「祈り〜涙の軌道/End of day/pieces」をリリース。1位を獲得。
2012年5月10日、アルバム『Mr.Children2005-2010<micro>』『Mr.Children2005-2010<macro>』をリリース。

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